茨城県県南地区からのお客様でヘッドライトリペア
隣は埼玉、千葉という遠方からお越しいただきましたm(__)m
※ご住所は掲載許可を取っておりませんので伏せさせていただきます。
事前に現車の状況確認とお見積り、その後遠方という事で特例での対応となります。
お客様は車両の経年(約10年近く)でのレンズ表面の劣化が気になり、リペアするにあたってWEB検索から当店へ御相談を頂きました。
当店ではヘッドライトリペアの方法、仕上げ方には数通りありますが、耐久性と仕上がり感の良さ、施工実績からクリヤ塗装仕上げで決定されました。
(注)各施工方法によりメリット・デメリット有、間違っても新品にはなりません。あくまでもリペアですから復元出来る事に限度有。神経質な方、細かい方、求める所が高い方は新品のヘッドライトを御購入下さい。
フォルクスワーゲン・トゥアレグとは?
申し訳ありませんでした、私自身この車種にはあまり見識が御座いませんでした。
チョット調べてみると、
フォルクスワーゲンのSUVというのは見ての通り。
そして概要は、ポルシェと共同開発で誕生し、同社のSUV・カイエンとプラットフォームを共有する姉妹車の関係である。 ウィキペディア(Wikipedia)より
今回、遠方からの御来店、その後の施工の流れによりお客様の現車の写真は撮っておりません。
ヘッドライト単体のみのお預かりから実作業
事情により大きな理由が2点。
①車両から取り外しの作業の方が仕上がりに良い結果
②遠方の為
※当店では脱着作業はしておりません。
※リペアの精度、ボディとの際(きわ)などの作業が抜かりなく可能となりますのでヘッドライト単体での持ち込みをお勧め致します
それではお預かり時の状況を見てみましょう。
こちらの車両のヘッドライトの特徴から表面の面積が大きく、またインナーの奥行き感が大変あり透明度の中に少しでも劣化症状が存在すると目立ってしまう印象です。面積が大きくレンズの凸凹感が少ないので単純の様に思われますが、仕上がりには大変気を遣います。
↑ この位の距離感で見ると全体の透明度も十分あり一見綺麗に見えます。
ハードコート層(おそらく、予想)に劣化が見られます。
輸入車特有の症状です。状況の見立てとしては全体のクリヤ感がまだあるので、劣化の初期~中期の段階かと思われます。ただ「思われます」と断るのはあくまで予想となります。ヘッドライトリペア作業に於いて重要なのは研磨となりますが、意外と研磨してみないと判らないという所もあるのです。要は削ってみないと判らない、、、というのが正確な所。
実際に手を入れてみないと(作業をしてみないと)劣化部の表面を見ているだけですから内部、浸透域、深層部までは判らないという意味です。
付け加えると御相談時、現車確認時に現状を見てみないとと言いますが、
「きれいになりますよ♪」
「見違えるようになりますよ♪」
「新品の様になりますよ♪」
「ピカピカ★になりますよ♪」
とは誤っても、今まで一回も言った事はありません。
どちらかと言うと「実際には削ってみないと判らない」
「なるようにしかなりません」←これ、キビシイ言い方ですねm(__)m
追記:当店では営業的利益を追求する事よりは正確な情報に基づく施工商品を売ろうと思っています。施工業者の立場から製品(工業完成製品)を売るのではなく、その都度請け負った状況の違うものを加工、リペア等を行っております。限度もあれば過剰表現で煽る事はありません。
研磨作業開始
最初にヘッドライトリペア作業の仕上がり、作業の中心、肝となるのが研磨作業です。
全体の作業の90%が研磨ありきとなります。
リペアの仕上げ方に今回の塗装、スチーム系、コーティング系とそれぞれありますが、当店の作業方式では何れの仕上げ方式を選んでも研磨方式は基本的に変わりません。
・・・ですから、理論的には仕上げ方により耐久性は依存するとしています。また、研磨方法は同じという事は仕上げ作業に各技術や知識、経験、手間がかかります
レンズ以外の部分をマスキング(マスキングは計二回行います、研磨時と塗装時)
研磨機(サンダー等)と研磨紙にて作業を開始します。
重要!!
一般的なキャッチコピーでは、【研磨により劣化した部分を除去します】ではないでしょうか?当店は違います【もともとあるハードコート層を剥離します】です!
理論を述べれば最終仕上げ時に古いハードコート層を残してはいけない、ポリカーボネートの素の状態を作るという事です。当然そこまで研磨をすると表面の劣化している状態は無くなります。但しハードコート層を突き破りポリカーボネートまで達している劣化(多くは※クラック)はそこまで深く研磨を行います。
私自身の見識では2004年5月の時点で試行錯誤しており既に15年の歳月が流れているのです。これらは日本一の最大手自動車メーカーの○○○○アフターマーケット本部サービス部発行の資料にて編集されている施工法です。敢えてメーカー名は×ですが、察しが付くかと思います。こちらの資料は販店限定、門外不出、店舗でその専門職が在籍しなければ資料も存在しない様な物となりますので社外㊙ですので詳細をあまり述べられないのです。
ペーパー研磨による工程を繰り返し行っていきますが、何を選んでどうするかで目標を達成するという単純な事なのですが・・・
粒度の選択ですがよくある「何番スタート~」のネット情報は当店に当てはまりません。何故かと言うと情報の中にあるその番手の理由の例を見てみると(笑)
①研磨傷が入ってしまうから何番が良い
②状態が良い場合は何番からが良い
など、理由によりブレがあるようです。
「重要」の所で述べた【もともとあるハードコート層を剥離します】の目的を達成する為には①、②は必要ありません。
当店の開始時の研磨粒度は言えませんがm(__)m
国産車と外国車ではポリカーボネート素材の硬度の違いで、それぞれ粒度番手が違います。
最終に近い頃には多少選択肢があります。
サービス情報として「バフレックス」「アブラロン」「精密研磨フィルム」などを使用しますが、今回どれをどの様に使用したかは伏せておきます。使用材料が判っても使い方がや効率よい手順が判らなければ作業はスムーズに進まないかと思います。これが正しい所で学んだ経験です。
考え方は2通り、
①最終ペーパー目が何番相当なのか?その傷を置き換えるコンパウンドやバフの選択
②使用するコンパウンドやバフがペーパー目の何番相当に対応するのか?
どちらも同じと言えば同じなのですが、どちらをどう合わせるかという事なのですが(苦笑)理解や使用材料が決定していれば作業時間は数分の工程です。
この工程(ポリッシャー・コンパウンド研磨)が決まらない、又は時間がかかるのはペーパー研磨の正確性や精度が悪いという事です。研磨は最初から最後(仕上げ)まで出来る限り正確に堅実に行い一連の作業となっているのです。
このままでも十分な仕上がり
研磨が終了しました。外国車のレンズの場合は国産車と比べ透明度高いですね。レンズ材質の違いからこういう結果が多くあります。
※ダメージ劣化の状態により個体差はあり。すべての例が今回と同様になるとは限りません。
※国産車の場合特定の製造期間、メーカー、車種、使用環境状況により「白化現象」というプラスティック製特有の白く濁り(素材材質の曇った状態)から復元できない場合があります。この現象の場合蒸着処理(俗称:スチーマー)仕上げにより復元力を助けることが出来る場合があります。但し劣化状態によりデメリットもあり。蒸着処理のメリット・デメリットと曝露経過、試施工経過を別にまとめ中、近日HPかブログに掲載予定。
左右2個を研磨終了です。次の工程はいよいよ塗装仕上げとなります。
おまけ
”簡易施工業者では自動研磨システム特殊ライトを使用?!”
以前、旧ブログを書いた時の事を思い出しました(笑)
研磨というのは基本的に屋内で行います。例えばボディ磨きの場合に屋外、露店で作業しているのは無いかと思います。その様な方法は簡易業者や中古車展示場仕上げ等の特別な場合や理由がある時です。
理由は色々ありますがヘッドライト研磨も屋内で作業します(ライト単体、車両に付いている状態のどちらでも)。
上の写真は研磨時(散らかっていてお恥ずかしい限り)で、照明を各方向から当て作業中のレンズの状態を確認するという方法を取っています。作業にはまず「見る・見える」というのが大事な事なのです。研磨の正確性には最も大事な事です。因みに片側ヘッドライトだけで3時間を要する事もありこの狭い空間に座りっぱなしなんて事も、、、
面白い話ですが、「当店では研磨作業時は照明で確認・・・・・・」と旧ブログに書いたところ、即日、模倣する簡易施工店のブログには「ライトをあてているから研磨も綺麗になる」と記されておりました。というのは一般のお客様から教えていただきました。
当店では作業の理由、方法、理論などをなるべく詳しく書いているつもりと、義務という考えでおります。簡単にコピーする事により前後の文脈が無いがために「ライトをあてているから研磨も綺麗になる」と文章が終わってしまえば当店が思うに「研磨が綺麗になる特殊なライトがあるのか?」「そのライトを照らすとオートで研磨が綺麗になるんだ?特殊ライトは金額は?」となってしまいます(大笑)
私は簡易施工店を直ぐに見分けられますが、ネット時代の現在、お客様にも正しく判断されるよう御協力をお願い致します。