茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

トヨタ プリウスα フルコース(プレミアムコース) ヘッドライトリペア編

トヨタプリウスαのお客様から車両全体のリフレッシュの御依頼です。この記事はヘッドライトの劣化からリペア作業編となります。その他ボディ全般に関しては別記事となりますがボディコーティングにはプレミアムコースを承りました。

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トヨタ プリウスα ヘッドライトリペア

ヘッドライトリペアに関しては脱着施工(施工基本条件)を強くお勧めします。
今回は車両全体をトータル的に、多部位・細かい部分も含めて、まとめての御注文となりますので、外さずの施工とさせて頂きました。

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プリウスα

車両の詳細はボディ編で記しますが、2012年登録車ですから施工時には新車から9年の経過となります。

今回の記事は理論による長文を避ける為、作業の流れを主に書いていきたいと思います。

 

劣化状況

屋外で見る劣化状況

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劣化したヘッドライト

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劣化したヘッドライト

ガレージ内に入れる前に一通りチェック。
次はガレージ内で確認します。

屋内で見る劣化状況

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劣化したヘッドライト

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劣化したヘッドライト

さて、それで作業開始!かと思いきや、、、?

バンパーカバーに違和感は感じていましたが、照明により状況が判りました。

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劣化したヘッドライト

照明により赤丸部分を確認していたのですが、黄矢印部の塗装状態が見えてしまいました。

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塗装不良 クリ塗装の垂れ

垂れと鮫肌です。
多くはヘッドライトリペアに関係ない思われがちですが、とんでもありません。
当店のヘッドライトリペアの施工条件にはフロントバンパーカバーに塗装履歴がある場合はお断りをさせて頂いています。

※特に塗装不良、粗悪塗装、経年による剥がれ、剥がれそう、弱っている、等々の場合は間違いなくお断りとなります。

ヘッドライトリペアに関係ないではなく、関係する、最も危険な状況は、ライト周辺のマスキング時に糊(粘着)による塗装剥がれ(クリヤ剥がれ)を起こす危険があるからです。

何を大げさなと仰る方はそれで結構、申し訳ありませんがガンを握れる(塗装)磨き屋の基準となります。

磨く、コーティング業務は対象物が”塗装”です。
塗装を知らずして塗装に手をかける事は出来ません。

話を戻しますが当店のヘッドライトリペアは研磨を正しい理論の下行うとしています。

その為、研磨方法には機械研磨の平滑性を求めていますので、限りなく機械を当てますし、手研磨が占めるウエイトは僅かなのです。その方法には必ずマスキング(通常より厚く、強靭にガード)する必要性があります。この点は他店とは全く番う事になります。

マスキング方法には再塗装品にダメージを与える様な強粘着ではありません。しかし、研磨機の圧、端部などへの平均的な研磨力を求める場合にどうしても補修、加修されたもの、粗悪、劣化、不良時には耐えられない場合があるのです。リペア方法に問題がある訳ではなく、塗装不良に問題がある訳でお判りかと思いますが、塗装はちゃんとしろよ!という訳ですね。

私も経験上から内部からも外部からも見てきましたが、中古車などを買われる場合(買われた場合)などは比較的注意が必要です。オークション出品、中古車販売時に補修されてた場合などは塗装不良に当たる可能性は少なくありません。
※オークション検査員経験の私の見解

という訳で、話が長くなりますのでここまで。

バンパーの塗装不良は別記事予定の研磨、コーティングフルコース時に思いだして書く事もあるかもしれません。自身の作業上ではバンパーカバーの研磨時に慎重に対応しなけれならないという所でしょうか。

研磨作業

マスキング

車両(ヘッドライト周囲)へのマスキングを行います。

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マスキング作業

下処理作業

今回の車両の場合、一部黄ばみが激しいので切削する前に溶剤を使用します。

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溶剤使用による下処理

特殊な溶剤でして、専門的に作業を行う当店、メーカーからも技術供与、当店からもメーカーに持ち帰られる技術理論があるからこそ、となります。

市販品や、訳分からない強溶剤などはポリカーボネート素材にダメージを与えるだけなので、余計な事は行わないのが失敗しない事でしょう。

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溶剤使用による下処理

この後は順を追って研磨の繰り返しになります。

この時点で左右のレンズ状態に違和感を感じています。
片側に多少Stress whiteningの症状が見られます。

実際の研磨作業は飛ばしていきましょう。

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ヘッドライトレンズ研磨中

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ヘッドライト研磨中

研磨中というと街や田舎のヘッドライト磨きと混同されましても大変迷惑と勘違い。
正しくはこの一発目の切削で元々あるハードコート層を剥離。

切削、研磨には片側数時間の時間を要します。

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ハードコート層の切削

続いて最終2~3段階による研磨機と研磨剤による作業。

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研磨最終仕上げ

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ヘッドライト研磨終了

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ヘッドライト研磨終了

上の写真二枚が左右での終了です。

ヘッドライトハードコート層塗装

いよいよ塗装になります。
今回はヘッドライトが車体に付いたままなので、車両全体のマスキングが必要です。その他諸々、実際に塗装が出来るまでには数十分から一時間程度はかかるのではないでしょうか。

準備が出来たらまずは脱脂作業。
脱脂の完全、正確な、、、という理論等は今回は省きます。
正しく脱脂が出来ない、しているつもり、適当などという話は各方面から聞こえてきます。それは勉強不足です・・・脱脂に限らずヘッドライト劣化の現状を見る所から始まり、一つ一つの作業が全て正しく行われないといけません。

脱脂の話は別の施工車両時の記事を参考にされたし。

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脱脂作業

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ヘッドライト塗装

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塗装後の強制乾燥

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温度管理

塗装から強制乾燥までで一旦終了です。

車両のトータルでの美観リカバリーを御依頼されてますので、乾燥時間を利用して作業工具の片付け等(Toyota流マニュアル)から、他の作業も同時進行しています。
ここまで詳細に書かなくても良いのですが(書く必要もない?)今回は施工御注文数から時間との闘い、効率よい仕事も意識していましたので(笑)

ボディの他作業は別途記事を書いた時にという事で、ヘッドライトの仕上げ作業で最後になります。

最終仕上げ

一度塗り終わっている表面の肌を整えます。

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肌調整

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肌調整仕上げ

理想は何事もなかったかの様になれば、それは新品、又は新品を通り越す事でしょう。
因みに新品とは?

製造されたもので誰も使用していない、利用していない物など。又はメーカーが作ってそのままの商品を言うなどとなります。(この場合工場の生産品を主に指す)

私の施工商品はメーカーが製造して、お客様が使用利用による経年、又は外的要因による劣化、ダメージを受けているものを正確な理論と作業により安心安全な方法で手を加えているものです。天と地がひっくり返っても新品の様にはなりません。だって製造はしていませんもの、何だかんだと手を加えていますが原型から作っていません。そもそも手や機械で摩っているものが新品になる訳が無い(大笑)

なぜそこまでマイナスイメージになる様な事を言うのでしょか?

答えは現実的に知って欲しい、誇大広告ゼロ、新品を知り過ぎている(以前新車ばかりの環境の業務)

但し、作業的にはその辺りの屋外短時間施工とは真逆の、調色用ライト使用、その他ボディ研磨と同様の機材使用での環境。見え過ぎる、全てが見えてしまう環境です。
リペアでは限界もある事は施工作業者自身が感じているのです。
より厳しい目で見ての作業者目線となります。
だから、出来上がった写真を見て画像で判断して下さいと良く書くでしょう。こちらから、感じた事を押し付ける事はありません。

最後のまとめ的には感じ方によりガッカリ感と受け取られかもしれません。
いずれにせよ、幾分作業時間に追われ写真が途中抜けていたようです。
(思ったより写真が少なかった)

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ヘッドライトリペア完成

多少左右の透明度に違いが生じました。
元検査員(私)からの推測等で御案内すれば、バンパーに補修跡あり、という事で大中少の前部の損傷歴は否定できません。何も無ければそれに越したことはありません。
検査する時には一つの違和感や痕跡から他の部分まで追っていくのですが、例えば左右のヘッドライトの質感が全く違うなどもありましたので片側は元々の、そして片側は後から交換されているなど、製品(製造年)の質や劣化原因による外的要因の影響を受けた量の違いも考えられます。

お客様には大変申し訳ありませんが、以前から言っております、当店の特徴としましては”見る事も仕事”となります。車両の状態を根掘り葉掘り全部を書きませんがご容赦下さい。

以上となりますが、内容の濃いボディ全体の施工御注文の記事を予定しております。

 

現在(2021年7月~)ヘッドライトリペアは実質行っておりません。

車体全体(一台の仕上げ,ヘッドライト施工を含むボディ研磨、コーティング)等による場合は御相談、予約状況を鑑みて検討させていただきます。

その様な施工御依頼の場合、現在の御予約状況(2021年9月)から数か月待ち(通常で2カ月以上)となります。