茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

AUGアウグ株式会社様御提供 

アウグ(株)様からの御提供を受けた「鉄粉取りスポンジ」を使用させていただきました。読んで字の如くスポンジタイプの鉄粉取り材です。スポンジと言っても適度な硬度があり、実際の使用感は?

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

アウグ(株)様の商品(ケミカルや資材)は大手カー用品やホームセンタ等でも販売されていて、誰でも一度は目にした事がある、又は何気に買って使った事があるのではないでしょうか?
芳香剤やチョッとしたケミカル品、ブースターケーブルや初心者マークなどは定番です。

その中でも「鉄粉取りスポンジ」という商品を御提供いただいていますので、実際の使用感や効果、またボディ研磨ボディコーティング施工店という目線からの注意点、応用なども交えご紹介いたします。

商品の御紹介と使用感は実直な事をお伝えするので、メーカー様にも大変失礼をするかもしれませんが御理解と御了承をお願いたします。また、商品御紹介には私特有の長々と理論等を交え記事の本来の趣旨を見失ったり、誤解や影響を与える場合もありますので御了承をお願いします。

鉄粉とは?鉄粉除去とは?

自車や他車から出るブレーキダストや工事現場、鉄道、などから発生します。発生個所周辺を走行したり、駐車中に飛散して塗装表面に付着します。良く刺さると言いますが主な原因は付着した鉄粉が酸化して徐々に塗膜に食い込んでいく事になります。

鉄粉のイメージ

洗車時の拭き取り時にザラザラしたり、目視で確認できるような場合には点々と目立ちますので美観の点でもマイナス要素となります。また酸化するという事は塗装を劣化させたり傷めてしまうので早めの処置を必要とします。そして、ボディコーティング等への影響としては塗面の平滑性が失われる、それが障害となり排水性の悪さ、効果に影響が出る事になります。この障害については日本法人の某ケミカル会社様(元々が外資系法人、日本では40年程度)も処理方法については強くレクチャーされ、私も以前は直接受けていました。
※現在この法人様とは直接の商品取引はしていません

商品詳細と特徴

商品の御紹介です!

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ
  • ねんどのようにこねなくてもいいので、作業が非常にラクで簡単。
  • ボディに付着している鉄粉や頑固な虫の死骸、鳥フンを落とし、ボディをつるつるにします。
  • ワックス、コーティング剤の前処理として欠かせない一品。
  • ねんどより使い勝手が良く、鉄粉がかんたんに取れます。
  • ノーコンパウンドだから、コーティング施工車でも使用可。
  • クルマ磨きのプロ愛用品。

上記の説明と文章はアウグ(株)様のWEBサイトより。

商品サイズ(スポンジの外寸)はH120 x W88 x D34 (mm)となります。

また、商品パッケージには”実際に、鉄粉が残らず取れて、ボディがつるつるになる。”と謳っています。
一般の方が目的や効果を直ぐに判る様な謳い文句というか表示なので判り易いと思います。例えば何も知識がなくお店や売り場に行っても、大変判り易いのではないかと思います。

商品内容物につきましては同社製品の簡単御案内が折りたたんで入っています、

使い方が判らない、初めてトライする、など、また外包にはQRコードから使い方や効果の程が判る動画(オフィシャルサイト)へリンクされていますので参考にされると宜しいかと思います。

実車にての試用(使用)

最初にお断りというか御説明を致しますと、当店では鉄粉除去につては全て業務用の資材ケミカルを使用しています。全てに於いて市販されていない(一般の方は購入できない)物なのですが、それには理由があります。

資材やケミカルは市販品と比較して強力に出来ています、例えばケミカルは原液出荷の為自身で必要に応じて希釈やブレンドを行います。市販品は一般の方、比較的誰が使用しても安全な希釈率などとなっています。業務に使用する物は強力な為、ある程度の知識や慣れも必要とされています。また、業務では大量に使用する、単純に目的(今回の目的では除去)を達成すればよい訳ではなく、次の工程にストレスやミスがなく繋げる事も考慮しなければいけないという事情もあるのです。

常に業務に携わっている視線や観点からの使用感となりますので、一部伝わりにくかったり辛口表現となる可能性もありますので御理解を頂きたいと思います。

使用する「鉄粉取りスポンジ」を使用する為にパッケージから出してみます。

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

塗面に接触する面は規則的な凹凸。ラバー素材の様な感じで少し柔らめ。
素材と厚み(薄い)=約1㎜、ノギスで手計測誤差あり、で柔軟性によりボディの形状に追従する事になります。

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

親指で簡単に凹みます、この軟らかさは扱いやすさや塗面への影響に有利に働くかもしれません。

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

サイドの構造は目がキメ細かいスポンジ、それに接触面となる物が一枚接着されているようです。横から見るとウエハース的スタイル。

実際に試用(使用)した車両は一般的な塗色シルバーメタリックになります。ボンネットで実験してみます。

鉄粉除去を行う車輌

偶然にもこの商品を使用する時点で該当車両があり、塗面のリフレッシュを控えていた事でした。まずは一般的な汚れがある、一般的なシルバーメタリック色でのお試しとなります。

状態は目で見て判るものではない(稀に目視で判るほど異物が確認できる場合があり)より、指触での確認です。触ってみてザラザラする、洗車の拭き取り時に引っかかる、拭き取り時に水切れが悪いなどで判断するでしょう。

この車両は素手での指触ではやはり”ザラザラ”しています。

それでは、実際に使用してみます。
塗装表面に水分を切らさない状態でスポンジを動かします。
無理な力をかけず優しくといった所でしょうか?
私的ポイントはこの様な商材は滑らす、徐々に滑らして様子を見ながらです。

鉄粉取りスポンジ使用

で、通常でしたら何回かスポンジの往復運動後にスベスベ感を感じて終了となる事でしょう。

当然、このスポンジの効果はあり、従来からあるトラップ粘土と比較しても最終効果は何ら変わらないと思います。変わらぬ処かそれよりも軽いタッチで使いやすいし、トラップ粘土よりメリットがあるかと思います。特に一般の方にはと付け加えさせて頂きます。

画像↓では効果の程は伝わりにくいですが、作業直後はスベスベでした!

鉄粉取りスポンジ使用後

本当に数回の水をつけてこするだけ!で落ちたの?? 

念を押す意味で詳細と確認方法は?

確認方法は指触=肌で感じて下さい、素手で読み取ってください。
そして、目視確認については、今回ボンネット半分作業後に、除去剤の反応による違いを確認しています。

未施工部に除去剤の反応

上の写真はまだスポンジを使用していない面で除去剤を噴霧。見事に反応しています(結構な量の付着なんですね)

下の写真はスポンジ使用での施工済みへ噴霧(ボンネット向かって右側になる)

スポンジ施工済み面への除去剤による反応

ほぼ、無反応です。という事はスポンジのみでの除去が出来たと判断します。

一般の方が休日に洗車ついでに塗装面のザラザラは気になったら是非使ってみてください。従来の粘土より使いやすく比較的安全です。上の写真の様に鉄粉以外にも撮れているように感じますし、塗面がクリーンになった事は確認出来ました。
但し、常日頃使う物、頻度を高く使うものではありません。それは自動車の塗装の特性、美観を考えた時として理由があるのです⇒それらの理由や理論は次項以降に書かせていただいています。

追記:トラップ粘土は冬季の低気温の場合、弾力性がなく硬くなる傾向でお湯の併用等で粘土をほぐすなど一手間がかかります。その点この様なスポンジ品ではほとんど気温などに影響を受けにくく、余分な手間を掛けずに済む事になります。

塗装の表面への影響と使い方の応用

塗装は対象物に塗料の被膜を形成されています。耐摩耗性の影響を受けづらい硬度などで対処などもありますが、自動車塗装に於いては製造時にはメーカーや車種に於いて既に決まっている。またガラス被膜コーティングでも硬度や膜厚を大きく謳うが、全てを防御出来る訳ではない。表現が極端になりますが、その被膜の表面を触れば傷が付きます、洗車程度の摩擦でも傷が付きます。極論みたいになりますが、表面を触らなければいいのです、とは言え、雨天後の汚れや通常の洗車という行為は自動車を運用するには美観維持からも普通に行う事。要するに触れば摩擦=被膜強度や塗装耐強度を超える様な加圧や係数が高くなれば傷になりうるという

訳です。

因みに黒は傷が入りやすいと思われていたり、一部表現に間違いや勘違いがあるのです。

誤:黒や濃い色は傷が入りやすい

正:黒や濃い色は傷が見えやすい

色が濃くても薄くても傷が入るのは同じです(※)、人間の目に見え易いか見えにくいかの違いです。
※塗料硬度、他の条件が同一で、外的に塗装被膜を損傷、傷をつける条件が同一とした場合

一般的に巷での理論表現には一部の切り抜き的、また誤解を生じやすい文章、動画などがあります。何が正しいのか?書いてあったから、言っていたからが正論ではありません。特に「ネットに書いてあったから」と独自の理論を持ち込まれる方もいますのでお気を付け下さい。

さて本題です、塗装表面を何か物体で摩擦を加えれば傷が付きます。という事から、今回の優秀な性能の持ち主「鉄粉取りスポンジ」を使用するにあたって、応用というか職業で普段から慣れている視点からコツみたいなものを書いてみます。

①使用する時は水を切らさない⇒マニュアル通り

水を切らさない事は当然、切らしてしまうとダイレクトな摩擦による傷を生じる可能性。また、使用感として滑りが悪くなり引っかかるでしょう。

水道水を使用、水を切らさない

水の代わりにカーシャンプーなどを使用すると滑りもよく、水分切れも防止できます。水では流れ落ちてしまうので、ある程度粘性がある水分を使用するという事です。いわゆる潤滑剤変わりとも言えます。

ボトルで噴霧、カーシャンプーによる滑りを利用する

そして、水道のホース(シャワー)直接散布ではなく、スプレーボトルの水分(ここで言うカーシャンプー)を使用する事が良いと考えます。当店ではノズルをフォーム用に交換しています。

鉄粉除去剤との併用

上記の①で水を切らさない、代わりにボトルに入れたカーシャンプーをお勧め致しましたが、更に鉄粉除去剤を散布してのこのスポンジ使用もお勧めです。

鉄粉除去剤を使用

液剤の効果と物理的に取っていく(除去)併用は効率が良い作業が出来るでしょう。除去剤の反応を最初に見て、その後スポンジで滑らしてという使い方。但し、早めの流水による濯ぎを行って下さい。除去スピードも上がりますので同じ水分による何度も行うスポンジの往復は塗面を傷つける可能性が上がります。

③併用と複合技

水分の代わりにカーシャンプー、鉄粉除去剤、このスポンジをミックスして使う。私自身は状況によっては結構使う技です。
効果や効率が良いのはお判りかと思いますが、少し手間というかデメリットというのもあります。それは片手にこのスポンジ、更に片手にシャンプーや除去剤、更に作業中にはホースの水での流水もあるでしょう。人間は手が二つ、という事であれを持ったり、これに持ち替えたり・・・と忙しくなります。

スプレーボトルで吹き付け

使用や作業中は落ち着いて、でも素早く、効果を得る事は勿論、塗面(コーティング面)に傷を入れない様に注意しなければなりませんね。

鉄粉や異物などの付着状態により、何度も繰り返し作業を行う場合もあるかもしれません。状況により使用感や効果には違いが出る可能性もあります。一般的な常識や感覚をお持ちの方であればこのニュアンスが通じると信じています。

更に、潤滑性を求める場合、”スムーサー”と呼ばれる専用性や特殊性がある液剤を使用する場合もあります。更に併用という形で言えばこのスポンジ以外にクロス状の別形態の資材を使う場合もあります。今回はメインの”鉄粉取りスポンジ”の御紹介ですので、話を横に広げ過ぎると厄介なのと不鮮明な事になりますので御紹介は機会があれば・・・・となります。

最後に

私の職業的使い方と使用理論、

私がねんど等を使用して鉄粉除去を行う場合は、次の工程に研磨という作業が準備されている場合のみです。ねんど等使用での除去は研磨ありきという事です。僅かにでも傷が入るというリスクがあるからです。(注意と補助理論あり※)
㊟ボディ研磨のオーダー時で特別な理由がない限りねんど等の使用はありません
㊟ボディケア、メンテナンス時などは除去剤オンリーに限る
㊟特別な理由とは鉄粉付着量が多い、鉄粉以外の異物なども含まれます
㊟特別な理由に適合例は輸入車、状態が悪い経年車等

傷のリスクを避けるには除去剤や溶剤等のみ使用と決めています。ねんど等の使用は症状が重症時などです。一般的に普段のお手入れに時毎という頻度を高くするものではありません。

【注意と補助理論】

ねんど等の鉄粉除去後は研磨作業が用意されている場合のみ=使用には塗装面に僅かにでも傷が入る可能性がある。

研磨を主体に理論を立てれば、研磨前には鉄粉除去は必ず必要。これは下準備や各種洗浄などに分類されます。鉄粉除去を行わずポリッシャ等で研磨を行うと、付着や刺さっている鉄粉をバフに絡めたり、絡めた鉄粉を塗面上で引っ張ってしまいます。引っ張るとはバフは高速で回転しています、そのバフに付いた鉄粉で研磨してしまう事になり、塗面はキレイな弧を描く様な傷だらけになってしまいます。本来の目的の研磨による傷を取る作業が鉄粉を引きずり回し傷を入れている状態になってしまいますね。
洗車をしていきなりポリッシャーで磨くのはあり得ません。何事にも順番や下準備というのがあるのです。

 

最後に「鉄粉取りスポンジ」についてまとめてみます、

アウグ株式会社 鉄粉取りスポンジ

この商品「鉄粉取りスポンジ」は私的にはおすすめポイントは高いです!
正しく使用する、使用するには最低限の摩擦で、摩擦は傷入りのリスクあり等の理論を理解する、状況により他のケミカルなどの併用でなどが条件となります。
また、該当商品の耐久性ですが、基本的に強く加圧して使うものではありませんが、最低限の摩擦はありますし、水を併用しますので使用後の保管などは気を付ける所でしょう。
一般の方が何回も買い替えるまでの頻度は無いかと思います。実勢価格などを見ると高額商品ではありませんしコスパは良いのかもしれません。

※使用後は良く水を切ってくださいね

 

 

この商材(資材)使用について、効果、その他、傷の有無等はお客様自身の自己責任となります。間違った使い方、この記事を参考にされて不具合や事故、問題があっても当方では責任を負いません。当然メーカー様もその責任を負いませんので御理解をお願い致します。

 

※長文につき誤字脱字、文章に不具合が見つかった時には後日修正加筆を行います。