202ブラックの艶が無いという御相談をお受けしました。今までのお手入れ、使用状況をお聞きして施工の運びとなりました。
お客様の気にされている、感じている、困っている事は「黒い車だけど白っぽく見える、ワックスを掛けてもキレイに見えない、、、」でした。
2年程前に中古車で購入されたそうですが、購入した当時はそこそこキレイに見えたけど・・・現在はワックスでの手入れをしてもイマイチと感じていたそうです。話の素振りからは、かなりワックスを塗りこんだり、洗車機の使用も併用している印象でした。
車両はH27年、202ブラック色、年式からすると、まだ比較的新しい事、車検も2回継続です。今回ボディ研磨とボディコーティングを行わせていただきます。例え方としてまるで人為的に刻まれたグラインダータトゥーのようなハードな模様にも見えます。
冗談はさておき洗車機使用の一定方向の傷の集合体、そして、WAXの塗り込み、拭き取り時の摩擦傷と捉えて良いでしょう。
施工前入庫時と現状
日中屋外でどの様に見えるのか?ガレージに入れる前に撮影してみました。
御覧の通りで傷が渦を巻いていたりして、黒の色味を邪魔しているようです。
これを解決するのは塗面上にある余計な物(傷、シミ、汚れなど)を排除する事です。全て完璧に除去出来れば、それはもう新車と変わらない、同等、それ以上かもしれません。あくまでも理想ですが、それに如何に近づけるか、限られた塗膜厚を考慮しながらの作業となります。
洗浄下準備
状況に合わせた各種洗浄を行うのですが、お客様は日頃WAXを塗り込んで艶を出そうとしていました。その状況から油脂分を除去、それと同時に他の不要な汚れなどを落としていきます。
鉄粉の付着は少なく、指触により多少異物等を除去できました。
主に油脂分を抜き塗面の状態を確認すると柔らかい、素直な排水状態を確認できます。
この作業では例えば以前硬化型ガラスコーティング歴があったり、固着しているような物質がある場合は除去は出来ません。
作業が終了してマスキング開始ですが、ボンネット開閉時に見えた角度からは、
多少スッキリした感じはあるようですね。塗面の素の状態に持っていき傷のみが浮かび上がって見えます。
次の作業はいよいよ研磨作業となります。
ボディ研磨
実際に研磨前には照明の映り込みからこの様に見えます。
なかなか回っています(笑) 何が回っているかというと傷が弧を描いているようです。
意外と深いですよ、模様は傷です(溝と例えても良いくらいです)
準備は整っているので早速左側(→方向へ)から研磨を入れます(下の画像)
左側から傷が減少してきたのが判るかと思います(途中で止めたので変化が判るかと)
まだ第一段階です、あと数回、段階を踏んで仕上げていきます。
次はサイドパネル、車両の側面の作業です。
状況によりシングルポリッシャー(ケヰテック)にてサクッと基本に忠実、短時間と塗装に負荷を掛けず。
車両、塗装、状態により全く研磨方法は違う事、ダブルアクションポリッシャーのみで完結する車両もあれば研磨紙によるサイディングから開始など様々です。引き出しは多いのは多彩な技も多いのかもしれません。
しかし、注意点としては新車塗膜(車両メーカー塗装)には研磨も限度があります。完璧はありませんし、状態が芳しくない場合は”ダメ”とハッキリと申し上げます(申し訳ありませんが)
↑この状態を研磨していきます。
作業様子は以下の通りです。
モヤモヤと映り込んでいるのは、自身で付けた研磨痕(研磨剤の残含む)、段階を踏んで仕上げていきます。
ボディコーティング施工
作業途中の写真が少し抜けているようです。ボディ研磨後、ボディコーティング中の写真を撮り忘れたようです。
ボディコーティング後は、
完成
ボディコーティング施工から完成となります。
重度の浸透したシミなど一部残もありますが、塗面上には空の雲がしっかり映り込むようになりました。
今回ご注文の内容は、
ボディ磨きハードコース、ボディコーティングにはHard Barrier X-OVERでした。
出来上がった後はこれからのお手入れ方法聞かれていきました。後日ですが、早速洗車拭き取り用クロスを買われたそうです。
今回作業をさせていただいて、お車はある一定レベルの美観を取り戻しました。しかしここから美観の継続をしていくには、お客様のお手入れなどにお願いする事になります。お手入れの方法や頻度によっては、再び傷だらけに戻ってしまう(早期に戻ってしまう)も考えられます。以降よろしくお願い致します。