初年度登録からおよそ10カ月、極低走行距離(未使用車に近い)車両を購入され当店へ施工御依頼です。ボルボのV６０クロスカントリーへ施工はフルコースに近い内容でした。
電話でご連絡を頂き、お問合せ、お見積りからスムーズにお話が進みました。しかし、施工には1カ月程度お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。お客様は関東以南より購入され、自走で車両を取ってきたというバイタリティーのある方でした。
車両情報
車両は2020年末登録、ボディカラーはクリスタルホワイトP「707」です。
程度が良い車両で大きい傷、目立つ傷はありません。
ですが、状態の詳細は一度洗浄後となります(記事の流れ的に)
※事前来店現車確認時にはある程度は塗面表面の確認しています。
入庫から洗浄と準備
まずはお預かり時は、
毎回のブログには書きませんが、衛生上、又は感染症対策、施工作業に於いての防汚対策としてカバーや養生を行っております。お預かりした車両のキーなども直に触る、保管ではなくチャック付き袋へ保管となります。
車両全体の洗浄を行います(画像はありませんが他の記事を参考にして下さい)
今回は新し目の車両、そして洗浄作業には目新しい内容はありません。
多少鉄粉付着が多かった位でしょうか。
しかし、現車確認時に目についていたのがこの痕跡↓
遠目に見ると↓
近目で見ると↓
現状判断はボディに何かを塗って樹脂部にも付着。拭き取ったが(取ったつもりか)は判りませんが樹脂の表面又は巣穴(凸凹)に残留。
憶測と推測では、
何故残留してしまったか？
、、、、、、、ではありません。
残留してしまった理由は拭き取りが悪かった、よく見ていない、適当(雑)な仕上がり・・・位でしょう。
これからボディコーティングや、その前の段階の研磨に取り掛かる上で塗面を触る訳ですから塗面上はフラットでなくてはなりません⇦これが大変重要
その為に何故残留してしまったか？ではなく、何故、何を塗ってしまっているか(塗面)？なのです。
で、ここは疑い深く追求するのがいつも事です。
まず、この車両の条件で何か塗ってある事は不自然なんですね。
極少走行距離、ほぼ未使用、他の部位などには痕跡が無い等・・・
仮定の理由を書いてみましょう？
●新車時のコーティング、ポリマー、艶出し剤など
●今回買われたお客様に向け納車仕上げの艶出し剤簡易コーティングなど
●その他・・・あれやこれや
などが挙げられます。
今回、お車をお預かりして判った事がありまして可能性があるのは2点の理由がありました。
という訳でこの洗浄時の段階である程度予想が立てられましたので思いっきり洗浄。
これから研磨に移ってから、塗面には十分注意する事、そして前情報として十分インプットされた訳です。
もしかしたら、作業者の心の中の呟きが文章になっただけかもしれませんが(苦笑)
作業する車両をお預かりしたら、チェックする部分は悪い所だけなんですね。何も異常がない良い所はスルー、悪い所や不自然な所を探すのは中古車オークションの検査員も同じです(経験者です)
現在の仕事は悪い所や不自然な所を材料に車両の美観アップやクォリティーアップに繋がります。キチンとアップすれば良い事なんですが、さらに重要なのは悪い所や不自然な所から塗面が仕上げられなければコーティングもしっかり定着しない＝今回は何か塗ってあることからそれらを完全除去しなければならないのです。
お客様各位
預かった車両をガ,ガァー、ガリガリ・・・と、どれも同じ勢いで磨かれて新車の様です！どうですかぁ～！！と言われても嫌ですよね？
周囲からそんなお店もありと耳にしますよ。
また、以前にも書きましたが(お客様の経験談より)自分の車両を見積もりに見せに行くと、ボディカラーを正しく判断できない店、これはその時点でアウトです。
研磨作業
新車に近いが新車ではない、その表現があっているかは判りませんが。
御相談いただいた時と現車確認時には、まず、登録日からの日数から保管状況により必ずダメージは受けています。大きな感じや物はないとは思いますが、具体的な理由は保管と言っても屋外のみなのか？又は夜間等は屋内、展示には屋外、屋内でも四方の閉鎖的空間なのか？屋根のみなのか？色々考えられますよね。
そして、私の経験上展示する上では毎日の洗車なのか？数日おきの洗車なのか？車両を展示するだけでも汚れは付きます。洗車の方法や拭き取り方、拭けば摩擦傷は増えますし、車両が存在し誰かが触る頻度により小さいかもしれませんがダメージはあるという事です。実際に走行する使用するという事と比較すれば僅かもしれませんね。
また前置きは多くなりましだが、現状はこんな感じです。
淡色系パールホワイトなのでパッと見は判りません。
シミや傷は所々あります。
車輛全般をこの様な所を気にしながら研磨を開始しました。
裏側に廻って、
Volvoのエンブレムはいい感じというか、いい間隔で邪魔をします(汗)
淡色の為、又は大きく問題やダメージを受けていない等により研磨前後画像はありません。
一周研磨しますが数度の段階を踏んで終了です。
ボディコーティング作業
特に問題などは無く、スムーズな作業です。
但し、脱脂作業というのは大変重要で、何を使用するか？方法等で正しく行われているか(油脂分を抜く意味)は簡易施工とは違う事は確かです。
基本的にボディコーティングには塗面を対象としています。コーティング種により他部位、他素材も対応が可の場合もありますが基本的主成分の違いにより施工の可否が分かれます。
樹脂部専用コーティング
樹脂部の保護等に対して専用コーティングをご注文頂きました。
洗浄準備の項で色々書きましたが、樹脂部に何かを付けてしまった、拭き取り忘れなどは除去するのが大変です。泡立て洗浄の数度の繰り返し、必要以上にじかんも要します。強溶剤は各メーカーからの提供、それらを使用すれば容易ですが、素材にダメージを与えない材料を使用しています
塗布作業は、
施工前後の画像はお使いの環境(モニター、ブラウザ、デバイス)により違いが判らない程度ですかね。
実際は変化はある、しかし元々の風合いを大きく変えない、不自然な所を感じさせないと表現させていただきます。
アルミホイールコーティング
こちらも専用コーティングとなります。
何故専用コーティングが必要なのか？
対象となる素材に最も適した、使用環境に適応するコーティング剤が必要です。
アルミホイールは動力を伝える→回転
そして、ブレーキと近い→熱の影響を受ける、ブレーキダストの飛散
また、車両の部位としてタイヤと同様に最も路面に近い位置です。
この事から最も過酷な環境に耐えなければなりません。そうです単純な言い方をすれば強いコーティング、比較的硬度があるコーティングが必要です。
という訳で、専用に処方、調整されたコーティングを施工します。
(注) これで完璧だ！永久的に大丈夫だ！ではありませんので、書いてある事を単純に受け止める事はお止めください、常識的な判断や理解がある方にのみ提供させていただいています。
素材や特殊な塗装等の場合施工不可の場合が御座います。
専用コーティングですがお手入れを通常通りお願い致します。
先の樹脂専用コーティングと相まってコントラストも良い。
完成
完成です！
車輛移動時に屋外で写真を撮らせていただきました。
保護の為のコーティングなどを行いましたが、無難なパールホワイト、そして状態が良い事から条件が揃いまとまりが良い仕上がりでした。
施工内容を整理します。
ボディ研磨ライトコース
ボディコーティング
樹脂部専用コーティング/前後バンパー、サイド
アルミホイールコーティング
ご利用有難うございました。
