ダイハツトール高年式、中古車ですが何処まで新車に近づけるか、また再生後にコーティング施工には外部にさらされている塗面以外、、また劣化保護の意味で多くの作業を行いました。
本来と予定ではお正月企画記事として準備をしていたのです。ですが、年明け数ヵ月後の記事となってしまいました。作業中の写真も120枚を超え、どれを使用するのか、文面の編集や構想を練っていたりしたら意外と日数は掛かってしまいました。
この記事は前編「洗浄ボディ研磨」になります。こちらの記事の続きは後編「各種コーティング」がありますのでお読みいただければ幸いです。
車両情報と経緯
大げさな表現「新車の様に・・・」「新車以上の・・・」などとは常日頃使わないエスディティーリングです。今回、憚りながら”新車”という単語と表現を使わせていただきます。
作業した車両はダイハツトールカスタムターボ 2019年式です。施工時は新車登録から丁度1年を経過した所です。
ボディカラーはツートーン【XG3】
ブラックマイカメタリック〈X07〉×レーザーブルークリスタルシャイン〈B82〉
レーザーブルー・・・色はブルーにも見える、グリーンにも見える独特のカラーです。
走行距離は3千Kmチョッと。
ディラーさん所有の車両でメンテ等は比較的行われています。これからの作業や出来上がりには条件は有利と言えます。
洗浄
まずは洗浄となります。ディーラーさん所有車両とはいえ、常に細部までキレイに保っている訳ではありません。運悪く販売店により洗い方などが雑だったり、拭き上げが荒く扱われていればそれなりです。
パネル間の汚れの洗浄、下廻りの洗浄、ドアヒンジ等、エンジンルーム内とありとあらゆる所を洗浄します。
エンジンルームはハイブリット車ではないので、然程気にせず高圧洗浄機を使用です。エンジンルームの洗浄には今回の施工には必須でこれは後述します。(写真↓ではフードを開けていませんが下廻りからドアヒンジ、可能な範囲を全体に洗浄中)
エンジンルーム内では後ほどのコーティング施工の為に水滴が溜まりやすい場所、水滴により染み跡が見える所、汚れ等を徹底洗浄しておきます。ラジエターグリル上部、コアサポート上部などは特に水分の抜けが悪い場所は特にです。この辺りは特殊洗浄剤や除去剤で処理に時間を掛けます。
また、この様なルーフが高い車輌は洗車後や普段はあまり目が届かない傾向となりますから、水滴によるシミ浸透、固着の影響を受け気が付かないなどを心配します。その為ルーフ全体を特殊溶剤にて可能な限り整えておきました。
因みにルーフ色のX07はメタリック感が強くダメージを目視で拾うには判りずらい。そして、反対に後の使用経年後にダメージを受けても目立たないというメリットも。以前ディーラー勤務時にパッソのブラックM(同色)を多く施工いしていたので、このカラーは十分納得と特徴を熟知していたので好都合なのです。もし、これが仮に何かしらのブラックソリッドでしたら思いきっり敬遠をしていたかもしれません。
更にこの車両のルーフ形状は理想の・・・欠点のない部類に入ります。
平面性にラインを取っていたり、プレスラインによる突起があったりすれば作業性には不都合、使用にあたっての排水性にも影響があります。この車両は前後にラウンドしている形状は排水性に大きく有利で、水が溜まってしまう様な事は無いかもしれません。水染み、雨染み、その他屋外使用保管時の外的要因によるケール付着防止には大変良いでしょう。
研磨作業
ここから、各パネルの塗面の研磨になります。
フードパネル
まずは塗装の状態を確認していきます。ボンネットを確認すれば一目瞭然です、3千キロ程度で”クルクル”と廻っていますのでディラー内の洗車機に入っている(使用)ようです。
模様は規則的です、拭き取りが荒い程度ではもっと線傷の様になるでしょう。
想定はしていましたので驚きはありませんが、年間で何回洗車機に入っていたのか?とか、不要な推測や憶測はしてしまうのは職業病でしょうか(笑)
研磨をしていきますが洗車傷は深くはないのと、ダイハツ社の塗装はトヨタと同様標準的(標準とは根拠や定義は勝手に決めています)、少し専門的に分類すると新車塗膜の一般塗装となります(一般塗装とは当店の基となっている研磨システムの分類から)。奇をてらわない(無難)部類ですので特別に技を必要としないベーシックな研磨方法です。
サイドパネル ドア・フェンダー等
例えばドアパネルになりますが、
研磨で丁寧に仕上げていきます。
照明に映り込む洗車機使用による傷はほぼ無くなります。研磨には研磨剤やバフを段階的に使用していき、この塗装と状態によれば研磨剤を2種、バフを3種使用しています。同個所を3回磨きますので時間を要します。
ルーフ
ほぼ地面に水平になる上面の為、外的要因からは影響されやすいパネルです。数か所ですが大きくダメージを受けている部分がありました。処置が不可能な場面もありましたが、照明下でよく見ないと判らないレベルなので必要以上には攻めることは行いませんでした。
フロント、リア部周辺
フロントに関しては小型の研磨機を使用、
車両後方に廻ればライセンスプレート周りなどでより細かい作業となります。
ここでは塗装パネル以外にテールランプ(尾灯)も研磨で修正しました。縦長で大きめの面積とレンズ以外にブラック色のパネルもあり洗車機使用と思われる傷が大変気になったからです。
更にドア内のシミや傷は徹底的に研磨、特殊溶剤で除去を行っていきます。
ここまで、一般的に見える範囲の各ドアパネル開閉時を含め、全て作業が終了しました。
通常施工より作業時間が多く掛かった事、途中、他車種の作業もあり一時作業を中断などで数日かかった事となりました。
次は各種コーティング編の記事となります。多数の作業を行っていますので順を追って御説明を致します。
この記事の続きは「各種コーティング」編(後編)があります。