車両は高年式のBMWです。お客様が中古車購入にあたり納車前に当店へ御相談いただきました。
車両情報
お客様はネットで購入されていますので、車両の状態は実際に来てみないと判らない事となります。但し購入時は詳細等状態確認は販売会社さんと入念にされたそうです。
初年度登録から1年6カ月、比較的低走行車両でした。ボディカラーも定番アルピンホワイト、大きなダメージを受けているようには見えません。一般的な条件下ではホワイトですから目視確認では目立たないのです。その様な事から塗装の詳細な傷の確認を含めた洗浄から開始します。
下地洗浄、下準備
アルミホイール洗浄 鉄粉付着の注意点
元々キレイな状態ですが念の為に基本的+α的な洗浄を行いました。今回AWコーティングはご注文されていませんが、鉄粉も除去されてキレイな状態から乗っていただきましょう。輸入車は一度走行されると鉄粉が多く出ますのでマメな洗浄をお願い致します。
また、皆さんはホイールの汚れには敏感なのですが、忘れてはいけないのがタイヤのサイドウォールです。ゴム素材に鉄粉は安易に刺さりますのでお気を付けください。多く見受けられる例としてはタイヤ側面が茶色く変色している例です。
自車が鉄粉飛散の発生源となりますので車両の至る所に付着してしまいます。普段のお手入れ時には気を付ける部分でしょう。ボディ(塗装部)の鉄粉は多くは指触等で気が付き、アルミホイール自体は目視で確認判断、大概はその辺りになってしまう場合もあるかもしれませんね。
まとめてみると、
輸入車の鉄粉は至る所に多く付着する傾向です。
大きな部分、部位で区別するとホイール、ボディパネル塗装部、タイヤ、そしてSUV系車両で多いフェンダーからロッカー、バンパー下部に廻り込む樹脂素材なども茶色く変色されている車両も見受けられます(この場合フェンダーやライナーに近い部分)
茶色く変色する位になっていれば、重症化、普段のお手入れ観察でよく確認してください。
パネル間 パーツ周辺の汚れ除去
各パネル間の汚れは画像の通りです。
上の画像は黄丸部分の汚れを映した部分なのですが、塗装部も確認してみてください。ソリッドホワイトなのに何故か黒い粒子、斑点のようなものが映っています。
事前に塗面の汚れなどは確認していたのですが、鉄粉?異物?付着と判断しましたね。しかし、この様にハッキリと映ってしまうのも稀ですが除去詳細は後ほどと致します。
各パネルの細部の汚れを確認して除去していきました。
そして、エンブレム廻り、
上の写真二枚目は洗浄後になります。
失礼な話ですが購入車両には一般的に言う中古車仕上げというのが見受けられず、普通に乗りっ放しの洗車して納車お渡しというイメージでした。
その様な事からドア内(バックドア含む)のヒンジ部、カウルトップ(フード内E/Gルーム内)など洗浄をさせていただきました(サービス作業)
3枚目の写真は反対側の写真になりますが洗浄後はスッキリ。
塗装パネルの洗浄
細部の洗浄を済ませて塗装面へ移ります。
塗装研磨を行う前に整えます。付着物や油脂分から全て取れるものは取ってしまいます。上の方で述べた鉄粉なのか異物なのか付着物は塗装を侵すほどの影響はないようですが、指触でもかなり”ザラザラ”の違和感があります。
除去方法は特殊クロスと㊙剤の塗装に最も優しい方法です。
一見キレイに見えますが、それより見ていただきたい(気を付けていただきたい)のは、何が塗られているのか?撥水しているようです。一般的使用時に自然に油脂分や汚れが付くのは当然事ですが、目視や指触では完全な分析、詳細は判りません。
異物を除去していきます。指触で何度も確かめながら行うことです。
その結果、
塗面上が無に近い状態になりました。無駄にというか、不自然な水弾きはなく柔らかく水が流れます。目視できた大量の細かく黒い付着物は除去でき、不必要な油脂分、その他汚れ成分等は無くなり塗面上の凹凸は無くなった為に親水に近い状態になるのです。
この塗面上をフラットにするような事が出来れば研磨の準備が整ったという事です。
塗装研磨
現在塗面上には何も無い状態(ほぼフラット)、塗面のキズや状態を確認して研磨で整えます。
細かい傷が確認できます。大きい、深い傷は全体にはありませんでした。
研磨していきます。
↑ 研磨後の傷等を除去した所。
↑ ドアパネルも同様に処理、この様に全体を仕上げていきます。
この車両は上面には多少シミが付着、僅かに浸透もしていました。
しかし、然程大きな問題も無く車両全体の研磨は終了して最終コーティング作業となります。
飛び石、塗装欠け、線傷、他、販売会社の状態票や申告等とは違うものは多くあることは常識的範囲で考慮した方が良いでしょう。見る者によって見える方、見えない方、見方が判らない方、大小にかかわらず記載するか記載しないかもあるでしょう。
ボディコーティング
ボディコーティング拭き上げ中、
ポリシラザンベースのコーティング高硬度です。
多重構造型コーティング、、、、
↑
これは一般的広告型の文句になりますが、判り易く言えば単一の成分ではない複数の処方により被膜を形成します。自動車用をはじめ対象物に応じて適した処方を行うのが一般的となります。
次は完成になりなります。
完成
ボディコーティング乾燥
ボディコーティング後完成です!
車両入替時に屋外で撮影をさせて頂きました。
まとめ
下地作業(汚れ除去や各種洗浄)は研磨と同様に時間を要する。状況により更に時間や手間が掛かる場合が多い。
研磨のコースにライト~ミドル~ハードと三段階とあるが、単純に研磨の事を指すのではなく下地準備作業も含む。
御注文内容は、
●ボディ研磨
●ボディコーティング=Hard Barrier X-OVER
お客様が納車前から予定していただき、現車確認から御注文までスムーズに行きました。
WEB検索から当店を選択していただき、御利用有難う御座いました!!
ボディコーティングと上手にお付き合いして頂ければ幸いです。