艶引け状態の車両を復元の御依頼
▣3年前の過去記事を再編集しました
お客様には大変失礼ですが、塗装の光沢が無し、ヘッドライトも劣化が酷く当店へ御依頼をされました。内容から数日のお時間をいただく事となります。
お手入れが遠のいていたようで、車両全体がくたびれた様なイメージ。画像で見るとFフェンダー部は丁度太陽光が当たり少し反射していますがドア付近は水垢も酷い状態です。太陽がかろうじて反射している?全くと言って良いか?艶が無い塗装状態。
この様に藻が発生、固着して詰まっている状態です。
これらを手作業で時間をかけ洗浄除去していきます。
塗装パネルの研磨
各細部の汚れなどを除去し、マスキング後の研磨となります。
現状の事で艶が無いや藻が発生している、水垢が凄いとしていますが、塗装の状態は「チョーキング」症状となります。簡単に言うと塗装が劣化してチョークの粉の様になっている(表面が)。この様な場合は洗車時やタオル等で強く擦ると粉が取れますからイメージは涌きますよね。
で、どの様な対処をすればよいのか?症状の程度でやり方は変わりますが、まずカラーNoが「040」という事です。(Noが同じでも時代により変わる)
言い方が悪いですが粉を噴いている040=経験や知識があれば判るレベル。
いきなりペーパーを当てるのではありません、下準備作業を施してからです(粉だらけになってしまいますよね)
※このやり方しかない方法が無いと決めつける訳ではありません。今回この方法が最適という事です。頭は柔軟に使って理解を宜しくお願い致します。
さて、この場合は最も気を付ける事はどれだけの研磨量、塗膜厚の残となります。塗装を痛めつける行為ではなく、膜厚を残す事が最重要。当然膜厚を計測しながらの作業ですから問題はありません。
ご注意!!
ハードな機械、研磨、例えばシングルポリッシャーを使用しただけで鬼の首を取った様に言われますが(どこから?)、Wアクションしか使った事ない様な簡易施工店(笑) もし、その様に言われると塗装屋さんは仕事にならない(笑)
当店では使用する機械は何でも使いますよ、というか多種を使いこなしています。(適材適所) 偏った知識ではなく柔軟に対処、理論を展開していくのが幅広く対応できます。
実車両は上面(ルーフ、ボンネット)のみペーパーを当てております。実際の粒度番手のヒントは4桁です(笑) もし、状態が悪ければ更に粒度は粗くなりますが、、、
因みに4桁番手からコンパウンドへの連携は非常につながりやすいので効率的です。
下の写真で磨き出し部分がハッキリ照明が映りますが、ペーパー研磨を入れた全体はいわゆる艶無し(消し)状態。
一部分の磨き出し ↑
丸印内です、光沢が戻ります ↓
塗装種により、この様な研磨方法も通用します。
今回詳細は述べませんが「クリヤー層」有無にも関係しますのであしからず。
簡単に行った作業の流れを書いてみます。
①ペーパー研磨にて〇〇〇〇番手の肌を作ります。
↓
②その番手を消すコンパウンドを使用、ポリッシャにて。
↓
③そして、まだ自分の磨き傷を消すために仕上げ用コンパウンドを使用。
終了です!
そんなに工程もありません(最低限)
半システム化された工程を自分のイメージで作り堅実に行うだけです。
色々言うのは自由ですが、その時の状況に如何に対処できるか、多彩な手を打てるのが効率と仕上がりに繋がります。
お客様の求める仕上がりに対して最小限の作業(研磨、他作業)+塗装の維持(特に膜厚)を心がけております。
※他店で何回も磨き歴有、補修塗装歴有車等はお断りする場合があります。以前の磨き量によりクリヤー厚が少ない場合と限界が考えられます。
完成と仕上がり
撮影時の時間等で良い写真が撮れていませんがm(__)m
完成となります。
研磨後に塗装保護の為にコーティングを施してあります。
塗装種、塗装の硬度、多々あります。
撥水の強弱を求めて・・・ではありません。塗装保護です。
当然塗装保護に対してこの塗装に最適なものを選択。
「塗装保護」とは少し漠然としますし、撥水等の排水性能も関係はあるのかもしれません。しかし、撥水等の強弱はコーティングの補助機能と捉えております。
夕暮れ近くの時間でしたがフェンダーパネルの映り込みは確認できるでしょうか?
いかがでしょうか?
何故わざわざ再編集したのか?
当店はこの様な経年車両、状態が悪くなってしまった車両も得意としております。
作業をさせて頂いた車両が劇的に変化をするのも楽しみの一つ。
私自身が過去多くの経験を積んできました。
もし、状態が悪く諦めてしまった車両、もう一度花を咲かせたい車両など、御相談をお願いいたします。
※あらゆる状態を復元出来るとお約束をしている事ではありません。状態により出来る事と出来ない事もありますので常識的判断と御理解をお願い致します。