茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

「55th Limited」55台限定 V36スカイライン特別仕様車

日産自動車の特別仕様55台限定生産の希少車種、ボディ研磨とボディコーティングを施工させていただきました。お客様の気持ちと熱意がありました、そして、依頼するお店を探していたのですね。

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スカイライン「55th Limited」

 

車種の概要

2012年~2013年当時スカイライン生誕55周年を記念した特別仕様車で期間/台数限定車です。台数限定という事で55台のみの生産は希少性と価値を感じます。メーカーが55台しか生産しなかったというのはある意味凄く感じます。

特別仕様車のベース車からの変更点は内装シート、インテリアカラー、外観のウリは外板色が”ガーネットブラックパール”「GAC」となります。

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ガーネットブラックP GAC

他車種でお馴染みだったかFUGAなどでは良く見たカラーですね。

セダンでも同時期の先に発売された特別仕様車「55th Limited」では555台の限定車です。セダンでは「370GT Type SP」「250GT Type P」「250GT FOUR Type P」が選べましたが、クーペでは「370GT Type SP」(AT/MT)、「370GT Type P」の2種のみです。

お問い合わせ経緯

まずは電話で初めて一報を頂きました。お客様の車両、車種の詳細、そしてボディ状態は見せていただく事で現状からお見積りという事にさせて頂きました。出来る事、出来ない事というのはあります、要は塗装等にどれだけダメージを受けていてそれを修復、回復できるかとなります。

御来店時には極少生産台数から苦労して探して中古車で購入、この車両を探していて購入された事に熱意を感じました。そして、購入された時はそこそこキレイだったのに現在の状況としては何か物足りない?ように感じるのようなニュアンスでした。

さて、御相談時に持ち込まれた時には濃色、高機能塗装のスクラッチシールドからお話をさせて頂いています。御説明時に車両のスクラッチシールド表記、コーション又は単独で表示がされています。お客様もこの表示は今まで知らなかったようでした。

現車(塗装)の状態を確認して、一通り御説明、お客様も上面(ボンネット)などのシミは気にされていました。残念ながら数パネル補修歴もあり、部位によっては仕上がりもそれぞれとなりますので、各パネルの研磨にもそれに合った対応を迫られそうでした。

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パネルの状態

上の写真はまだ何も作業を行っていません。フェンダー部は補修有、ドアは元々のパネルです。かなりの差があるのはお判りになりますね。横から見ると大変です↓

御説明とお見積り金額から御予約を頂き当店を御利用となりました。当店を信頼いただきまして誠に有難う御座います(この件と経緯などはお客様から沢山お話しいただき、多少突っ込んだ話を最後に「補足」に書かせていただきます)

因みに当店からは決して新車にはなりません、現状に合わせた、物理的に出来る範囲で可能な限り作業を行わせていただきますという事になります。

車両の状態と各種洗浄等

車両の状態(塗装)は前項で判る通りです。
前項のフェンダーとドアの状態が真横から見ると、

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研磨前 塗装のダメージ

この画像で何かを伝えたいと思ったら、塗面上に何かがあれば正常に発色しません。判り易く簡単に言えば、”何か”とは画像で見るキズ、シミです。この画像から見る大きく占めるキズ、線で見えるキズは白く見えています(映るライトの外郭から)

よくコーティング剤で艶は出ますか?などの御質問を受ける場合があります。上記の状態であれば傷の数によりそれだけ塗面に段差、溝がある訳ですから(電子顕微鏡観察でもすれば)それだけ発色の妨げ、光の屈折は意味のない質問になるでしょう。コーティング剤の性能の効果を出すためには、まずは塗面の正常化ですね。

傷を埋めるコンパウンドやコーティング剤の存在もありますが、傷の深さに応じて全て埋められるなら、、、思いますが気休め程度でしょう。屋外光で見る塗面はキズなどはいくら隠蔽しても見えるものです。また、傷の深さが○μ程度で埋める能力が○μ程度などの数値を含めた理論等は割愛致します(話が諄く理屈っぽくなりますね) そもそも私はその様な物は使用しませんので話はここまでです。

次にお客様にも御確認済みですが、ルーフサイド辺りから不自然な状態、クリヤ剥がれ、ブツなどもあり。

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クリヤ剥がれ

上の写真は既にマスキング直後となっていますが、ルーフサイドのプレス付近では塗装に不具合が生じていました。通常この流れでクウォーター付近辺りまで補修ありとなります。何故かというとルーフサイド部分だけ損傷を受け修理すというのは多くはありません。上から物が落ちて来たとかで凹んでしまったなどではあるかもしれませんが、現車確認時に同時にそれにつながるパネルを見れば、多くは側面の損傷を受けているなどです。また、その時に塗面での確認が判らない場合などはウェザーストリップを外したり、スカッフプレート脱着、ヒンジ等部、シーラー、他の確認となります。通常お預かり時にそこまで脱着はありません(査定作業ではありませんからね)

研磨前の下準備、洗浄作業としては車両年式からおおよそ9年位経過している為、各部のパネル間や際(キワ)、には汚れが堆積しているようです。

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エンブレム廻りの汚れ

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エンブレム廻りの洗浄後

上の二枚目の写真はまだ濡れている状態ですが、固着した汚れを洗浄した所です。特殊な洗浄剤では油脂分も抜けるので画像の様に水分に油脂が虹色に表れています。
あとは、塗面の各種洗浄を行い、特にフードに関してのスケール除去には溶剤の原液使用により攻め込んだ作業となりました。

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研磨前の塗面

ですが、シミやら付着物、傷等でスッキリしない状況です。

上記のスッキリしない感触から、経験上、個人的感想ですがスクラッチシールドの鮮度みたいなものも若干あり、経年、劣化の進度(深度)などにより、多少なりとも研磨に影響を及ぼす事もあります。
 

研磨

前項でかなり突っ込んだ塗面、補修跡等を確認しています。これは、研磨対象物の塗装状態を確認する為です。新車塗膜(経年車でも生産工場時の塗装という意味)と補修された塗装は違うという意味です。塗装が違うのであれば研磨も違う、そして不測の事態に備えて加減や調整も必要です。稀に(いや結構あります)補修塗装の不良などもあり、塗膜(クリヤ)を剥がしてしまう、剥がれしまう(下を出すと呼ばれます)が、無いように努めなければなりません。

例えば前項でルーフサイドがクリヤが浮き、剥がれ一歩手前の状態を普通に磨いてしまえば”パリパリ”と剥がれていくでしょう。この様に既に不良が目立つのであれば良いのですが(作業上)、まず一目で判らない状態から、塗りの状態が意外と薄かった・・・や目視上は何でもなかったのに、少し磨いただけで不良が起こるなども想定しなければなりません。

ですから、塗装を見る、判断は凄く重要なんですね。
預かって何でもザクザク磨けば良いという訳ではありません。
一言で言うと「作業対象の塗装を知る、状況が判断は大事」です。

前置きが長くなりましたがフードの研磨の様子から、

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研磨前

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研磨中

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研磨後

研磨中写真はイメージです、写真中の姿勢には腰が入っていません(笑)

また、研磨後の写真も撮る角度が変わってしまいましたね。
次の写真はある程度磨き終わった状態です、

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研磨後


サイドパネルでは一番難儀だったのがクウォーターパネルからの後部付近、ボカシ跡の修正には何回か再調整をしましたが完全にはといきません。

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ボカシ跡

あまり全部を突っついて書く事も良くありませんが、補修跡のクリヤの下で研磨痕残が有り、物理的にそれを取り除く事は不可能となりました。こういう例は少ないのですが、以前ある輸入車で同様の例がありましたね。その時は当然塗装で修理しなければ何も解決はありません。
余談ですがその時の経緯と流れは、

①車両オーナー様から当店へ研磨修復依頼→状況から研磨不可(お客様へ報告)
②ディーラーへ相談依頼→ディーラーはパネル1枚の塗装の為仕上がりの確実性重視
③ディーラーから→YAS・BPセンター三郷関東エリアセンターへ直

結果=当店で再研磨仕上げ後ボディコーティング部分施工

仕上がりは満点でした、当店で再研磨とありますが、塗装に対して直すところはありませんし、因みに私のこの業界人生の中で初めて見る塗装の仕上がりでした。当然塗装後の研磨痕や跡はありません。
費用もかなり高額でしたが、おそらく往復約200kmの陸送も含め致し方ないかもしれません。

本題へ戻ります、車両全体が研磨出来ました。

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研磨終了

時間を要したのは言うまでもありません。納得がいかない所はやり直し、そしてフードの深いシミにもほぼ対応出来ました。

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フードの研磨後の状態


 

ボディコーティング

ボディ研磨が終了しコーティング前の洗浄、脱脂となります。

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研磨後の洗浄後

そして、コーティング剤の塗布、

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コーティング剤塗布中

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コーティング剤塗布中

ここまで来れば乾燥後に最終チェックして終了です。

 

塗色の特徴

凄く難しい話はさて置き、簡単に言えばガーネットブラックはブラックが強い色です。
ガーネットとは宝石にあるでしょう?ザクロの様に暗っぽい赤という事。色味主体での話でパール云々は別に置いておきます。
※このカラーにまつわる話は補足でも触れます
塗装屋さん的な話で言えば光源に対して正面から見る、透かして見る、正反射等々ありますが、ウチではお客様にお話をさせて頂く場合、簡易的に優しくニュアンス等を伝えられればと思っています。
「こっちから透かして見ると・・・」「照明の映り込みから・・・」「光の当たり方で・・・」等ですね。

このガーネットブラックで言えば記事中の写真を見れば、ブラックに見える事が多いのですね。撮り方にもっと工夫をすれば良かったのですが、作業中に写真の為に移動式照明を動かすのもタイムラグと作業に集中できなくなるから、、、
作業中は研磨対象範囲を専用の照明で確認しています。簡単に言えば肉眼でブラックに見える状態ではなくガーネット色やパールの粒子等を見える状態で磨いています。当然の事と言えば当然なのですが、簡易施工店ではそういうのは関係なく良く判らない事。

塗装屋さん的に言えばブラックが2種使われていますが凡そ86%位だったか?の割合です。少し忘れてしまいましたが、赤味はバイオレット2種だった様な。

一般的に言えば街中で見て目に映り、感じる事は暗い状況で見ると黒に見えるが光が強い、見る角度により赤味を感じるという事でしょうか。と、まとめてみました。お客様もこの色の魅力や特徴を凄く感じていました。御相談いただいた時に一般的な言い方ですが「もっと綺麗にならないかなぁ」という思いがあったのです。

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ガーネットブラック

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ガーネットブラック

余計な話になりますが照明は色温度を調整します。塗装に合わせてアプリケーションでBluetooth制御しています。適当に照明を当てていれば、又は明るくすれば良いという訳ではありません。

完成

前項で塗色の特徴を触れていましたが、残念ながら太陽光の強い状態での写真が撮れませんでした。

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ボディコーティング後完成

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ボディコーティング後完成

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ボディコーティング後完成

フードのシミ除去、全体の滑らかな塗面状態、そして黒にも見える紫っぽくも見えるキリっとした状態(これは本来の色味と色の変化で精悍さ)にお客様にもOKを頂いた次第です。仕上がりに完璧はありませんが御理解と御了承を頂きました。

補足【重要】

実は記事のサブタイトルに”他店で断られて、、、”も考えていたのですが、お客様は当店の過去実績車両などを見て信頼を頂き御相談を頂いたのです。参考までにとか色々思惑はあったのでしょう、他店(簡易施工も含む?)にも問い合わせたりされたみたいです。

お客様の話から、

●あるお店では・・・日産のこの車両(この塗装)はお断りされたそうです。

●あるお店では・・・車両を見て「日産の黒ですね!」状態など見ないで見積金額提示。因みにKH3のスパーブラックと思っているのでしょうか(笑)

そもそも、コーティングや磨きを依頼、相談に行って色が見分けられない時点で終了です、終了とは・・・お客様は信頼は出来ないと思ったそうです。断られたお店の方が潔いかもしれません(笑)大事な車両を台無しにするより、返ってお客様を大事にされています。

私の所も可能な範囲、出来る事には限りがあります。完璧など御座いません、状態が悪ければ修正には限度がありますし、傷一本も残さない様な磨きは多くありません(オールペイント直後などはほぼ傷なしまで攻めます)。
お陰様で難易度が高い車輌、重切削施工などを多く依頼が来ます。ただ、出来る事の理屈、理論、その反対の出来ない、出来なかった事の理屈、理論などは十分させて頂きます。これって今回車両状態や研磨の所でよく見たり、状態を分析する事を書いていますが、何もわからなければ理論を絡める事は出来ませんよね。
お客様にしてみれば比較的高額な施工代を内容不明作業で支払はバカバカしい事になります。簡易業者などに塗装を台無しにされればそれこそマイナスです。

追記:その後(施工後)お客様から電話を頂きました。御相談内容は【何か部品交換でその際にリアバンパーに酷く傷を付けられたそうです】、それを当店で修正するか?それともその店で対応するかです。

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バンパーなどのリア廻り

その後の話なんですが、当店ではなく傷を付けてしまったお店で確認と作業する事になったのです。その時の話もお客様からお聞きしたのですが、日産自動車(耐スリ高機能塗装の為)に電話をかけながら磨き作業(傷取り)を行ったそうです。その為かお客様も数時間も待たされたそうです。

ここで最後になりますが、少し付け加えましょう。

この車両はリアバンパーは交換又は補修塗装がされています、お客様には失礼を致しますが参考までに書かせていたきますのお許し下さい。

上の傷除去の為に日産自動車に電話をかけながらとありますが、但し補修歴しているのは確認できているのか不明です。(当店では状態票に記録を残してありますが、一本塗りだったかな?) 
※確認していませんが、バンパーカバーの部品供給は色無しかと思います。多くは一般的な良く出るカラーは色付き、あまり出ないカラーは色無しかと思われます。
補修、ペイントされているのだから本来はメーカーに電話しても、、、何かチグハグですね。基本は新車塗膜(メーカー塗装)と補修塗装は別と捉えなければなりません。

当店で施工後に不運にもトラブルに遭いましたが、結果、電話を頂いて最終的にお客様が納得できたのであれば良し!です。

まとめ

ここまで書いて文字数が大変多くなりました(困) 6000文字オーバーーです、話に色々と詰め込み過ぎる傾向です。

今回は希少台数のスカイラインのボディ研磨とボディコーティングを承りました。
新車ではない状態ですから、状態や状況により色々とある訳です。

何処かへ依頼すれば一台の施工でそれなりに費用は掛かるのは御存じの通り。
但し、経験や知識が無い、内容もイマイチ分からない業者も少なくありません。
施工日数が短い(極端に)、価格が安い(それをセールストークにしている)はどうなんでしょうね?
価格が一番安い所を探している方はそれでヨシ、今でいう経済を回されている、ある意味貢献しています。
※未だに普段のお手入れは水洗いのみで、、、という方がいらっしゃいますが、最近は水洗いでなければと・・・いう方もいらっしゃいます。どこかで植え付けられているかのようです(笑)

これから御検討されている方は、
良く御検討いただきたいと思います。

 

御注意!

ブログの情報や記事に似ているものを同時期に出されている簡易業者と当社を混同されぬ様お願い致します。あまりにも醜く注意喚起をお願いする次第です。