茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

ニッサン V36スカイライン ボディ研磨・コーティング編

千葉県からお越しのお客様です。スカイラインのヘッドライトリペア後にボディパネルの施工作業編となります。研磨作業からボディコーティングを行います。

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V36スカイライン

 

 遠方(隣県)から有難う御座います。千葉県から(記載)というのはお客様から御承諾を頂いております。

何故当店へお越し頂いたかというのは、お客様は1年程度前から当ブログを見つけ当店を気に入って頂けたという事です。こちらの方もある意味業界(詳細は書けませんが)のプロと表現させていただきます。
今回お客様はタイミング的にスカイラインの購入にあたりリペア、そしてボディパネルの研磨、コーティングをという事で御利用されました。お客様もプロ(業界の)ですから当店ご入庫前に部分的に交換、塗装等を行ってからご入庫されました。

また、ブログの掲載に快く御協力を頂き有難う御座いました。

それでは車両の詳細、実際の作業を進めて行きます。

 

車両情報

車両年式としてはH22年式ですから今回の施工時には丁度10年を迎えます。確かこの型のイメージカラーだった様な?ボディカラーはK52「ストラフィアブルーパールメタリック」。特徴としてフードはアルミ製です。塗装状態(現状)は、特に上面は重度(深度)のウォータースポット、水垢等の症状も激しく前オーナー様の使用保管状況も影響しているのかと推測が出来ます。

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ヘッドライトリペア後のスカイライン 

大変失礼ですがボディ(塗装)の状態は良いとは言えません。反対に部分補修、加修している部分は簡単に見た時点でも質の良い状態で◎です。
お客様から得た情報ではバンパーカバー出荷は対応色無し(既に終了でしたっけ?)、色塗り塗装屋さん対応です。また、お客様の方が詳しいので多様な情報も得られ作業時に大変助かりました。

研磨前の下準備作業

ボディパネルの塗装研磨前に半日~約一日かけて足回り、そして細部等の洗浄を行います。
アルミホイールの洗浄は、

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アルミホイール洗浄

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アルミホイール洗浄

今回は洗浄に大手メーカー様のサンプル剤を使用。当店からは大手メーカー様に直接レポートを出させていただいております。

マフラーエンド、フィニッシャー洗浄、

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マフラー出口 洗浄前

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マフラー出口 洗浄後

焼き付いています、錆等も若干残りますが洗浄でキレイに。

ピッチ・タール除去、

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ピッチタール除去

特にロッカー下、バンパーやフェンダー後部では溶剤にてしっかり除去していきます。

各パネル間やエンブレム、オーナメント廻りの水垢も除去、↓写真はエンブレム付近、

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エンブレム廻りの固着した汚れ

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エンブレム廻りの固着した汚れ除去後

まだ気になる部分はありますが、残は研磨中に同時進行していきます。

ボディ塗装パネル研磨

サイドパネルから見てみましょう。状態を確認です、

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ドアパネルの研磨前

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ドアパネルの研磨前

例えば、研磨前と研磨後の違いは、やはりドアパネルです。

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研磨前

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研磨後

ここで、多少解説をすると、(偶には初心に戻る、又は御存知ない方へ記すと)

何故この様な磨き(作業)を行っているのでしょうか?

傷が少なくなって凄いな~、、、キレイに見えるね~、、、でも良いのですが、
理論や筋立てをすると、
塗装上の余分な物(※)を排除する事により、本来の色味や艶、光沢を得られるからです。経年車であれば新車時の輝きに近づける(近づけられる)訳です。

(※)余分な物とは傷や染み等になります。塗膜が完全にない欠損している物、又は深い傷、塗膜深層部まで浸透した染み等は除去は不可能になります。

上記の写真で違いは一目瞭然で、

色味が違う=本来の青みが出ている、発色性向上や艶感アップ

メタリック等の粒子の明度感=やはり発色性の向上等

どういいう言葉が正確なのか?適切なのかは色々ありますが、当方の採用している研磨システム、指導要綱みたいなものでは最近「光沢」という表現が多く使われます。

撮影にはメインにiPhoneを使用していますが、正直というかほぼ正確に表現をしてくれるのです。同じ部位を撮影する場合(施工前後)に角度が違ってしまっても意外に正確に表現をしてくれます⇒写真で青味の違い、発色、透明度、等々

これを人間が実際に車両を見ると、当然目に映る姿は施工前と後では全然違う訳です。

一般的に表現方法などは自由ですから、艶を出すために磨く、表面を平滑にするために磨く等もあながち間違いではありませんが、その表現方法では単純というかお客様は勘違い等もある事でしょう。

また、私達は塗面を正常な状態に戻す、復元させる為等に作業を行っています。ところが、塗面の修正を行わず(研磨等)上からコーティングと称して塗るだけで、いつまでもキレイや汚れを弾くでは何を言っているのか全く意味不明、剤の成分で目の錯覚?となってしまいます、笑(ガソリンスタンド系)

次は上面のパネルになります。
状態が悪く可能な範囲での仕上がりで御理解をお願いしております。

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ボンネット磨き前後

蛍光灯の映り込みで違いはあるのですが、本来の塗装状態には少し遠いかと思います。
但し、一般的な見方、屋外で車両を見て凄く気になる等ではありません。仕上がりなどの目標を常に高く置いているので、多角方面から見た状況で作業をしています。その場合はやはり除去出来ない部分などに不満は出るなど残念な結果となってしまいます。

特にAl合金パネル上の塗膜量では研磨量も考慮、実際には研磨量を計測しながらの作業。勘や見込みでの理論ではなく具体的数値化した中で最終作業終了しますので御了承下さい。上面の悪い部分を全て削り落とすのであれば簡単な事(※)ですが、塗装というのは適切な膜厚により強度も得ています。

※御希望があれば対応する事も可能です。特にソリッド(クリヤ無)であれば40~50μmの研ぎ出しも可能です。しかし、塗装の耐用年数にかなり影響します。

更にスクラッチシールドの塗膜の生き(鮮度)がほぼ無い、研磨時にも全くストレッチ性が無く感じられました。例えて言うと塗装が干からびている感じ。これは塗膜構造上の切断、深度が無い浅い傷も開き切っているなども感じられる。前オーナー様の所有時にコーティング施工歴も無いらしく劣化している印象でした(全く保護されていない状態で10年程度経過、おそらく洗車機使用か?ウィンドウガラスのウロコ状シミで確認すると屋外保管?)
この車両の様に濃色系では薄い傷や染みは光の当たり方により微細な物でも見えてしまいます。すべての条件や環境下でベストな見え方に持って行くのですが限界もあるようです。

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浸透してしまっているウォータースポット

ボディ全体で見た時に(施工時の状態の確認)新車塗膜、少し古い補修塗膜、最近(直近)の補修塗膜と3パターンの混在です。難易度は非常に高く困難となります。研磨の仕方は全て機材等を使い分けるので時間も多く要しました。

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スカイライン ボディ研磨

付帯作業

メインのボディ研磨に準じる作業です。作業内容の作業量により通常時には別途見積もり料金が発生します。

メッキドアモールはベルトモールから窓周囲、は細かい傷の除去。トランクエンドモールも同様に。

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メッキモールの傷除去、リフレッシュ

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.メッキモールの研磨

↑ 鏡の様になってしまったは大げさか?

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モールの研磨前後

簡単な洗浄では取れない様なスケールも一気に落とします。国産車のメッキモールは作業は簡単なのですが、失礼ながら以前のお手入れが悪く通常より特殊な研磨剤も使用。

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メッキ対応特殊研磨剤

テールレンズ傷除去も行いました。洗車機使用と思われます。

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テールライト研磨前

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テールライト研磨後

因みにヘッドライトとテールレンズでは素材の違いから研磨方法は異なります。

ボディコーティングと完成

漸く辿り着いたボディコーティング作業です。
当店新コーティング「X-OVER」を御注文いただきました。

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コーティング塗布

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コーティング塗布

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コーティング塗布

と、完成に至ります。

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スカイラインボディコーティング

まとめ

ヘッドライトリペア:専用塗装仕上げ(車両に取り付けたままの為エッジ部未処理)
ボディ研磨:ハードコース
ボディコーティング:X-OVER
他:メッキモール研磨、テールライトレンズ研磨など

車両全体で見える範囲内では細部まで洗浄、サイドミラーステーなどはハンドポリッシュと時間を掛け行わせていただきました。AWも脱着は行いませんでしたが裏リムまで洗浄。

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ミラーステー

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純正アルミホイールの洗浄

お預かり中、後は天候が悪く、あまり晴れた日の下では確認や写真が撮れませんでした。

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リフレッシュされたスカイライン

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リペアされたヘッドライト

作業を振り返ってみて、元々の塗装は劣化が著しくリカバリーに不足する事になりました。また、補修塗装部は塗装屋さんの仕上げまで良く(※)、誰が見てもお勧めできる仕上がりです。
※恰も(あたかも)評価している訳ではなく、そして、上から目線でもなく、良い仕上がりは素直に良いのです。

ヘッドライトリペアはこれが何年耐久等など保証はありません。また、日産車のこの辺りの年式車両は再度クラックが多く発生する可能性があります。全てに於いてその場限りの様な作業(仕上げ)はしておりませんが、これからの条件や環境にも大変影響を致します。その様な事も踏まえ御理解の程宜しくお願い致します。

最後にお客様には遠方から御来店頂き、車両全体のリフレッシュをお任せいただきました。御利用ありがとうございました。