ボディ磨き、ボディコーティング、ヘッドライトリペアの御依頼を承りました。
今回の記事はボディの研磨編となります。
車両の情報
大変失礼ですが新しい車輌ではありません。年式は平成15年式で既に16年目を迎える事になります。カラーは「ブラックトパーズマイカ」になります。
お客様は愛着があるからこそ・・・今があるのですが、その歴史の中には補修パネルや交換されたパーツやバンパーなどは存在します。又、ドアサイドプロテクター(同色モール)やルーフレールの塗装剥げ劣化もあり、研磨時には最注意点店として挙げられます。
今回の施工前には塗装の状態を十分にチェックさせていただきました。
塗装状態
お客様によれば数年前でしたか?他店でコーティングをされているらしいのですが、現在の塗装状況は以下の通りです。
写真を多目に載せておきます。
塗面上にマスキングテープを置かせて頂いていますが、本来は物を置く行為は御法度となります。あってはならない行為ですが敢えて置かせていただいておりますm(__)m
これは、写真での場所の目安を確認して頂くためです。
エッジ部(端部)の塗装は無い状態です。研磨時やマスキングテープの糊で塗装を剥がす恐れもあり。
各パネルの損傷、劣化、新車塗装なのか補修塗装なのか?これを見極めた上で作業に入る事になります。
そして、画像の通り塗面は洗車傷、日常使用の経年による傷が多く見られます。
見方、確認はもうご存知かと思いますが照明の映り込み部で一目瞭然。
研磨作業
さて、実際に1パネルに研磨を入れてみましょう。
照明の映っている近辺で確認して下さい。
スッキリと映り込むようになりましたね。
何故、研磨作業時にこの様な方法論を用いるかというと、簡単に述べると塗装面には本来傷やシミ等は無いはずです。塗面にその様な物があると発色に障害がある訳です。
クリヤ有無にかかわらず、艶アリ塗装では塗装の層を光が通過します。
塗色に光があたるという事は反射もしているのです。
人の目に映る→これで綺麗だとか艶があるとか判断しています。
何度も出る話ですが、
また、簡易施工のコーティングを塗るだけに代表される物は、塗ったものの成分で艶を出します。当店にもその様な施工車両を拝見する機会がありますが、「ごまかし」「まやかし」であって不自然な艶と言い切れます。塗面を正常な状態に戻す、又はそれに近づける事をしないと上から何を塗っても無理な話という事です。
艶出し剤や茶を出す成分の油分やシリコーン、最近シリコーンのみを塗って施工法も(笑)塗面上で塗ったものが存在すれば艶は出ますが・・・水を掛けただけでも艶があるように見えるでしょう(洗車時などに判りますよね)簡単な話ですよ。
稀にですが年に1~2名様程度のお客様から「塗るだけコーティングは無いの?」とリクエストを頂く事があります。当店からの答えは「お店を間違えているの?」という事です(申し訳ありませんが、、、笑)
またまた、長文となりそうですが、
「研磨作業で傷等(他を含む)を除去で本来の塗装状態に」
「結果、本来の艶が出ます」
上の画像は判り易いのですが研磨終了後はパールの発色が多く見えるようになります。傷などの余計な物を取り除く事により隠れていた粒子が現れたという事です。この粒子は屈折され乱反射の様になりますから見える印象が明るくなります。
よって、”艶が出る”の様な表現が出来るのです。
例えばソリッド系のカラーであれば光はストレートに反射しますので”艶”という表現に”深み”もプラスされます。余談ですが高品質な塗装でクリヤ層が厚ければ深みも更に増す事です。
基本を押さえた作業の仕上げに、今回は+αアイテムを使用。
濃色車専用バフで一工程多く仕上げています。
研磨終了
何工程か段階を踏んでボディ磨きは終了となります。
先述した話で艶の事ですが、研磨時のコンパウンド成分で↓の状態を保っている訳ではありません。コンパウンドは水性、しかしながらその中の僅かな成分の影響もありますから完全な脱脂済み。
この状態からコーティングで塗装を保護するという事です。
そして通常であれば研磨後に脱脂を行いボディコーティング作業となるのですが、先にヘッドライトの研磨も行ってしまいます。
状態はというとそれ相応の劣化となります。
次回の記事はヘッドライトリペア編を予定しておりますので暫くお待ち下さい。