以前ヘッドライトリペア(※)でご利用いただいたZ34、その後ボディの美観施工を御注文いただきました。
ヘッドライトリペア施工時にボディの状態なども観察していましたので様子は判っているつもりです。
こちらのお客様も遠方からとなります(当店では1時間以上かかる距離を遠方とさせて頂いております)
当時、タイミングや時期によりヘッドライトリペアを単品施工しましたが現在は施工をしておりません。ヘッドライトリペアのお問合せやWEB上で検索や調べている方には申し訳ありませんが相応の条件や事情、車両の一台丸ごとの美観復活依頼などの理由により行う事もあるとさせて頂いております。
以前のヘッドライトリペア施工から2年後の記事はこちら↓
車両情報
こちらのフェアレディℤは34型、初年度登録は2011年です。ボディカラーはお約束のダークメタルグレーM(KAD)です。
車両の特徴としてはアウターパネルがアルミニウム合金を一部4パネルに採用されています。各メーカー車両によりパネル毎の塗膜量が大きく変化というのは珍しくはありませんが、素材の違いにより膜厚も大きく変化する事もあるというのもこの車両の特徴です。先人の教えというのがありまして、アルミ製パネル研磨には注意する事も数十年前に教わったのは今も忘れません。
車輛の経歴や御相談時にのお話しでは、以前はスタンド系のいわゆる簡易物歴。
入庫時と洗浄
洗浄時の写真が一枚も撮っていませんでした(汗)、ただ、普段のお手入れ時や以前の簡易コーティングの様な物が残っているのか判りません。
但し、マーキングした画像は各パネル毎に10枚以上は残っていました。傷や劣化不良個所なのか?何かをチェックしていたようですが残念ながら覚えてはいません。マーキングをした事実という事は何か塗面に問題があった事でしょう。
研磨作業
パッと見や相当目を凝らしても不具合箇所や詳細までも見えない、というメリット大のグレー系(シルバー系)色。しかし、凡そ10年の年月により塗装はかなり傷んでいます。それは各メーカー関係なしですが、日産のスクラッチシールド特有の症状も多かれ少なかれという所。簡単に言えば軟質樹脂配合と言えば軟らかいのは当然、断裂や劣化、損傷を受ければその部分には戻り得ない不具合が生じます、多くの経年日産車はこの不具合が見られる場合が多いのです(それぞれのお客様車両により)
経年数の超過やダメージ具合では逆に軟質な塗装も堅くというか、例えで言えば干からびてしまう様な鮮度も薄れる現象や質感になる場合もあります。
特に上面にはその症状が多く見られ(自然環境やお手入れ頻度、程度の条件的な厳しさ)、ダメージの復元には難しい所でもあります。この車両にも一部リフティングの様な(これも例えと見た目)症状箇所が見られるというのはご承知いただきたいと思います。
照明を変えて研磨後の様子を伺うと、
↑ 研磨後は可能な範囲でシミや傷が除去した為、メタリックの粒子も細かく表現できる。カメラが映し出す表情は施工者が実際に見ているものに近く、本来の色味も表現されるという事です。
一般的な施工御注文から綺麗に見える、艶が出るなどのお客様の御要望とは、こうした作業や理論から車両美観完成の結果となります。コーティングのみのただ塗っただけではほぼ何も効果はありません→皆さん何処かに書いてあったものを信じていたり、勝手に解釈と思い込みでいたりと様々です。
研磨が進むにつれクリヤ感(透明度)の違いを感じることが出来ます。その理由はキズやシミの可能な限り(多くを磨く、ガッツリ磨くの意味ではない)の除去による所と、前施工の簡易物による汚れ閉じ込め蓋をした様な~をスッキリさせたという事です。以前は塗面が曇っていた様なくすんでいた様な感じでした。研磨作業後は今までより塗面状況が判る、見える状態となりました。
※GS系、何とかパーコーティングの経年後や施工歴は皆同じ傾向(当店施工歴から)
各部別途作業
塗面以外にも気なる部分があったので多少作業をさせて頂きました。
まずは、テールレンズ表面です。
少し光があたってまうと、又は見る角度などにより〇内の様に傷が目立ちます。
軽く研磨を行いスッキリさせます。
この作業効果は単純な理由です、可能な範囲で傷を除去後に見える印象が変わります。どの様に見えるかというと艶は出ません、正確に言うと結果光沢は出るかもしれませんが、レンズ構成上の赤、レッドという色味が増します。リア廻りの構成パーツの色味が付いた部分ですから一言でキレイか汚ないかでは車両の美観全体を見た時にはその効果は大きいかもしれません。
人それぞれ見ている視点や感覚が違うかもしれませんが、それらを理解できる方などが当店を多く訪れます。
次に気になって施工時に写真を撮ったのでしょう。
かなり傷が深いのと傷んでいる様でした。
超微細な傷一つまで除去とは言えませんが、それなりにスッキリしたようです。
この部分は人間の目の高さ付近という視点・視界の問題(要するに目に付く、目立ってしまう)、ソリッドブラック(ピアノブラック)、塗膜の硬度がやや低い等が原因や要因となります。
次は、マフラーエンド、純正マフラーですがボディ全体を見た時にリア下部に覗くマフラーが黄ばんでいたり錆びていたりでは台無しです。余計なお世話か言い過ぎる場合は申し訳ありませんが、車体の広い部分ばかり拭きあげていても全体が綺麗に見えるとは思いません。
何度も書かせていただいていますが、あるメーカーの特殊洗浄剤となります(公共系採用品)。少しくらい焼き付いていても分解除去出来てしまう位の強力な溶解性(※)を持ちます。
因みにアルミホイールはお客様のお手入れが届いているので、簡単な清掃程度で済ませています。
※強力とは?容器の話ですが一般的なPE,PVC,PP,PET,HDPE、は直ぐ溶解。多少知識がある方であればお判りかと思いますが容器の素材に違いがある訳です。特殊な物とは原液で入手し、それらは容器の素材から違う訳です(そ~ですよね、危険なほど溶解力がある訳ですから、それに耐えうる容器に入ってくるわけです)
ボディガラスコーティング
スッキリ感を確認しながらダメージの痕跡も惜しい~と思うばかりです。
完成
御依頼された施工はボディ研磨+ボディコーティングとなります。
ボディコーティングにはHard Barrier X-overで透明度と塗面保護に有効。
ヘッドライトリペア後は2年以上経過ですが、大きな問題はまだありません。(劣化消耗品の為徐々に再劣化はして行きます、永久保証施工は存在しません)
最後に記事中の作業の順序がそのままという訳ではありませので真に受けない様お願い致します。あくまでも記事の編集都合や写真の不足などもありますので宜しくお願い致します。
最後に撮っていた写真に、
おそらくタッチアップの依頼があったのかな?
市販品の凝固から塗シンでの希釈使用した意味ですかね。
申し訳ありませんが覚えていない所もありますが、その作業が付帯していたのであれば完了していればOKですね。