茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

RENAULT KANGOO LIMITED DIESEL MT 限定400台 ボディ研磨+ボディコーティング

既に完売されています限定車です、フランス生まれの“遊びの空間”ディーゼルエンジンを搭載したカングー リミテッドの新車へボディコーティングを施工させていただきました。過去記事に御紹介済み車両とは別のお客様です、日本国内400台限定のうち当店に2台入ってきたという事になります。

ルノーカングー

過去に同型種の車両を施工しています、興味のある方は本記事と併せて参考にどうぞ。

s-detail.hatenablog.com

 

車両情報

こちらのお客様の車両は当店へ依頼時には登録時(納車時)から約3ヶ月経過、新車から既に走行使用済みになりました。新車購入を検討されている時に多少御相談を頂いていたのですが、結果お客様都合等もありタイミング的に少々使用されてからとなりました。
数千キロの走行もあり新車の規定から外れますので施工にはボディ研磨後にボディコーティングの施工となります。詳細は後程ですが研磨にはライトコース(軽い研磨~状況次第で傷を追う様な研磨)が妥当な所となります。
因みにボディカラーは”グリアーバン”KPWになります。

ルノー カングー リミテッド ディーゼル

ルノー カングー リミテッド ディーゼル

既に御紹介した車両に記事では書かなかった車両の詳細、
ルノー カングー リミテッド ディーゼル MTの特徴とは?

  • ディーゼルターボエンジン1.5L&6速マニュアルトランスミッション
  • カラーバリエーションは6色(ソリッド3色、メタリック3色)
    限定車専用装備として、
  • 1ボディ同色フロントグリルブレード*4
    ブラックバンパー(フロント/リア)&ブラックドアミラー
  • 2専用バッチ ‘LIMITED’
  • 3LEDデイタイムランプ
  • 4ホイールセンターキャップ(ブラック)/
    ホイールボルトカバー(ブラック)
  • 5バックソナー

*4 ボディカラーのグリ アーバン、ジョン ラ・ポスト、ルージュビフに装備。

各種洗浄と研磨前下準備

数千キロ走行、約3ヶ月使用という状態、汚れの蓄積や状態の詳細は判りません。順を追いながら様子も見ていきます。
鉄粉除去や強溶剤による洗浄、

各種洗浄

特殊溶剤による洗浄反応中

各種洗浄

で、ここまで洗浄を行い気が付いた事はこれ↓

保護フィルムの糊跡

保護フィルムの糊跡

各種洗浄は良いのですが、そもそもこれは汚れではありません。新車時に貼られている傷防止フィルムの接着跡です。他の車両でも目にする光景ですが”お粗末納車”というやつです。
新車業務を経験していると判る事なのですが、こういう状況の時には何パターンかありまして、単に糊跡が表面上についている時は軽度となり処理も簡単短時間です。反対に中度~重度となると塗装に浸透している場合があります。以前も書いた事があるのですが、水分を含んだ事と新車塗装の硬化中、専用フィルムは極力塗装に優しく出来てはいますが複数の要因により短時間では処理できない場合もあります。
経験上の話で言えば新車施工時(ボディコーティング)に、この中度~重度の場合、処理に1~2日間程度かけ施工を待たされる場合もありました。特に濃色車の場合は注意が必要でして”出来る”販社出身の為正しく処理をしていました。逆に”出来ない”販社とは?状態スルーや気が付かない施行者+販社等々なりますね。
この様なお粗末例や他のトラブルなど多くのお客様に御相談される場合がありますが、PDI業務周辺にも携わっていたり、その関連業務など多種多様の経験からお役に立てる事と思っています。
さて、現状の部分の対処、処理を研磨前に行いますが、アウタードアハンドル廻りの目に付きやすい所が何も処理されていない訳ですから、他の部分にもきっと残っている訳ですね。
それでは、最後に該当場所に照明を当ててみましょう、↓↓まだ未処理ですよ!

保護フィルムの糊跡

右側部は”クルクル”模様です、研磨跡なのか?洗車機跡なのか?
いずれにせよお客様にお渡し状態ではありません。そういえば先に施工済みの同型車両はスポット研磨痕が数か所あったくらいですからね。
因みに同型車種ですが双方比較すると県内ディーラー、県外ディーラーでの購入となります。ですが、輸入元や納整は同じとなるかと思います(輸は最低でもRジャポ~ンですから)、批判や悪口ではありません、しかし結果をみれば非常に残念という言葉が妥当でしょうか。
※作業進行時にはこの段階では更なる重要なトラブルが見つかる事を思ってもみなかった、、、ワタクシデス

研磨作業

スポット数で言えば数は判りません、何か所も修正(研磨痕不具合)、それに加えて全体が曇っている様な印象、強溶剤でも取り切れないのでしょうね。
修正箇所が多いので一番酷い状況箇所の写真を一つ。

研磨痕

キレイな目を残してくれています。場所は右ドアですね、↓修正研磨中です。

研磨中

ソリッド色はシビアなので一般的な販社さんの納整などは手を出さない方が良い。
スキルがまともなのは私が知っている又は経験上から極々一部のメーカーさんや販社のみです。

いつも言っていますがなぜこのような事態になるのでしょうか?
一般の方にもわかる様に易しく解説します。


この車両の場合、輸入車になりますので陸揚げ後やお客様納車前に、ボディのチェックなどがありますね。(※生産国や生産工場出荷時にもチェックや修正の不具合もあります、ここではどの時点でとは断言もしないし一連の流れの中で・・・という事にします)
㊟メーカーや販社などにより一連の流れや方法には違いはあります。
車輛チェック時や納車前に異常が見つかり磨いたのです。何も無ければ磨かない事ですよね。で、異常とは?傷があったりシミがあったり、塗装ブツ(チリ埃ゴミ)の混入なども含まれます(この場合、㊟で述べた一連の流れが違う場合があるのでどの地点で磨いたのかは判りずらい、国内(国産車)であれば当然優秀な所もあれば日本生産らしかぬメーカーもあり)


次に研磨痕が何故あるのか?
磨く人間の技術不足です(㊟で述べたどの時点での担当者でも現実起こるのです)
全てをこの磨いた人に罪をかぶせる訳ではありません、担当者もやれと言われて作業に従事しているのかもしれません。
技術不足の問題は何点か関連したり問題もあります。
単に技術不足だけに焦点を合わせれば、技術が無いから機材も不足、?機材が無いから技術も不足?研磨痕は仕上げ磨きなどを行っていないからです。機材が無いから仕上げが出来ない、また、仕上げは必要としない考えや、見えていないなどの要素がある場合があります。(仕上げ磨きには機材や材料アイテムも必要とします)
ただ、この様な例をいつも見ている立場から思う事は、研磨理論や知識が無いという事は多く存在します。また、組織の問題も大ありでしょうね、メーカーや販社の名前があるのですから個人の問題ではありません。
因みにお客様から相談を頂いたり、その内容や、購入先(販社)とのやり取りから、一部有名な話ですが塗装面の不具合というか違和感から納車中(後)に質問(又は問い合わせ)したそうです。その答えが「そういう仕様です!」だそうです。購入されたお車の仕様=標準装備品とでもいうのでしょうか?

多くの研磨痕症状を表現してみます。
①チェックします(人間の目で見て)、傷がありました、⇒②機械で磨いて傷を取りました⇒③でも機械は研磨剤を含み回転しています⇒④最初の目的の傷は見えなくなりましたが今度は回転傷が付いてしまいました(あ~残念、そのまま納車され気が付かなければ誰も気が付かない)
、、、、、、となります。

私達は研磨理論について理解している事は{傷の置き換え}というのがあります。
傷を消す為に傷を付けているのです・・・その傷の処理はとなるのです。
要注意!クラフトマンは出処(出身)やマイスターからの教えでレベルやスキルも違います。

毎度の事で色々書きましたが、結局判る様に易しくに反する内容になってしまいましたねm(__)m
修正した部分は↓

研磨修正後

照明映り込み周囲が少し光っている様に見えますが、拭き取り後の脱脂前の為です。
他に全体が曇っている印象の原因は、

左フロントフェンダー

左フロントフェンダー部 至近距離から

傷もそうですが細かいシミ状のものも無数に見えるからです。
↑の写真の様な状態の左サイドパネルから他のパネルや部位へ。

ボディ左サイドの研磨

最後に御報告となってしまいますがルーフは問題あり。
問題の箇所と状態は↓

ルーフの塗面状態

一目瞭然、ブツ取り作業中?ではありません。
ブツというより塗料のダマ?と表現します(私が見る判断では)
塗装の状態から異常は判りますが、それを修正しようとして作業を中止した(投げ出した?)状態に見えます。

不具合箇所に修正不具合

ペーパーを当てたようですが、手研磨の適当感(なぜなら目が揃っていない)、これも的外れ的な手の加え方で必要以上に周囲(広範囲)に深いペーパー目を入れています。箇所の周囲直径20㎝程度の塗膜量測定、などを行い作業させていただきました。

不具合修正

大変申し訳ありませんが、リスク回避の為完全リカバリーは行いません。リスクとは何よりクリヤ剥離を避けたい=修正するには更に研磨の方法しかないからです。
それでも目消しの為に作業はペーパー研磨の粒度を徐々に上げていきます。
これはハッキリ言うと手を付けないで欲しかった。何も手を付けないで状態であればもう少しやりようがあったのですが、思いっきり不揃いのペーパー目を入れ、不要な深い目を入れられたら凄くやりづらいのです。人が磨いた(手を入れた)物はやりづらいのです。反対にやり易いのは先程の手を入れていない、更に自分で塗った物なら更にやり易いのですけどね。
言葉や文章で表せば塗装不具合を修正を試みて、更に不具合になり、それを修正しなくては、、、より酷くなった箇所は大変難しいのはお判りかと思います。
最低でも手研磨の艶引け感を無くし、目立たなくする事が最善かと思います。
そもそも、新車塗装にブツが入り込んでいるのは当たり前なので(無い場合は偶然かラッキー)それほど驚かないかと思います。メーカー新車を何年も行っていた経験者が言うのですからこの考えは翻りません。

ボディコーティング

研磨作業も終了して脱脂作業後のボディコーティング施工となります。

ボディコーティング施工中

ボディコーティング施工中

ボディコーティング完成となりますので何も申し上げる事は御座いません。
いわゆるコーティング屋(当店)がこの項目に記す文字数はたった2~3行です。これが他の簡易施工業者と著しく違うという事がお判りになるでしょうか?コーティング、研磨、この中にはお客様の車両状態を含めて色々なプロセスやストーリーがあるのです。状況に合わせて作業の必要性や理論を絡めた内容をお送りする・・・のです。

完成とまとめ

まとめとさせていただきます。新車から数ヶ月使用後に当店を御利用されました。使用後となりますのでボディは研磨、スッキリさせて整えてボディコーティングを行いました。
こちらのお客様は2度目(他車)の御利用となります。いつも遠方から有難うございます、また御相談等などにも御理解と御協力をいただきまして大変助かっております。

ボディ研磨コーティング完成 ルノーカングーリミテッド

ボディ研磨コーティング完成 ルノーカングーリミテッド

ボディ研磨コーティング完成 ルノーカングーリミテッド