茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

トヨタ クラウンマジェスタ ボディ研磨コーティング

車輛はクラウンマジェスタ、ボディ研磨とボディコーティングを行わせていただきました。

トヨタ クラウンマジェスタ

お客様が中古車を買われてボディのリフレッシュを御相談から施工の運びとなりました。お客様の言葉をそのまま借りると”塗るだけコーティング”=経年車を磨かないで(笑)はでは駄目だという事でした。
個人の好みや見える、見えないなどがありますが、塗面そのものを整える、使用経年上の傷の除去などにより、コーティング云々より塗装の本質を高める事を御理解されているお客様でした。

 

車両情報

車輛はH23年登録車となります。型式で言えば20、200型(系)、歴代マジェスタは6代まで続きましたが、その5代目の型となります。
ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン(062)です。モデリスタのエアロも見えますね。

実は御相談から実施工ご入庫まで日にちを要しています。リア廻り?バンパーだったかな?入庫前にペイントに出し加修をしてから、、、という訳だったのです。??が多いのはこの記事を書いている時点で数ヶ月は経過しているから記憶が?となってしまっています、申し訳ありません。

トヨタ クラウンマジェスタ

車両状態と各種洗浄

全体の汚れ的には不明な物、そして鉄粉等、この時点(入庫時)で予側となりますが、以前のガラス被膜コーティング歴、そして簡易的コーティング剤などのミルフィーユ状態も考えられます。これは新たに中古車などを購入されると、素性が判らない、過去の施工歴やお手入れ頻度、どの様に使われていたかは不明な事が多いというのはどの車両も同じです。

各種洗浄を行い下準備はOKです。

洗浄前

洗浄前

時期的に花粉や不明な汚れ等もあったように思います。

次に塗装状態ですが事前の現車拝見時に時確認はしていましたが、一部不具合があるようです。
簡単に言えば人の手が入っている(極度の研磨痕)状態でした。
危険な状態です、危険とはかなり磨いてしまっている様で下(カラーベース)が透けています。クリヤが飛んでしまっています(クリヤ無し塗装です、パールも飛んで一部ソリッド状)。
問題の箇所は↓

クリヤ欠状態

クリヤ欠状態

判りづらいので動画保存していたものから、↓キャプチャーしてみました。

クリヤもなければパールも飛んでしまったソリッド状態

場所はトランクでトヨタオーナメントから右側。
ポリッシャーで磨きました、磨き過ぎました、気が付いた時には色が変わって見える。クリヤ層は消え、艶はありません。そしてカラーベースまで到達してしまっています。使用する機械のタイプや研磨剤の種類にもよりますが、感覚が鈍い方や慣れていない方、見えていない方などだったのでしょうか?残念ですが修正不可となります。修正不可とは私達が研磨と称して傷除去などを行うには、トップのクリヤ層が存在しての十分な磨き代があるからこそできるのです。それが無いのですから何もする事はありません。というよりも塗装の美観は大変悪いので早急に補修をお願いしたい所です。

文章、言葉での表現以外に現状実測値は、
問題個所中心部から左右箇所距離200㎜を計測=アベレージで126㎛前後
中心部から50㎜付近のパールが確認できる部分を計測=109㎛前後
中心部のベースカラーのみで確認できる部分を計測=78㎛前後

正常な部分の塗膜残126㎛-不具合の塗膜残78㎛=48㎛{不具合を生じさせた研磨量}

となります。
理論通りと当てはまる事は、新車塗膜(生産時のオリジナル塗膜)ではクリヤ層が凡そ20~30㎛程度。上記の実測値でのクリヤが薄皮一枚辛うじて残っているのが中心部廻り、
不具合塗膜量48㎛は既にクリヤ層以上に削り取られた状態。
例えば何も手を付けていないクリヤ層が25㎛あったとしましょう。
でも、それを全て研磨して無くしてしまう事は出来ません。少しでも多く残す事が重要です。

次に修正するにも可能な範囲とさせていただきますが、左フロントフェンダーの補修跡。

フロントフェンダー補修跡

こちらは、スポットで修正されているようでした。隣接ボカシでもなくブロックでもなく、言えば簡易的というやつです。何とも器用というか、、、でも、やはり見えてしまうのです痕跡が。

という訳で、この車両には何処かにトラップが潜んでいる可能性が十分にありますので、大変要注意となります。ましてや、淡色白色で見えにくい状況(些細な状態)ですから更にダメージを与えない様に慎重に進める事になりました。
多部位にも不具合等もありましたが次項の研磨時に併せて御説明となります。

研磨作業

まずはサイドパネルの研磨様子、照度と色温度を調節してパールホワイトの塗面を見易くしています(トラップ防止)。

パールホワイトの研磨中、照明の使い方

パールホワイトの研磨中、照明の使い方

反対側(左側面、Fフェンダーを除く)では特に問題は無く、研磨の様子と効果の程は2枚(リアドア)の写真を合成してみました。

研磨前後

最後にフードの目立つ研磨痕があります。二か所ありますが特に中央赤丸の部分、

塗装の不具合箇所

塗装の不具合箇所 フードの中央部

これは微妙な状態でして、手を出すか出すまいか?とかなり悩んだのです。手を出す前の状態は↓

強い研磨痕

”イチゴ肌”となります。業界用語にもありません、独自に命名させていただきました。例えの表現なのですが、イチゴの表面はポツポツと陥没している様に見えるからです。十分承知している上で余計な話をさせて頂きますが、(苺)イチゴの表面についてるつぶつぶはそれぞれが果実であり、その中には種が入っているそうです。だから通常一個と数える苺の個体には200~300個の果実で出来ていて集合果と言われるそうです。

そんな関係ない話はさておき、微妙な加減で(手で触ってみて)変化や回復はあるのか?クリヤは全くないのか?僅かにあるのか?
結果、

塗装研磨前後比較

リスクはありましたが修正は成功しました。(いちご肌が回復しました)
一応ですが、何故この様なえらく磨いた跡があったのでしょう?
それはフード自体がペイントされていたからです。ペイント後に丁度中央付近でブツ取りや何かの修正をしたのでしょう。ある目安になりますが、新車塗膜(全層)が130後半から150前後(単位㎛)、トヨタのハイクラスセダンのパールの標準的、平均的数値なのですが、実車も凡そこの数値を表していました。ですが、加修や補修がされた箇所(今回の問題個所フード)は260~270㎛の計測値でおよそ2倍の盛りとなっていました。BPされたような場合は目視と計測値などで確認は出来ますし、大きな不具合に対処する場合、その原因を理解をし、リスク回避も含め美観の回復に対応をする事が大事です。一番危険なのは何も知らずに機械(ポリッシャ等)で弄られてしまうという、、、最もやってはいけない行為です。
反対に安全を十分に確保できる場合、小手先だけではなく、塗装にしっかり対応する事もありますね。

塗装修正

という訳で、問題個所を一つづつ処理を行いながら全研磨を終了します。
文章をここで済ませれば全部完璧に作業と処理が出来ると思われます。
(その様に捉えられたり、勝手な妄想や思い込みなど)

いえ、違いますm(__)m
そんなはずはなく、手を出せない場面、やっても思うような結果が出ない場合など、完璧は御座いません。それが何年(この車両は製造から既に10年経過)も屋外で酷使、使用された”塗装”というものです。

ボディコーティング施工

何しろ下準備洗浄や研磨が時間がかかれば、手間がかかる、状況把握と対処法には頭も使うという事で”ボディコーティング”には大した問題も無く。
今回お客様が選択した物は当店オリジナル”K-PROボディコーティング”。
ガラス被膜ではありますが、エントリークラスの簡易系。リーズナブルコーティング、耐久性が比較的短めになります。

そして、コーティング作業中の写真はありませんでした(油断していたのでしょうね)

ボディコーティング中(画像はイメージ)

完成

塗色に関係なく中古車購入時などのタイミングでリフレッシュをされる事はお勧めです。車両の状態の詳細(見る事も含め当店の仕事)は判りますし、回復や修正が可能であれば美観がアップします。更にその塗装を保護という観点とお手入れの手間が軽減(手入れをしなくて良い訳ではない)にお役に立てるでしょう。

出来上がった車両です、

ボディコーティング完成

ボディコーティング完成

ボディコーティング完成

ボディコーティング完成

御利用を有難う御座いました。

 

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