定期的なボディケアになります。今回は少々コンディションが芳しくない様です。
車両情報
車両は既に何回も御紹介していますが簡単に基本情報を。
初年度登録平成14年(2002年)ですから、今回入庫時で21年を迎えます。一度経年劣化部のレストアにより再塗装をしています(全塗装ではなく、面積で言えば半塗装位でしょうか)。
塗装部により劣化特徴があります。雑学、補足などと捉えていただく話です。
各メーカーの塗装種特徴や性能などにより全てが同じではありませんが、ある一定の基準になるトヨタ車のある車種を例に挙げます。新車塗膜(塗装)時に””耐酸性雨向上塗料と耐スリ傷性向上塗料を使用しています。””とメーカー発表の記述があります。これは私たちが業務で言う(呼ぶ)「耐スリ」、そして更に機能性を設けた塗装が自己修復性耐スリ傷塗料(セルフリストアリングコート)になります。参考までに自己修復型~は2023年初頭の一覧データではトヨタブランド車は約15種、最近の車種はほぼ全色採用になりつつありますが一部カラーによりとなります(レクサスブランド車は除く)。
大事な事ですがこれはクリヤー塗装(トップコート)の話になります。そして気を付ける事は”ドアミラー、シャークフィンアンテナ、バンパー、リヤスポイラー、アウトサイドドアハンドル”などには使用していません。
次に色の話し、上塗りカラーですね、(もう少しで話が繋がりますのでお待ちを)
マツダさん(MAZDA)の話は一般のお客様にも伝わる、セールスアピールとなりますが、魅力的、または難しい色、と沢山あります。その中でバンパーなどの比較的大型樹脂パーツへの塗装に拘りが感じられます。樹脂への塗装は、同じ塗色でも塗料が違うので、色を同じに揃えるのに工夫をしているそうです(公に話が出ています、マツダさんの得意のユーザーへのエピソードから)。既存の考えでは新車でもバンパーなどは微妙に違うというのは当たり前的でしたが、色も車体のデザインと一貫性のある考えのマツダさん。もう一つ付け加えると〇〇〇社のある車種、リアゲートの樹脂化でデザインに成形に幅を持たせて・・・ですが色味が全く合ってはいない(実目視、フューエルリッドとリアバンパー樹脂製で3点セットでズッコケている)。塗装の方法や仕組み特性で、例えばパールが寝ているメタリックの並びが悪いなどの他要因もあるかもしれませんし、一概には言えませんが一般的に見た目視で違いが判り易い車種もあるので一つの例に書かせていただきました。
という事でまとめに入ります。
上記の必要以上に長い話と遠回りから”樹脂部は塗装が違う”のです。
一般的に言うと樹脂部の方が耐久性が劣ります。そして今回の車種フォレスターに当てはめると、再塗装部は除く新車時塗装は20年を経過。樹脂部には大きく劣化ダメージを受け剥がれというより溶ける様な症状が発生し始めました。10年+10年という大きな、更に大きな節目を超えると、ダメージも拡大、塗装の耐久性には当然限度や劣化が、これは致し方ないのです。
補足、私自身もトヨタ車を21年経過まで保有した経験者です。また、当店のお客様にはいわゆる旧車と呼ばれる車両のオーナー様も多くいます。やはりバンパー等の比較的大きな面積、上面を向く紫外線からのダメージを受けやすいリアスポイラーなどは塗装にクラックが入るのは多く見られます。
また、コーティング屋(当店を除く)が大げさな表現等でボディコーティングをアピールしますが、旧車や超経年車などはコーティング云々で一言では語れないものがあります。ボディコーティングとはお手入れ軽減と塗装保護の補助となります。
入庫時の状態と洗浄等ケア作業
作業する前日夜に入庫いただいて、翌日屋外で確認をすると、
細部にも汚れが蓄積しているようです、
各種洗浄を行いましたが流水作業が多く写真も少な目。
放置していたようなので汚れの種類も良く判りません、その中で気にかかったのが、
樹液や樹木などの種子などと考えられます。特殊洗浄剤では薄っすらと黄色やオレンジ色に反応している場面もありました。
その他、コーティングケアとして作業を進めましたが、大掃除(洗車の)なのか、コーティングのケアなのか?良く判らない状態と作業、一度放置してしまうと、またお手入れ頻度が少ないと良い結果が得られない場合も多々あります。
完成
完成です!
良かった部分は劣化していない部分(特に再塗装部)は発色は宜しいです。
悪かった部分は、劣化進行している箇所と発色が良い部分の差が目立つ事でしょうか。旧車や長経年車の場合は避けては通れない事なのです。日頃のメンテナンス等も重要ですし、この車両の様に色モノ(濃色、色味がある塗色)の場合は大変です。
ヘッドライトリペア施工後2年7ヶ月後
当店のヘッドライトリペア(塗装方式)を施工済みです。
施工者目線で言うとリペア(修復)作業の場合、弊害、即ち作業中の損傷危険などには目を向けるわけです。ポリカーボネート素材のデリケートな対象物に対し施工安全性を求めるのです。要するに有機溶剤系使用時に素材にダメージを与えない事は重要となるのです。詳細データ等は公開特許公報に出ています(権利者、その詳細はここでは割愛します、それらに大いに関係する主体のトヨタ自動車の発行するマニュアルを熟知していますので施工法はそれらが基本ベースとなります)
目次タイトル通り2年7ヶ月前に行っています。
ヘッドライトリペア施工後の経過を見る事が出来ました。お客様の使用保管環境はほぼ一切屋外となります。そして、使用しない期間等で車両が動かない、走行少な目、などと全くの不利な状況になります。
キレイには見えますが劣化は進行します。若干上部(エッジ部)に問題が発生しています。経過観察は引きつづきという事になります。