茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

トヨタ プリウスα 新車から3年で・・・

ヘッドライトリペアの御依頼ですが新車から3年で大きなダメージを受けてしまいました。

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トヨタ プリウスα

 劣化現象

お客様から電話で御相談いただいた内容では、”剥がれている”という事でした。
という事はハードコート層が剥がれ、剥離なのですが車輌年式を伺うとまだ三年しか経っていないので本当?という疑念もありました。ただ、私が以前経験(トヨタⅮ時)した中では30型プリウスの初期の頃2011年頃に新車から2年未満でヘッドライトリペアを作業担当した事は覚えています。(その時は剥がれは無く黄ばみ・白濁のみ)劣化が早いという印象はありましたが新車から2~3年で今回の”剥がれ”というのは初めてです。

 

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プリウスαヘッドライト

正面から見ると上面が多少曇っている様に見えます。

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プリウスαヘッドライト 上面

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プリウスαヘッドライト 上面

赤丸の部分をアップで見ると損傷し剥がれています。これは左右二灯がこの様になっています。

お客様は見た目が悪いのは勿論ですが、このハードコートが剥がれにより無い状態ではポリカーボネート自体に大きな損傷が起こる可能性がある。という心配から早めに当店へ御相談されました。その通りかと思いますし、お客様の理解度が高く当店からの御説明も不要な位でした。また、作業内容や理論の理解度が無い、少ない施工店に依頼する事による上っ面のリペア作業で再劣化が直ぐに起こる事を避けたのは良い判断かと思います。

研磨作業

まずはマスキングです。

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プリウスαヘッドライト研磨

現行(後期)のライト形状はデザインが複雑化しています。更にレンズ面積も大きく作業には時間を要すことになります。

難しい形状とは・・・

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プリウスαヘッドライト研磨

 

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プリウスαヘッドライト研磨

エッジ部がカービングの様なデザインがされています。
基本はヘッドライトを取り外しての作業です。その場合エッジ裏側まで包み込む様なリペアが出来ます。私が知る限りでは他店では聞きませんので全国的に見ても当店だけです。それが故、他県からも問い合わせを頂くのでしょうか?

取り付けた状態での作業ですから制約はありますが、目標に向け進めます。

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プリウスαヘッドライト研磨

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プリウスαヘッドライト研磨

↑ これもやりずらいですね、意味不明なフィン上のデザイン(失礼)

 

自身で挑戦される方や参考にされる方もいらっしゃいますので、ここで余談を一つ。
画像の通り研磨紛の発生はものすごい量です。当店では屋内での作業ですからマスク必須となります。挑発するつもりは毛頭ありませんが軒下簡易出張施工、屋外簡易施工とは作業内容が異なります。やらなくてならない工程が多く、その工程を全て行うのが当店の特徴です。簡易施工店やその仲間等はその「やらなくてはならない事」が判らないのです。正確な理論を知らなくては無理な話です。その傾向から宣伝文句は「新車の様な透明度」見た目の話ばかりというのは御存じの通り。

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プリウスαヘッドライト研磨

ペーパー類の研磨が終了。

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プリウスαヘッドライト研磨

最終ポリッシャーにて研磨。

研磨後はいつも言うデリケートな状態です、ハードコート無しの”すっぴん”クロスで拭いただけでも傷が入ります。

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プリウスαヘッドライト研磨

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プリウスαヘッドライト研磨

赤丸をつける意味は無かったのですが、、、(汗)
すべて剥がしてしまう作業ですから、キレイさっぱりなので持ち込まれた時の損傷していた部分の痕跡は全くありません。

磨いて綺麗になったでしょう!というのは一般的宣伝文句ですが、ウチはその様な意味のない事は言いません。ここまでの作業で順調ですという事だけです。当店で受け付けている作業は純正ハードコート層を剥離(劣化したものは捨てます)、そして別な物(樹脂専用クリヤ塗装)で新たにハードコートを構築します。

注:別な物とは当店では樹脂専用クリヤを使用していますが、他にも耐久性がある物は存在します。ただ、残念ですが永久保証の様なものは存在しません、もしその様な物が開発されれば、新車時の製品に採用されますので当店の様な所でリペアをしなくて良いという事になります。

最後にプリウスαのヘッドライト研磨に要した時間は片側4時間、すなわち2灯で8時間です。

塗装作業

まずは完全脱脂、

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ヘッドライト脱脂

正確な脱脂などの詳細は他の記事を参考にされて下さい

s-detail.hatenablog.com

マスキング後に塗装作業に進みます。

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マスキング作業

いつもヘッドライト廻りのみの写真ですが、マスキングは車両全体となりますので大変時間が掛かります。

いよいよ塗装です!

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ヘッドライト塗装

塗料(コーティング剤)を調合して規程の方法で塗装します。出来る事は少ないのですが、後の剥がれ防止や耐久性に有利な方法で塗装します。「どうだこの艶!」「この透明度!」等の表面状の話ではなく、いかにリペア後の状態を長く保てるかを考え作業します。

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塗装後の強制乾燥

規程膜厚にて塗装後に遠赤外塗装用ヒーターで乾燥させます。
後は指触OKになれば仕上げ作業になります。

 仕上げ~完成

乾燥後に仕上げ作業に入ります。

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肌調整

肌調整には何通りか方法があります。機械研磨なのか手研磨なのか、スポットでの研磨、全体まで研磨、状態により毎回違う方法、使用アイテムも変わります。
今回は肌を見極め手研磨となりました。

作業 が終わり最終チェックです。

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

角度を変えて確認して屋内から屋外へ、

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

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ヘッドライトリペア完成

ここでお詫びが御座いますm(__)m
いつもは完成車両の全体を写すのですが、撮り忘れたみたいです(画像を探したのですが見つかりません、、、汗)

今回は現行車種で新車から早期の3年でハードコート層が剥離してしまったリペアでした。大変申し訳ありませんが、今回リペアした状態が何年持つ、持たないは保証できるものではありません。新車時のハードコートが3年で大きなダメージを受けてしまうのです。リペアの精度は可能な限り作業させていただいておりますが、耐久性は使用環境、保管環境にも大きく左右されます。その様なあらゆる条件で各お客様の車両により様々な結果があるかもしれません、他店の宣伝文句「何年持つ」「新車の様な」等の軽々しく発信する事は出来ません。敢えて聞かれた時に申し上げる事は年数的には目安となります。常識的判断や御理解をお願いする次第です。

 

先のブログでお知らせいたしましたが、これからヘッドライトリペアの作業を御検討されている方は過去の記事をご覧ください。

 

s-detail.hatenablog.com