茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

ホンダ フィット ボディ研磨

先にヘッドライトリペア(クリヤ塗装)作業を済ませましたので、いよいよボディの作業にかかります。

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ホンダ フィット 平成19年式

 この車両のヘッドライトリペア編は↓から参照下さい

 

s-detail.hatenablog.com

 

 

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車両情報

ヘッドライト編でも情報を記しましたが、塗装の劣化は経年と使用保管、お手入れ状況によりある事は間違いはありません。再度詳細は車両年式は平成19年、ボディカラーはNH624P(プレミアムホワイトP)で3コートパールです。

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ホンダ プレミアムホワイトパール

この記事では塗装面の研磨だけに絞って御紹介を致します。車両情報(現車の現状)として経年による汚れや劣化は細かい下準備や下地付帯作業として別に御紹介になります。

POINT!!

このホンダのプレミアムホワイトPは若干黄みがかった印象があります。私個人の印象では車両が年式が古くなってくると色味のせいか、古ぼけたイメージに映ってしまいます。ですからなるべく塗装パネルをキレイに保つようにするとイメージが良い方向になると思っています。あくまでも個人の感想ですからこのカラーが良くない訳ではありません。パールホワイトの好みはいかにも白っぽいパールを好む方黄みがかったのが好きな人、多少ブルーやグリーンがかったもので正反射のパールの煌めきみたいなのを好む方と個人の嗜好となります。

塗装パネル研磨

経年による汚れの洗浄、細かい下準備や下地付帯作業を行い、

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ヘッドライト乾燥中からのボディ洗浄


マスキング開始から研磨に入ります。(その時の様子は別に詳細を御紹介します)

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フィットのマスキング

 

塗面の状態はご覧の通り、色々な物が見えてきます。
通常、屋外でそんなに見えない、確認出来ないかもしれませんが下の画像の通りとなります。無数の傷やシミが入り混じり、光沢も鈍いと思われます。

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クウォーターパネルの状態

研磨量(残膜厚)を考慮しながら作業を進めて行く事となります。

まずは、 偶々写真が撮り易かったドアのハンドル付近、

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研磨前

照明の当て方を工夫すると下の様に見えます。この様にしっかり確認しないと淡色の場合は見逃す恐れもあり。

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研磨前

 

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研磨後

判りづらい作業前後となりますがご了承ください。

次の例を見てみましょう、

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研磨前

フェンダー、タイヤハウス上のパネルですね、

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研磨後

次の例は、ボンネットを丁度半分磨いた所。オレンジのラインで左右の蛍光灯の映り方が違うのが判ります。

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中央で区切り半分を磨いた所

ラインは画像編集ソフトで引いたので、実際の作業中は何も行いません。他店の例では


マスキングテープを貼ってしまうのは失礼にあたりますので厳禁です。その様な店は三流以下の論外です。

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研磨前、後の比較

塗面がスッキリする事で反射、映り込み、発色が良くなるのです。
ハッキリ映り込んでいるのが研磨後です。
ハッキリ映り込まない理由は?
傷やシミ、他の余計な物が障害になり邪魔をしているのです。

この作業で塗装の艶、光沢が上がるのです。コーティング性能には艶や発色を上げる能力は全く無いとは言えませんが、微々×2たるもので一般の方がそれを満足したり効果を感じる事はほぼ無いと言えるでしょう。

正しい方法は塗面を正常な状態にして、その上からコーティングで保護する事です。

ホンダ車は肌が良くないので限度はありますし、ゆず肌の様で平滑ではない等他のメーカーと比較すると残念な事です。

POINT!!

市販の簡易剤(これもコーティングと謳っているが)の洗車時などに気軽に出来るものでも艶が出るよ!と言ってる方には否定しません。一般使用の車両の状態に簡易剤を使用すれば艶も出る事でしょう。内容成分のお陰ですね、しかしその様な物は塗装本来に艶を出しているのではなく上っ面に光沢を出しているのです。悪い言い方ですが誤魔化し剤、不自然な艶と言われてしまいます。GSのコーティングと呼ばれている物も同様です。何がと言うと方法も理論もという事です。(これはもう本当にダメ出しです)

例えて言えば車両の塗装は洗車時など濡れていると単純に艶が出ている様に見えませんか?レベル的にその様な単純な見え方なのです。

しかし、どの様な手段でもお客様の嗜好や満足度を得られるのであれば、個人の自由となりますので他人がとやかく言う事ではありません。

ただし、簡易品やGSなどの簡易施工、出張施工の簡易業者等に騙されるのは避けていただきたいと思いますが・・・

良い材料を上手に使用し、普段キレイ(洗車やお手入れ)になっていれば良いと言う方は多くいらっしゃいますよ!

もし、それ以上、ワンランクUPを目指す方、試したい方は当店の様な専門に扱う所を利用するのも一つの手です。

 

という訳で全パネルを研磨していきます。

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研磨中

車両状態に然程問題は無いと思っていましたが、一部新たに想像以上という部分が発見できました。

補修塗装部への対応

現車確認時(お見積り時)に現状とお客様への確認があったのはリア右部(バンパー辺り)の自家塗装補修。これは強い研磨などは剥離させてしまうのであまり手を付けません。

そして、リアの左部の補修跡、バンパー程度のみの履歴とお伺いしていましたが、

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左クウォーターパネル

リアバンパーのみの交換又は補修と伺っていましたが、クウォーターパネル部まで補修塗装の痕跡がありました。

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補修塗装跡

まず最初に気が付いたのはココ ↑
クウォーターガラスのモール際の塗装がよれている不自然部。
通常新車塗装にはあり得ない現象です。後から人の手が加えられた可能性が高いという事です。その場合側面や後部からの衝突による補修があったのかと関連性などを推測します。今回は車両をお預かりする前にリアバンパーの破損歴があると申告を受けていますので、後部からの衝突によりクウォーターパネルまでBP作業があったと結びつけり事が出来るのです。

お客様に後日確認をしましたが何でも年数がたっており、どの様なダメージで補修内容も覚えていないという事でした。

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補修塗装時のペーパー目跡、痕跡

上の写真はある意味面白いかと思います。私の老眼は別として怪しい痕跡はとことん見るという事です。画角の所に注目して下さい、ルーペを使用して拡大して見ているのです。そのままの臨場感を伝えられる様な写真を撮ってみました。

老眼での臨場感ではなく(笑)あまりにも小さな症状や肉眼では確認が出来ないような場合はルーペを用意していて結構な頻度で使用するものです。判別が難しい場合や確認を要する場合は何度でも見ますよ。

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補修塗装時のペーパー目跡、痕跡

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補修塗装時のペーパー目跡、痕跡

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補修塗装時のペーパー目跡、痕跡

これらを指摘、発見する意味とは?

パールホワイト色(淡色)一般的に屋外で見ている限り、気が付かないかもしれませんが私達車両を預かる上では大変大事な事柄となります。
塗装に手を加える作業をさせて頂いている以上、その前に誰かが手を加えているならば注意を払わないといけません。補修塗装の場合は「どの様に塗ったか?」というのは塗装者しか判らない事で、

例えば上手に塗ったのか?・・・これは危険度レベルが低い

上手く塗れていないのか?・・・これに手を加えるのは危険度増

となるのです。

例として、粗悪塗装、簡易塗装、作業価格の関係で手抜き塗装、何かしら塗装状態に不備や不良等があればますます危険となるのです。

その事から補修塗装部は注意を払う必要があり、基本的にあまり磨けない、磨かないという事になります。塗った人でしか判らない膜厚、密着度などから研磨により補修塗装を剥がしてしまう可能性もあり、それは絶対に避ける事です。

良くあるパターンではマスキングテープの糊で剥離してしまった、なども少なくはないし実際に見てるのです。別な関連する要因として経年による塗装の劣化も加わりますから、あらゆる事を前提に考えるのは当然です。

補修塗装部の話はこの位で終了しますが、お客様からの御意見として頂戴するのは「自分の車の塗装状態を見てもらったり、現状を把握できるのは良い」等々もあります。
当店(私本人)の仕事の一つに「見る」というのがあります。大切な車両(塗装)をお預かりする上では重要な事と捉えております。

私が見て現状をお知らせし、お客様も自分の車はどうなんだろう?という事にお役に立てるかもしれません。

 

 

次編はコーティング、車両完成、細部洗浄、付帯作業の内容へ続きます。