ボディ研磨コーティング、その他手が入れられる所のリフレッシュ、コーティングを承りました。同時にヘッドライトリペアも行いましたが、別記事にて御紹介させていただいています。
ヘッドライトリペアは先に行い別記事で御紹介した通りです。この記事はボディ全般の美観復活などを書いています。
車両情報
車輛年年式は2012年(αは2011年から発売)ですからいわゆる前期というモデル。施工時で2021年ですから9年目を迎え、部位によっては劣化も進んでいる箇所もあるかと思います。ボディカラーは070=ホワイトパールクリスタルです。
各種洗浄、研磨やコーティングの御注文、そして当店独自のプレミアムコースをお受けしました。車両の状態、お客様の御要望から条件が合いプレミアムコースとなりました。
また、その際一部パネルに補修跡なども見つかり、その様な状態も含めこちらでおまかせ的施工でとなった次第です。
フロントガラス軽研磨
ガラス研磨は現在行っておりませんが、御相談時にお客様からのご要望に応じさせて頂きました。周囲のウロコは除去出来たかと思います。軽~中研磨のみ(重研磨は中止中)ですのでがワイパー傷の深さには対応できませんでした。
各種洗浄
通常の塗面の洗浄は勿論の事、プレミアムコースに合わせたTOYOTA流に言うと内部洗浄になります。
まずは各ドアのヒンジ洗浄、
これは綺麗な方です(でも汚れていますね)
写真では汚く見えますが、特殊な洗剤にて反応中、
洗浄後はこんな感じ、TOYOTA品質。
ご存知の通り当方経験者。
トヨタが考えたメーカー高品質。
次へ進みます、
ゴムモールから全て洗浄、システム化されているから短時間で簡単にできます。
重度の汚れ時はそれ相当の繰り返し、洗浄液の変更と時間は伸びます。
次は、エンジンルームへ移ります。
手前右側は未施工。
洗浄前後比較で変化は判りますね。
この後作業は下方へ向かいラジエターコアサポートや手が届く範囲のインサイドパネル等も洗浄していきます。
この時にF周りに異変や気が付いた時には、アッパー、左右コアが押されていたり、修正修復痕なども見る場合があります。
※通常はそこまで見る事はありません。F廻りの塗装研磨で確認を要する場合もあり。
ここまでで研磨、コーティング前の基本的洗浄は終了。
アルミホイールや下廻り洗浄、他にも沢山ありますが”プレミアム”施工に伴い特にドア開閉部や通常行わないエンジンルーム等の洗浄をメインに書かせていただきました。
洗浄方法にはTOYOTA高品質が基本ですが洗浄液には当店独自に、、、というのがあります。以前何年か前に書いた事があるのですが防衛省御用達品で特殊な洗浄液を使用しています。洗浄力、性能も良いのですが、一番大重要なのはお客様の車両には確かな製品を使用するという事に限ります。
ボディ研磨
注意する点はヘッドライトリペア時に判ったバンパーカバーの塗装不良(タレも見られましたね) そしてお見積り現車確認時に御説明していた右クォーターパネル付近(外板歪み) 他にはお預かりしてから見ていくと連鎖して補修されている部分が2ヶ所ほどありました。一般的に見て通常判らないレベルですが、一度再塗装補修加修がされていると研磨などを行う場合注意が必要です。
↑は研磨前、照明の映り込みがボケて見えます。
研磨後は映り込みもハッキリ。
塗色はパールホワイトですがこういうレベルで塗面を見ています。
研磨後は、
キズが深く取れないものはありますが、微々たるキズは照明を当ててようやく見えるレベルです。
という訳で塗装の研磨は終了です(少し駆け足気味ですが)
何しろやる事が多い、作業が多いので(実際には一週間のお預かりですから、駆け足ではありません。内容の濃い作業でしたね。)
理論や数値のお話をすると↓の写真の様な参考値があります。
(画質が悪く申し訳ありません)
鋼板上の総塗膜量です。
2010年前後以降の水性塗料への切り替え後の新車塗膜量(メーカーオリジナル塗装)が左側の数値です。塗装の厚みはどの部分を計測してもこの数値が出る事はありません。同じポイントを計測しても同数値が出ない位です。(計測器の誤差も想定済みです)
私達が過去トヨタで毎日同じ作業(この様な計測)を行っていました。
参考値として捉えていただきたいのですが、プリウスクラス(俗に言うカローラクラスの普通車)では90~100㎛前後程度が普通です。
※参考とは総塗膜なのでクリヤ層はこの総量の一部。
そして右側の数値は補修塗装がなされている場所の計測値です。
数値から予測して一般的に考えられるのは、元々の塗装へ足付けをして更に塗り重ねてとなると、新車塗膜から大きく数値が上がります。
但し、破損現状、修理の仕方には多種、又は異なるパターンがありますので全てを断定できません。
あくまでも当店入庫時点で研磨を行う上で塗装の素性を確認、現状を知る上ではこの様に数値を見て最終判断する事もあります。塗装状態が判明出来ない場合、怪しいと思った場合、現状目視で確認が難航した場合は有効な手段です。
平成の怪物の名言「自信が確信に変わった」とありますが、私の多角的観察の場合微妙(笑)な自信が確信に変わる瞬間です。予測はしていますから、その結果という事。
因みに計測器は造船所の塗膜計測器で使用する高額な物と性能誤差は遜色ない物を使用しています。元々輸入品だったのでマニュアルを入手するのに一手間かかりました。日本語マニュアル入手には大学の研究機関や企業の産業技術関連、それ相当の所属ではないと取れなかったと記憶しています。
塗膜、研磨、などには不透明な部分が多いかと思います。「磨いて傷が取れますよね?」などと簡単に質問を受ける事が多いのですが、話をする上で説明に困った時に数値を織り交ぜて御説明を差し上げる場合があります。
”新車塗膜は官製はがきの半分位しかありませんよ”
研磨などは紙一重という訳です!
だから、言ったでしょう、いたずらにご自身で磨いてしまっている方、減らすばかりです。最近多くの皆様に注意喚起しています。
ボディコーティング(プレミアム施工含)
通常の外板パネルへのコーティンング作業は、
そしてプレミアム施工へ進みます。
プレミアム(コース)とは?
コーティングの施工方法は通常外板パネルのみですが”プレミアムコース”では各ドアパネル内を開けた所、エンジンルームフード裏などにもコーティングを施します。
この施工法はスプレイガンを用いた方式で細かい部分や入り組んだ部分へコーティングが可能となります。特に目新しい施工法ではありませんが、当店では以前から行っていた裏メニュー的のものです(現在は正規メニュー追加、別途費用がかかります)
※クォーツやアクアミカ、トレスマイルなどをご存知、聞いた事がある方は施工の趣旨は御理解頂けるかと思います。また、不明な点、検討してみようかなぁ~という方はお見積り時に御相談下さい。新車時の施工御相談時にはこちらからセールスはしていませんからお声掛けください。
各ドア開閉部、エンジンルームなどを順に施工していきます。
ガン吹き付けによるコーティング剤消費量、その他マスキングなど通常ボディコーティングと比較すると倍以上の作業指数になります。
樹脂パーツコーティング
樹脂部のカウルトップは酷く劣化していました。素材自体の凸凹からなるべく汚れを掻き出し洗浄。その後樹脂専用コーティングで保護。
但し素材のダメージの色褪せから本来の色感色調を100%復活する事は難しいかもしれません。ただ、一般的な艶出し剤でその場限りの美観ではなく、少しでも効果が続く処方をさせて頂きました。
ついでになりますが、カウルトップが綺麗になればワイパーアームの劣化が目立つという事でサービス研磨。今度はワイパーブレードが気になりますが、こちらは消耗品と比較的低価格なので交換をお勧め致します。
再びついでの作業になりますがサイドのピラーの汚れを気にされていました。ピラー部の種類にはブラック塗装クリアあり、ブラック塗装クリヤ無、ブラックアウトテープ、樹脂素材そのもの(未塗装)、ボディ同色と種類があります。こちらは樹脂そのものですね、基本的に”洗浄等で変化はあるはずです”とお伝えしていましたが、
画像では判りにくいですが、状態は汚れていますし一言で言うと経年により・・・となります。そしてこのような状況の特徴としては油脂分も含んだ汚れの堆積です。虹色に見えたり紫色っぽくなっていたら更にその特徴が判るはずです。
片側(右のみ)を洗浄すると↑かなりの汚れです。
画像で見ると洗浄前は少し茶、黄色味で洗浄すると黒味が出ます。一般日常的なお手入れ時(洗車時)には的を得た洗浄のみでも本来の黒味を維持出来る事と汚れの蓄積を防ぐことが出来ます。
この様な洗浄でしっかり汚れを落としてからコーティングで保護します。市販品で言えば樹脂復活剤なんちゃらというのが販売されていますが、その様な物をそのまま塗ってしまうと汚れも閉じ込めるコーティングとなりますからお気を付けください。
アルミホイールコーティング
BBSのアルミホイール(18インチ)ですが多少リムのクリヤが剥がれているのですが、御納得の上専用コーティングを施しました。
洗浄、脱脂作業はいつも通り、そして強制乾燥と行いコーティング定着を促進。
長かったお預かりと各作業はそろそろ終了です。
完成
完成です!
ご注文内容をまとめてみます。
◉ボディ磨きハードコース
◉ボディガラスコーティング
◉アルミホイールコーティング
◉樹脂部専用コーティング
◉フロントガラス研磨(軽~中研磨)
◉ボディガラスコーティングへ別途プレミアムコース
◉別記事にて詳細ヘッドライトリペア(樹脂専用クリヤ塗装仕上げ)
まとめて色々行わせていただきました、御利用有難う御座いました。
フルコースという事で現在行っていない施行も特別に織り交ぜさせて頂きました。
感想を一言添えますと作業内容が濃く、一部何を行ったか覚えていない様、、、となりました。
最後に思いだしたのがマフラーの汚れ、
旧車の再生で使用される特殊洗浄剤を使用。
専門的、特殊な事情に対応するケミカルメーカーさんの御協力。
攻める所が違うと多方面からご指摘を多く頂いています。また、ケミカルメーカーさんからも多くの情報を頂いています。
以下は関連(溶剤等)する違った話ですが、この様な経年車の作業ではマスキングテープのアクリル樹脂の及ぼす影響をメーカーさんから指摘されています。この問題はディーラーに勤務していた時から現場では問題視、その対応等にメーカーさん材料屋さんと話し合っていました。
多くの問題を考える者(施工者)、全く意味が不明の業者の違いはお判りかと思います。
拭き取れば良い、脱脂すればよい、などの逃げ道はありません。
どうしても貼る、最小限でも貼らなくてはとなれば、そこは天秤にかけ及ぼす影響に正しく対応しなければならないのです。最低限の面積に貼り付けなくてはならない時はテープの粘着力を減少させるなどは基本中の基本。更に高度な対応策も存在します。
上で出てきたケミカルメーカーさん、マスキングの話、接点があるのです。溶剤を落とす、溶剤を浸透させない、その溶剤の性質や分析と多情報。そもそもですが、訳分からずヘッドライトなどに全部テープを貼ってしまうなんて車両を大事にしている様で、、、していない浅はかな考えとパフォーマンス。
メーカーに近い所での職務経験上、ヘッドライトへのマスキング全面貼りは聞いた事がなければ最もなcrazyな方法です。