ボディコーティングとヘッドライトリペアをセットで承りました。ボディ作業に取りかかる前にヘッドライトリペアの作業を行います。ヘッドライトリペア編とボディ磨き・コーティング編の二部構成を予定しております。
当店御依頼の経緯などはボディ編で御紹介する事とします。お客様には遠方から御相談、御来店頂き感謝いたします。
ご注意点としては、ボディコーティング、ボディ磨きも御依頼という事。また、車両に取り付いた状態での施工にあたっては条件、注意点等を全て御理解をしていただき御注文をお受けいたしました。
※基本的にヘッドライトは脱着しての作業を行うのを強く推奨いたします。作業性は本よりリペアの精度と耐久性の向上、見込み、単体施工の価格も若干抑える事が出来るのです。
車両情報
車両は現オーナー様が最近ご購入されたばかりだそうです。その為、ボディ全体から悪い所をリペアしたり準備をして当店へ。
車両年式としてはH22年式ですから今回の施工時には丁度10年を迎えます。その為、ヘッドライトの劣化も10年という重みからか劣化の度合いはMAXに近い印象です。また、次回記事に予定しているボディ研磨に於いて塗装状態も、特に上面は重度(深度)のウォータースポット、水垢等の症状も激しく前オーナー様の使用保管状況も影響しているのかと推測が出来ます。
まだ、記事の冒頭、始まったばかりですが、いずれの施行も可能な範囲、出来る限りとなりますので御理解と御了承をお願いするばかりとなります。
入庫時 劣化状態
黄ばみやクラック、白濁等の劣化のデパート状態です。
上面からの写真の通りクラックで埋まっている、そして深度もあると予測されます。
年式、メーカー(車両、ヘッドライトのそれぞれ)、形状、使用・駐車状況・・・のハマり具合から著しく劣化ダメージを受けやすいという事でしょうか。
前方から見ると内部のプロジェクター等は確認できますが、上面からは内部が見えにくく、そして角度を変えると黄ばみ強く感じる事が出来ます。
レンズエッジ部に於いては強く黄ばみが感じられます。この場合は裏側が黄ばんでいる場合も考えられます。しかし、車両に取り付けている状態での作業ですから、復元できるかは判りません。
作業開始、研磨作業
お預かり前から作業のイメージは涌いていますが、実際には一旦研磨を入れてみないと判りません。
もう何回も発信している通りなんですが、作業は屋内、閉鎖空間です。軒下作業等も行いません。
そして、マスキング・・・
特別表面の処理も行いません。理由はレンズ表面の指触では”ガサガサ”というかガチガチ?劣化の状態から干されているというか、、、直ぐに初期研磨が可能な状態です。
この角度から見ると悪くない?(施工前なのに)
強く照明を当てているからです。一般的に作業する上でレンズの劣化の何処を見るか、見ているか、見ようとしているのか?この感覚は言葉では伝わりにくいですが。
理論や感覚論が多くなってしまいますから作業を進めます。
今回、最大の難儀な部分はエッジ部のクリアランスが全く取れていないという事でしょうか。
この部分は実は4枚程の重ね張りなのですが、実際にはテープ1枚が限度なのです。この為裏技的マスキング方法を行いました。因みに当店では通常のマスキングテープ2枚程度の重ね張りでは研磨中破損してしまいますので更に倍以上の方式です。
何故?・・・それは研磨による所です。お判りですよね?それだけ理論に基ずく研磨だからです。
それでは、研磨に取り掛かります。
最初の取り掛かりから、、、手強いです。
この後、2時間45分後
ペーパー研磨終了。
この状態では自身が付けた研磨痕(傷)がかなり残るので、更に整えます。
と、ここまで3時間以上経過。
そして、もう片方のライトも同様に研磨。
変な形のパットが映っていますが、この部分には手研磨で10回程度の手直し。機械で対応出来なかったり、研磨不足があれば特殊なパット等を使用して修正します。このライトの様に曲面の複合的デザインでは、機械での平均的研磨が難しく難易度が増す事になります。
両灯研磨終了して、この後は塗装へと進みます。
塗装作業
研磨時のマスキングは全て外し、脱脂、ライト廻りを洗浄して再度塗装に向けたマスキングを行います。脱脂については大変重要事項なのですが、他の車両記事で何度も書いておりますのでそちらを参考にして下さい。
今回の車両は、研磨や塗装時の作業に際して、ボンネット等の開口はありません。ヘッドライトがボディパネルに埋まっている感じですね。レクサスなんかもこのパターンがありますね。
塗装開始ですが、作業中の写真はあまり撮っていません。
数回に分けて塗装を行い終了です。薄くてもダメ、厚くてもダメ、規程に沿って塗るのがポイントです。一般の方が勘違いか、混同しているのは缶スプレーのウレタンクリヤを塗っているのは間違い。そして塗装屋さんがボディ用を塗っているのも間違いです。
そして、塗装後の強制乾燥です。
ここまでで既に日を跨ぐ時間を要していますのでボディ面作業に取り掛かっています。
塗装後
硬化してからの問題が無ければ、ほぼ完成となります。目視では塗り肌、ブツ付着など異常を確認。クリアランスの殆どない部分も見切りに苦労をしましたが巧く処理できました。
以下の写真は乾燥硬化後にマスキングを外した状態です。
微細なブツが2点、塗り肌は悪くありませんが更に平滑に肌を整える予定です。予定とは?一旦ヘッドライト作業は止めボディパネルの作業に移ります。
このブログは加筆等が容易ですので数日後に仕上げ作業を追加したいと思います。
今回取り急ぎヘッドライトリペアの作業を記事にさせて頂きました。