以前から何度か御利用されている車両のボディケア(メンテナンス)になります。お客様からの御相談で花粉ダメージの懸念があるという事でした。
お客様は一年を通して重要な時期にケアの御依頼をいただきます。それはお客様自身が塗装に対して一番ダメージを受ける時期を知っているからです。何よりも私共とは違いその方面のPROですから(笑)
※敢えて詳細は書きませんが当店では自動車関連、又はそれらに関する職業の方から直接の御依頼を多くいただいています。業販ではないですよ、お付き合いや安くやれ的なものはなく、技術的信頼による依頼(と、思います)となります。その為に繊細な作業や重作業など、プレッシャーの度合いは計り知れないですね。
入庫時
何やら埃や花粉が乗っている状態でした。
いつも乗っている訳ではないので、車庫で眠っていたようです。そして当店へ向かう時点でバッテリーが放電・・・(この後イレギュラーの作業が追加)
状態確認
洗車、洗浄をしながら状態を確認していきます。
↑ この様にサイド面を見れば悪くはありません。ソリッド【3E5】色特有の発色はお見事、目が痛くなる、又はドギツイ赤なので気持ちが悪くなります(気分が悪くなります)。
色に関して、塗装肌に関しては私自身が肌を仕上げているので、これぞ鏡面となっています。正反射光で塗面を見れば映り込み(要するに鏡の様に映し出します)。洗車屋、洗車屋なのか簡易施工店か区別がつかない所なども、鏡面と謳う所はこの車両の様に肌を潰し、塗装面を特別に仕上げています。その方法はペーパー研磨紙(研ぎ、切削)を使用しトコトン突き詰めていきます。気になる方はどうぞ色々なショップで確認、直に聞いてみましょう(笑)。
お客様も花粉によるダメージを心配していました。これは数か所に若干症状がありました。
ルーフ後端~後ろにかけてです。
(写真を撮りましたが色が飛んでしまい、、、ハッキリは判らず)
症状の改善と修復
ここでは個別に施工前後を書きません、断片的ではありますが作業中の写真と内容を書いていきます。作業の雰囲気などを感じてもらえば宜しいかと思います。
数か所では高温加熱処理あり、
タオルが開いていますがここへ熱湯をかけ、上からもう一枚を蓋をするように行うと効率が上がります。温度の低下を遅らせる効果があります。
加熱である程度引きがあれば、必要に応じて研磨やケミカルで併用処理を行います。
テープ(緑)部に照明が映り込んでいますが、修正した所何も無かったような仕上がり。そして、他に気になる部分が数か所、修正する箇所を発見、一旦肌から大きく触る箇所がありました。チョットした擦れて傷になっている箇所は微細なのですが、
ソリッドの色物は薄れた傷でも目立つ傾向、メタリックやパールなどは多少の隠蔽や目立ちにくいの御存知の通り。ソリッドは塗面への当たる光は素直に返って目に届くからです。
因みにペーパーを手磨きしているのを他で見かけました、いわゆる指5本で研磨紙(ホームセンターで誰でも手に入る)を塗面へ使用していました。どうしても手でのダイレクト磨きは狭い個所、手が入りにくい個所、逆R部などですね。通常平面部は背板やパットなどを使用します。指5本はそれぞれの指の腹からの力が入ってしまい均一に研磨は出来ません。整理してまとめると、研磨には平滑性が求められます。その為、平板、若干の柔軟性がある硬度の違うパットなどを使用します。傍から見ると研磨紙使用には一般の方へのパッと見のアピール度は高いかもしれません。手磨きは正しく行わないと、更に余計な研磨傷や面の不均一を招くため、仕上げ工程までに膜厚の減少を促進してしまいます。
相変わらずのバフの状態、この理由は過去記事を参考にされて下さい。
再度気合が入った?修正箇所は写真を忘れていたようです(汗)
もう一点、”入庫時”のところで書いたイレギュラーの作業です。
バッテリーへケーブルを他車から繋いだ際に出来た傷が比較的大きめに出来てしまったようです。他車からケーブルを繋いだ際に当たってしまったようです(大方の予想)。結論的にお渡し時にお客様に確認をしてやっぱりそういう事と判明しました。
フロントノーズ部に引き擦ったような傷、屋外にある時点で写真は撮っておきました。
これは最初からポリッシャー研磨で修正しましょう。
研磨後に再コーティングして終了です。
全体的にはダメージ修正以外は並行して通常のボディケア(メンテナンス)作業を行っています。不具合を一点づつ拾い、修正という流れですが大変時間が掛かってしまうのはいつもの事。(お客様は預かり期間中にレジャーへお出かけ)
数日間預かったので赤字です!
また、作業内容は勝手に行っています。お客様から信用を頂いています(おそらく)のでお任せ作業に。また過去記事でも書いたかもしれませんが、こちらのお客様は「見積書はいらねぇ」と、見積りを立てると叱られます(汗)、見て気が付いたところは任せるという意味ですね、金額に関して掛かった分は支払う、、、なのです。
大変有難う御座います!
まぁ~、出来ない事までやれととは言いませんし、一部のお客の様にネット情報で覚えた間違った理論と勝手な思い込みや注文などとは違います。
完成
全体のイメージは良くなった事でしょう。微細な不具合やダメージは当然ありますし、出来る事、出来ない事もご了承を頂きたいと思います。
他のお客様へ、
他店施工車両は受け付けておりません。施工したお店へお願い致します、きっと素晴らしい技術の下に車両美観回復や維持への効果が期待できます。
稀に他店よりメンテナンス料金が安いからとお問い合わせを頂く場合があります。
お断り致します。