茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

トヨタ MR2 SW20 ボディ研磨最終仕上げ ボディコーティング

希少車種のトヨタMR2(2代目)SW20の塗装後の最終研磨とボディコーティングを行わせていただきました。希少な車種と最終仕上げを当店へ御依頼いただき光栄に思います。

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トヨタ MR2

 日本メーカー初のミッドシップエンジン車の2代目となった車両です。現在、現存する中古車では程度の良い車輌では300万円を超えの個体もあるほど。また、最近の噂や話題ではトヨタ自動車からミッドシップ車復活等の話も聞こえているようです。
  
お客様は当店へ約一年前から御依頼検討と御予約を入れていただいておりました。因みにレストア前の状態は確認しておりません。他の車両で当店を御利用した際に「実はこういうのがあるんだ・・・」と既に預けられていました。また、今回はお客様の御希望で「見積もりの様な面倒な手続きはいらない、掛っただけ払うから・・・」という事でした。
※掛っただけと申されても(汗)、、、下の方で書いておりますがバフの消費10枚以上(使い捨てになった為)の実費額は追加料金させて頂きました。お客様都合等で約2週間お預かりでしたが、作業終了後に施工料金を計算し特段の料金をご請求という事はありませんでした。
お客様は太っ腹!!、、、ではなく、どの様な作業や依頼でも専門の所に技術料を支払うという姿勢なのです。そして、価格で作業をするのではなく、持っている技術を全て出してくれという意味でもある事かもしれませんね。

車両情報

車両の詳細は平成4年(1992年)式ですから、施工時(2020年)で28年の月日が経っています。この車両はお客様が当時新車で購入してそのまま現在に至っております。
ただ、この年月に至り外装、エンジン関係、足回り関係等、悪い所は直して最スタートという事です。それまで乗っていなかった訳ではないのですが、今回フルレストアに近い内容で○○○万円以上をかけ最終当店への御依頼となりました。

塗装店にて外装(塗装)を一新、全塗装済(色替えではなく現車カラーコード通り)。
当店依頼は仕上げ研磨とそれを保護するコーティングになります。お客様から頂いたお話では、塗装以外に純正部品がメーカーから既に供給が終了している物もあり一部塗装等に関係する事情もあり。
※塗装、他の修理レストアは他店、外装仕上げを当店。塗装店等は当店では委託等は行っておらず、どの様な塗装店かは全く不明です。

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トヨタ MR2

 研磨作業

入庫前に一度晴天の日に見せていただきました。その時は新たに塗装済みに加え「スーパーレッドⅡ」というソリッドカラーの鮮やかさに目がくらむ程のインパクトを受けました。
例えは違いますが小さいフェラーリが来たのかと思ったくらいです。
私見ですが、ソリッドの場合当店では鮮やかさという言葉を用います。メタリック、パールの場合は用いません。それは何故か?ソリッドは単色、そのまま色をストレートに反射するからです。その事から色の発色、いわゆる光沢が高く見えるというからです。
メタリックやパールは金属、雲母片が入っている、載せているの場合は反射時に散って見えるのでソリッドには敵いません。塗装色により金属、雲母片の含量によりキラキラ感があるもの、反対に含量が少なく光量が少ない環境で見た時はソリッドに近い表情の塗色もあります。

という事を踏まえ、この車両の塗装を仕上げていきます。折角の新たな塗装を手に入れたMR2、最良の仕上げになる様に仕上げていきます。

※普段から当店のブログを気にされている方はもう気付いていますか?屋内に入れてみると特別発色良いとか、光沢が凄いとか・・・上の写真などは特にあまり感じられない様な、、、照明のせいかなぁ~とか思っていましたが、では状態を確認しながら磨いてみましょう

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トヨタ MR2塗装研磨

まずは、研磨方法としてはアイテムの使い分け。そもそも、新塗装ですから多くは荒立てて塗装を弄る必要はないが状態によりけりですね。
屋内で塗装状態の確認を行いマスキング、そして全てWアクションポリッシャーで完結出来るのを確認。とはいっても、重要なのは研磨システムの数種の使い分けが生じるのですね。特に補修塗装部や劣化が著しくある部分時はそれぞれに特化した使い分けとなります。(使い分けの為、機械一式、研磨剤等全て別物を用意)

※全塗装後に対して各パネル膜厚チェック、塗り肌、細部の確認を車両状態票へ記入

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トヨタ MR2塗装研磨

では、個別に研磨の内容を見ていきましょう。

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塗装後の不具合

↑ 全体がこんな感じです(これはまだ良い方)、酷い部分は大きくランダムに渦を巻いています。塗装後の研磨でこの様になっていますので、これらを浅い傷に何回か置き換えていき仕上げていきます。

上の方で述べた様にソリッドはストレートに反射しますので、塗膜上に何か(傷やシミ、異物等)あれば全てが見えてしまうという事なのです。

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研磨前と研磨後

フロントリッド(※1)の例ですが、丁度リトラクタブルライトの辺りですね。研磨していない部分はリトラクタブルの蓋部分。研磨した方でも深い傷が2~3本残っています。シビアですよ~ また、肝心なのは写真で見ると研磨前後パネルの色味が違いますよね。片方は目に優しくはない?発色。傷が多い方は白っぽさが出てしまっています。折角調色を行い指定の塗色に塗っているのに本来の色が出ていない状態なのです。

※1 MR2の場合リア、ミッドシップエンジンなのでフロントリッドで表現。リアはエンジンフード、又はリアゲート、ボンネットなど呼び名がありますが本記事では判り易くリアゲートにしました。

次はノーズ、バンパー部の様子。

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研磨前

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研磨後

映り込む塗装用ライトの様子でお判りになるかと。

次にサイドパネルへ、

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右サイド研磨前

右ドアからリアフェンダー

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右サイド研磨前

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右サイド研磨前

↑ サイドは良い状態とは言えませんね、

発色や光沢が悪く感じていた原因です。

研磨後↓の撮影は逆方向からですが、塗面の変化が判るかと思います。

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右サイド研磨前、研磨後

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右サイド研磨後

ドアは研磨後、リアフェンダーは研磨前ですから違いは一目瞭然。傷が無くなりキレイになった・・・で終わりではなく、ドアとリアフェンダーの同じ赤なのに違う色になっているでしょう?! カメラも頭が良いので色味の変化も映してくれます。色の変化、これ、重要です!

今回お預かり中に写真を100枚以上撮影、全部載せる事は出来ません。一番苦労、手間、時間が掛かったのはリアゲート。

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研磨前

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研磨後

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研磨中

小さいポリッシャーのみの使用、機械が使えなければハンドポリッシュ。ダクトやバンパー下等もこれが ↓ 限界。

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ミニポリッシャーによる研磨

クウォーターパネル付近では、分割で磨いているので判り易い写真があります。

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研磨前と研磨後

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研磨前と研磨後

注意点、特記事項

最初にレストア、再塗装等後は細心の注意を払う事です。基本的に塗った人が研磨を行う事(塗装した人)。人の手で塗ったものは、塗った人しか判らないという事です。一般の方向けにお話をすると塗装には2種類で分けます。

①新車塗膜(生産工場で塗られた塗装。経年しても新車塗膜と呼びます)
②補修塗装(損傷やパネル交換等で一般的に板金塗装工場で塗られたもの)

研磨に於いて①はある一定の基準で塗られているので予測がつきやすい。但し、各メーカー、車種、年式等々で膜厚、硬度、素性があり、知識、見識、経験等が必要。

補修塗膜は塗った人のクセがあったり、修復の塗装時などはどの様に直したか、塗ったのか?予側が難しい場合があり。

そして、今回はお客様から全塗装に際しての情報を多くいただき、それぞれのパネル毎に対応した作業をさせて頂きました。

入庫前の打ち合わせから得た情報は、

①ソリッド⇒クリヤ有(厚目に塗装)
②塗装後にある一定の期間放置というか屋外管理に於いて花粉等の浸食
③オリジナルとは違うサイド下部の塗り分け(チッピング、アンダーコート等ではなく)
④部位などへの注意事項あり(別途後述)

上記の項目から、

①塗装方法からクリヤにベースカラーを混ぜて仕上げ、又は混ぜたものを最終吹いて仕上げという推測。

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カラー付着のバフ

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カラー付着のバフ

クリヤ無のソリッド塗色付着ではこんなものではありません。もっと赤くなる。当店には赤や黒く染まった過去のバフが沢山あります。一度塗色が付着した物は次には使えません、使わないのですがお客様に対しての説明用に保管してあります。
※冒頭の方で書いた実費請求はこれですね。
②は飛ばしますが(写真を撮っていなかったから)
③はサイドシル、ロッカーパネル部の塗り分けを塗装屋さんの機転(?)でオリジナルとは違う位置で塗り分け(下部をブラック)。位置はどうであれ、塗り分け境界が段差がかなり・・・対応として強研磨を避ける。
④はウィンカー?レンズをクリヤ塗装で仕上げらしいです。これは純正部品が既に生産中止の為劣化したレンズを塗装で仕上げたそうです。当店ではここを磨くという事はなくても、バンパーの研磨時にマスキングテープを貼ります。そして、信用が出来ない訳ではありませんがマスキングなしで研磨を。塗装の密着に不具合がという事も・・・安全確実に対応。

沢山の作業や応用、推測をしながらの時間のかけ方、という事で研磨は終了。

ボディコーティング

コーティング前に脱脂と洗浄を行いコーティング剤塗布です。各パネル枚に研磨中に脱脂は行っていますが、洗浄、洗車するのでWチェックです。この項ではボディコーティングの一歩手前となってますから油脂分除去となりますが、脱脂の目的とは研磨作業に於いても大変重要なのです。私がいつも良く読ませていただいている大御所(?)の「研磨についての理論的側面」などにも記されています。この事は、作業者理論なので詳しくはお話は致しませんが・・・

ポイントや理論として覚えておいて損はない事は「研磨剤では艶は出ない」。磨いた後に艶が上がったよう・・・だから脱脂で塗面を確認、各プロセスには理由がありますが、ここはボディコーティングの項。ここでは塗面に油脂分等一切無い状態にしてコーティングの定着が目的です。

 

で、コーティング施工です!

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MR2ボディコーティング

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MR2ボディコーティング

一晩寝かせて異常が無ければ完成です。

完成

日程は多くいただいていますので、こちらも焦らず作業をさせて頂きました。
最終確認です。

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トヨタMR2 ボディコーティング

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トヨタMR2 ボディコーティング

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トヨタMR2 ボディコーティング

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トヨタMR2 ボディコーティング

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トヨタMR2 ボディコーティング

再度ガレージで確認、

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トヨタMR2 ボディコーティング

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トヨタMR2 ボディコーティング

まとめ

御依頼内容はボディ研磨、ボディコーティング。
料金は掛かった分だけ御請求=お客様希望

ボディコーティングは「大人のコーティング」を施工
(コーティングに際しての意識や御理解を含め)
研磨に際してはお客様と十分な打ち合わせ行いました。
私からの立場からは、塗装後の仕上げ=塗装に優しく、それでいて最良の状態を目指す

最後にお車のお渡し時に、こちら↓のレポート(写真)を印刷にて提出をしました。

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トヨタMR2 ボディ研磨

実はこの方、○○の有資格者なのです(プライバシー上伏せます)、私はプロの先生からテストされている気分です。そして、多くの情報、勉強をさせて頂いております。

当店では自動車関係、塗装関係の方が多く御利用されています。私が横のつながりや、何かのコネで声をかけてという事は一人もありません。独立した時に裸一貫資金なし、つて、コネ一切無しで始めましたから・・・誰の力も借りずに、、、(自慢する事ではないが)
皆さんは最初はココだったら頼んで良いかな?的に御利用さています。
多くの勉強をさせて頂き有難う御座います。そして、当店へ御依頼をされ、信頼を頂き有難う御座います。
※当店御依頼時に注意点です。研磨で塗装を触る事はたかがというか限られています。それは何故か?=一般的にクリヤ塗装の膜厚:数十μ程度内を研磨なので出来る事は僅かでしかないのです。ただ、その方法を間違えれば塗装を台無しにしたりします。依って、当店へ頼めば何でも出来る等や凄い出来栄え等はありません。ですが、当店で出来る事は現状を把握し、何故できないのか?出来るのか?写真や理論等を用い可能な限りお客様に御説明をしています。作業に際しては理論に基き堅実に行う事としています。
当店からのお願いでは必要以上に求める方、拘る方、神経質な方、ネット上の情報を真に受けての理論を持ち込む方は御容赦をお願い致しております。

帰り際にお話しされていましたが、まだクラッチが、、、(新しいのか?違和感が、、、)オイルも直ぐに交換(慣らし運転、走行もこれから)と、社外マフラーは新品、以前の物は劣化が著しくてと、あれこれと楽しそうでした。おそらく一生ものでしょうから、大事にされて下さい!!

2020年8月現在継続キャンペーンの再度の御案内です!

 s-detail.hatenablog.com

↑ 追加の御案内としては値段が安いからと一律にお勧めするものではありません。濃色車両等の施行では相性の良いコーティングをお勧めする場合も御座います。またそのような場合は、他のコーティング選択でも別途お見積りを行い、同価格とはいきませんが通常価格より割引対応を柔軟に行います。

 

 

他の希少な車両等、特殊な作業の例は、 

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