ボディケアに併せて不運にも事故補修で一部修正作業をさせて頂きました。お客様、保険会社、当店の三者により成しうる限りの事を求め作業をさせて頂きました。
ボディケア(メンテナンス)の時期に重なり、不運にも知らぬうちの傷損傷により保険請求対応にて補修作業後にて当店へ。駐車中のいたずらや何かを擦った、お客様には何も落ち度が無い訳ですが修理する上で車両保険を利用されました。
ボディケアと補修パネルへの再施工(研磨あり)は同時に作業は不可能。どちらか一方から効率などを考えます。効率優先という訳でなく仕上がりに影響が出ない方法や順番を重視する事もあります。
再施工や保険請求についてもお客様と十分に対応させて頂きました。お客様には御協力をいただき大変有難う御座いました。簡単に言えば準備と対策をしっかり、車両の回復に努めるという事です。保険詳細などは最後に記します。
入庫時の確認
修理見積書には目を通しているが現状確認(この時点では敢えて修理所とは照らし合わせません、下手な先入観等は無し)。
屋外自然光で確認、
ここはオーロラが出やすいのは判ります。塗装(塗り)が良くても研磨の方法でこの様になります(なってしまいます)。プレスの方向性がそれぞれ交差する様な面ですね。
後から、
このRに沿うように、磨き方(腕)によります。作業者が見えてるか見えていないか、見ようとしているか?見るという事が判らない場合も多々あります。そこそこの、それなりの道具(機械や資材)も必要ですね、各要素のトータルバランス。左サイドはフロントからリアにかけて確認して終了。
最後に無用な不具合を、
黄丸は上述したバフ目、赤丸は不必要なバフ目、ピアノブラック部(パネルで言えばバックドア)まで磨きがはみ出ている(残念)。
庫内に入れ再度確認、
このマーキングは損害があった傷跡が見えるので一旦印を付けました。塗装を行い修理済み、もしくは研磨除去ですが、ある入射角やすかしで見れば痕跡が薄っすら見えるのです。
という訳で左サイドパネル、ボディ左側面ですね、の様子は半分程度把握しました。残りは照明等を使用しながら作業の都度確認しながらとなります。
ボディケア作業(メンテナンス)
左側面以外をなるべく触らず各種洗浄。ボディコーティングの各種洗浄を行います。
界面活性剤が働く、大きな気泡はおまけ(笑) 濃度の関係もあります。
各種洗浄を済ませ水切りと乾燥後に左側面の修正、再施工等へ進みます。この段階で比較的大量の水、中和する為のアルコールを使用していますので、次へのステップまでには多少時間を要します。
左側面補修塗装の修正研磨
冒頭でクォーターパネル付近は確認しています、ドアパネル前後、お客様が持参しているアジャスターが確認した損傷個所写真、販社の修理箇所見積書、全てを照らし合わせ左側面を現状に合わせて進めていきます。
まず、Frフェンダー、
見積書や指示書では塗りかもしれませんが、現状違います。何より証拠はスケールが普通にあります、塗り肌を見る処ではありません。照明で確認すれば判る事ですし、塗装を施していればこの様な状態ではありません。
ルーフサイドなどは損傷が無くても修理箇所の部位により塗りであったりします。この場合はクォーターパネルからの延長で塗装後、ボカシ、直し方によりの研磨が入っています。今回は肌を合わせる為の研磨による不具合があるという事が判りました。
ここで注意する所はまず販社の見積書は判りづらく、簡易的のみですから、あくまでも塗装士が修理するイメージやセオリーで現状を追って行く、又は塗色により、その他損傷からの修理方法により、ていうかその様にしないと最後の修正を行っている場面で漏れが生じます。理解度が無い他の者が触っても見当違いや無駄な研磨や塗装には優しくないとなってしまいます。
※ルーフサイドの研磨痕などは事前にアジャスターへ報告済み
作業を進めますが様子を一部ご紹介(写真が沢山あり一部になってしまいます)、
円内薄白く光っているのを修正します。
変化後が判りづらいかもしれません。
光沢の変化も判る事でしょう。
ドアの研磨後も確認下さい、
フェンダー研磨、この部分は1枚のパネルで見ればどの様に修理されたかは不明な部分もあり。
最終的に修正を掛けたパネルはFrフェンダー~ドア2枚~クォーターパネル、バックドア一部、Aピラー~ルーフサイド、サイドステップ(エアロ)、フロントリップ、Frバンパーカバーサイド周辺になります。販社の修理見積書は参考程度ですから現状合わせというのは何度も言わせていただきます。
怪しい所は何でも磨けば良いのではない、当然研磨ですから塗装に優しいかと言えばそうではないでしょう。しかし、この作業時の研磨量などは微々たるもので、修理補修され再度美観を取り戻す、ボディコーティングの不足してしまっている部分の回復優先となります。
色々と書いて解説していますが、見る事が出来るから書く事が多くあるのです。ネタは尽きないとも言えます。各人何を信用するかはそれぞれですが、施工業者の選択に間違いを起こさない様にお勧め致します。状態把握が出来る、出来ない、適当、何をやっているか判らない、作業者の信頼度は色々です。
ボディコーティング部分施工(再施工)
特に何も書く事はありません、研磨修正した部分を再施工すればよい訳で。忘れていましたが塗装補修ではなく部品交換されているものもあります。一般的な言い方ですが割れ等が無くても再塗装するのではなく、部品交換という方法も用いられます。いわゆるメーカーからの支給が色付きであれば尚更です。今回エアロなどはその通りになりますし、そのパーツにもボディコーティングの再施工になります。フェンダートリムなども樹脂素地ではなくボディ同色(もしくはカラード)ですから同様になります。
確認をして終了です。
完成
難しい作業でしたが終了です。
移動時に屋外でも写真を撮らせていただきました。
一部不足する部分もある事は承知していただきたいと思います。それはあくまでも修理の為に塗装をしてきた物がベースとなるからです。言い方を変えれば、今回のお題はコレという状態。責任転嫁するつもりはありませんが、新車塗装とは別物になります。何が言いたいかというと多い例を一つ、バフ目除去を行うと「あれっ!消えない」というのはクリヤーの下、要するにベースカラー上にバフ目がありクリヤーで蓋をされている。パテ研磨で出たペーパー目がベースカラー下に見えるなどです。私たちが一生懸命磨いているのはクリヤー表面です、その下にあるものは手を施す事は出来ません。今回もチョットありましたが、私もここでは蓋をさせていただきます(お客様にはご報告と状態確認で了解済み)
お客様には事前情報確認や保険会社への御連絡、段取り等など多大な御協力を有難うございました!
いつも差し入れを頂きありがとうございます!
損害保険請求について
当店では新規のボディコーティング施工お渡し時に、施工証明書についてご説明を致しております。その際に不運にも事故等に遭い修理時の保険請求も御説明があります。施工証明書の紛失等にはお気を付けください。
長文となりますが少し保険請求につて書いてみましょう。
事故や損傷でボディパネルを修理(板金塗装、交換)された場合はボディコーティングもその対象となるパネルへ再施工になります。今回はお客様が加入されている保険会社がその再施工分を負担、保険金が支払われる事になります。最終的には当店へ直接”保険金の支払い”という通知が届きます流れ的にはお客様が保険会社へ連絡(事故報告、車両の修理等で)、その際にボディコーティング施工済みと。その後施工店である当店へ問い合わせ→見積書送付(送信)(保険会社によりやり取りや詳細等で時間を頂く)などです。
こちらのお客様は段取りが良い方ですから修理される頃には当店へ連絡を頂きました。販社のBP工場入り、修理する範囲、その他詳細等々と多くの情報を緻密に頂きました。また、保険会社等の連絡からアジャスターと当店のやり取りには色々あったのですが、最終的に保険会社との結論は「良く直す」という事で意見が一致。これは非常に大事です、保険金請求額の出し惜しみや、見積り額に渋い顔もある事。しかし、アジャスターとの何回かのやり取りにて話が良い方向へ収まったのです。アジャスターさんも良い人であった、話を煮詰めれば現車確認後に当店見積りを出しても良いという事にもなりました(通常は保険会社からの損傷と修理パネルを指示されての事前見積り)。
当店も見積り以外に作業が増えても無償で実施しますと言い切りました。
見積り以外というのは例えば側面の補修で、隣接するパネルで予想以上に不具合や修理をかけている場合があるからです。今回はお客様の機転で販社の修理見積書を添付していただき参考にしましたが、BP修理の詳細は不明な点がありますので予想的判断から検討準備していました。
結果的には当店での施工は私のできる限りの事はさせて頂きました。反対にお客様からは行った作業と照らせば保険金が思ったより低く心配していただきました。お客様自身も入庫前から金額が出ない部分があれば自腹でと言ってくれていました。そのお気持ちだけで結構です。第一に車両の回復を考えておられる方なので不足はありません。今回パネルの複数に渡る場面での修理という事から、一言で言うとまとめて(コミコミ)・・・みたいな切り口で見積りをまとめましたので(笑) その方が話の展開が早かったという所です。
大事な事、見る、塗装修理への理解度
自身の目で見る自信、変な話、現車だけでも見る事が判るレベル
【事故時の保険請求 流れ】
事故等での車両修理に保険請求を行う場合は保険会社にお知らせください。
その際には施工証明書の提示などを求められます。
有効期限や定期メンテナンス実施を御確認下さい。基本的にどちらかでも不足があれば保険金が出ません。
証明書の提示や提出で車両損傷に対しての修理代、修理後の再コーティング費用が支払われます。
以後、保険会社から当店へ直接連絡が入ります。
修理箇所の確認、再施工の流れなどの確認、費用についての見積書の作成~提出という流れになります。
直したい箇所の確実性、再施工に於いて確実な費用の支払いには、お客様×保険会社×コーティング施工店が直接交渉するのが最も良い結果が得られます。当店のお客様も常識的判断が出来る方が多くその様な対応を行っています。当店から言わなくてもお客様自信で対応され、事故後から当店への御連絡も素早く行い車両が回復されるまでスムーズな流れとなっています。
【注意点、対応が悪い、協力できない例】
間に販売会社や修理会社が入る場合は特別に理由がある場合は除き、間に業者(第三者)が入ってしまいますと、保険請求が遅れる場合が大変多い印象です。また正確な状態把握も出来ず保険金への影響が多いです。
※例外では自動車メーカーのディーラーの場合は比較的お客様本位で動きますので対応は良い
第三者が間に入る場合、当店への保険会社からの連絡は入らず、正しい再施工費用の見積りは出来ません。基本的に保険会社からの直接の見積り請求がなければ当店も見積書は作成を致しません。誰に対して見積書を書くのか不明な例も稀にですが何件かあります。相手先が判らず見積り書と求められ困惑した例があります。その様な場合、凡そ書いたとしても本来修理後の再施工に不足も生じたり、費用が足りないなどにもなってしまいます。
また、事故当時者が1~2万円程度の保険金を懐に入れたく、お客様自身で翻弄している場合もあり営業時間外に電話や忙しく対応が難しい日に来店なども迷惑となります。
※最初から保険金のみ受け取りを考え、再施工はされずという方の意味。
そもそも、人と違う行動や言動、不思議な自発的行動は見ていて気が付くものです。
以後の流れはこの様になります。
如何にも直す態(てい)で、再施工はされず、以降は恥ずかしくてもう来れない、縁は切れたな・・・です。少額の保険金で、、、
保険金がそのまま欲しい方は遠慮なくその趣旨をお伝え下さい。その方が気持ちが良いのではないでしょうか?当然その趣旨が事前に判っていれば、正確なお見積書を書かせていただきまし、良い方向へ導きます。
【当店の考えとまとめ】
不運にも事故等に遭われた場合、当店御利用者の殆どの方が、修理された車両の回復を優先にされています。当店もその様な場合には出来る限り対応を致しております。保険会社との対応時にはアジャスターとのやり取りや交渉で苦労や神経を遣う事もありますが、修理(再施工)に有利な最善な交渉、支払いに向け対応をさせていただきます。
一応謳っておきますが余分な費用請求や不正と思われる請求は行いません。実質かかる費用等を正しく請求を行っています。
最後に車両修理を第一に考えるお客様のみ当店では対応と優先を致します。