茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

スバル フォレスター(SG5) ボディ磨き(作業時間無制限)

こちらの車両は一部補修塗装後にボディ研磨、ボディコーティング再施工、他部位コーティングの御用命となります。

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スバル フォレスターSG5 

 

ご入庫経緯と車両情報

当店御利用のお客様の中では最古の車両となります。複数の車両やバイクへも施工をさせて頂いております。

当店最古(開業前からのお付き合い)という事で前コーティングもかなり年数が経過しており、低年式車、保管環境、様々な条件から塗装状態の限界に達しておりました。
その為、お客様の視点や当店メンテナンス時の状況確認から一部劣化部を補修塗装を済ませ、塗装後に当店持ち込みのコーティングを再施工しこれから新たに長期使用したいという事でした。

車両の基本情報は、

平成14年式、型式SG5
塗色は2C3・・・2色を使用していますのでツートンコード上半のメインカラーは23Wですからパシフィカブルーメタリック。

2020年を迎え新車から約18年、、、先にも述べましたが

塗装の一部劣化とは?

メインのブルー色が色褪せ(焼け)による濃淡が発生。お客様は車両の買い替え等は考えていないなどで主に上面とフロントフェンダー左右、一部パーツを塗装。塗装価格の詳細はここでは控えますが、それ相応な額とだけお伝えします。

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再塗装されたボンネットフード

 現車確認と作業御依頼内容と方針

まず最初にお断りしておきますが、板金塗装屋さんの粗探しや批判を目的に記事を書いておりません。今回の車両について現状をお伝えするのみです。

再塗装場所の現状

それでは再塗装部位を見てみましょう。

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フードとフェンダー再塗装

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ルーフとルーフレール再塗装

大きい面積としてはやはり劣化が激しかった上面のルーフとボンネットフードですね。ルーフは面積が大きいのは勿論の事、レールもブラックからボディ同色に。この場合脱着工賃も発生、ルーフより下部の全マスキング等と塗装工賃も比較的高額になります。

ルーフとルーフサイドパネルの色調が合わないのは致し方無い。

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リアスポイラー再塗装

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Cピラーブラックアウト再塗装

ピラーのこの部分は下部のカーボングレーMからの色変えです。

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丸印部再塗装

ヘッドライトベゼルになるのでしょうか?ラジエターグリルは中央単体ですし、バンパーカバーとも分割していますので。最近の車両であればバンパーから一体成型で分割していないのが多い。

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ドアミラー再塗装

ステー部も同色塗装、本来は樹脂の塗装無しになる。

お客様との打ち合わせ

お客様が塗装店から引き取り当店のガレージで確認をしました。
お客様も目が肥えている、劣化状態から大枚をはたいたので期待も膨らむ↗
が、しかし・・・

ルーフは全面染みだらけでした。。。お渡し前に洗ったみたいで、、、水滴放置。

「洗えば落ちるでしょう」「全体を磨いておいた」と言われたそうです(困)

洗えば・・・は、塗装直後の為シミは入り込みます(後程の研磨で大変苦労しました)
全体を・・・は、塗装後のこれからコーティングの全再施工ですが、仮にもコーティングされた車両です!勝手に磨く事によりコーティングの剥離、無用なバフ目を入れてしまいます。

結果、大変重要なミスを犯している事となります。

もう一点、重要な事は塗装に多くの不具合と仕上げに不良が見られた事になります。詳細は各作業時に御説明となりますが、お客様との打ち合わせ時には可能な限り作業させていただきますとお伝えしました。
この事によりお預かり期間は一週間以内程度かな~?と思っていたのですが、、、

研磨の作業ポイントは塗装屋さんが付けたバフ目を一つづつ丁寧に拾っていく事になります。お客様にも時間は掛かるがやってみますとお伝えして了承を頂きました。

※本来は補修塗装への深い磨きや負担を掛ける磨きは行いません。何故なら塗装詳細が塗った人しか判らないからです。正しく間違いなく塗られていれば問題はありませんが、万が一の事も踏まえ大きく手を加える事を行わないのです。過去の事例ではプライマ無しのPP塗装、モール際の密着不良、マスキングテープ剥がし時に塗料密着不足の為に糊と同時に剥がれ。また、私が大きく最初に心配するのはトップ、クリヤの膜厚です。厚い分にはまだ良いかもしれませんが、極端に薄ったらどうでしょう?軽い研磨を入れただけでも下を出してしまいます(クリヤが膜切れ)
もし塗装に不備、不良がある場合は大きく分けて2パターンあります。①元々の技術不足の為の不良有や仕上がり不足、②もう一方は価格の面でも仕上がりが左右します、例えば「安く直して」「低料金で修理します」はコストを考えると仕上がりにも影響する場合があります。今回に限ってではなくどの様な仕事でもこれは発生する事でしょう。以前目にした例では技術習得中者などが仕上げ、醜い仕上がりでクレーム相応というのも身近に見ております。この場合誰が行っても最終お客様に届くまでにの最終チェックが甘く、監督不足と会社の責任と言えるでしょう。

 

研磨作業

それでは実施に研磨を行っていきます。
車両へのマスキングからですが、信用をしていない訳ではありませんが際部分などの塗装剝がれなどにも細心の注意を払います。

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車両へのマスキング

人の手が加わっている訳でパーツを脱着後に塗装した部分は良いのですが、現にルーフのFウィンドウガラスとの境は塗装時のマスキングがずれています。敢えて写真を撮りませんでしたが作業は人の手ですから精度にもバラツキは生じる事でしょう。しかし、こういう部分がこれから研磨を入れる時に不具合を生じさせます。見切りの不良で密着が甘く剥がれてしまう事も起こり得る事です。

大げさに聞こえてしまうのかもしれませんが、状況を見ながら対応する、状況に応じて構える。基本は見る事、観察力となります。不測の事態になってからでは遅すぎますよね。

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フードのバフ目

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Fフェンダーの仕上がり感

上の写真はアップにすると↓

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Fフェンダーの仕上がり感

シミと拭き傷が多く見られます。

上記の2パネルですが、まず一番目に留まりやすいボンネットフードはお客様も直ぐに確認していましたが塗装後のブツの多さ。私も同時に確認しましたがどうやらベースコート上のブツ、もしくはクリヤの深部。肌はとにかく潰すように平滑、かなり磨き込んでいる様で文句はありませんが、ブツの多さから屋外で塗ったのか?という状態です。塗装後にコーティング屋に持っていくから変に意識して磨き込んでしまったのか?(フードのみ)

結果、肌は良いがブツはクリヤの下(もしくは中)、チグハグです、、、
お客様に御説明を差し上げました、諦めて下さい。。。
私がペーパー(研磨紙)を使用すればリカバリーを出来ますが、それは除去するのみです。それだけの研磨にはいわゆる下を出す(クリヤ層とか論外)ので再度塗装(部分的や補修)での更なるリカバリーを要してしまいす。

ただ今回は一部修正をさせて頂いたので他の部位に下の様なアイテムを使用させていただきました(無理のない範囲で)

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研磨紙

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研磨剤

通常のコーティング、研磨作業では使用しませんが自身も塗装を行う事もあるので上の様なアイテム等もあり。ヘッドライト塗装では県内~県外のお客様から多くの反響がありますが、上記のアイテムはヘッドライトリペアとは無関係です。


さて、幾つかの研磨例を、
フードのみ画像の様なアイテムで残っているバフ目を、一つづつ拾っていきます。

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ミニポリッシャーマイクロファイバーバフ

定番のウールでバフ目を除去でも良いのですが、補修塗装(塗料の検討がついている)なのでバフ目除去と肌を合わせるには相性がよいのです。日本ではあまり好まれないバフですが状況に応じての使い方には◎。使用目的が自身で判っていれば使えるアイテムも増えるという事です。フード一枚で数時間の作業時間を要しましたよ。今回、研磨に関しては時間を無制限に設けて作業させていただきました。


サイドパネルに移ります、

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リアドアの研磨痕

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リアドアの研磨痕

左Rドア付近ですが勝手に磨かれています。

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バフ目

修正します、

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バフ目除去


リアフェンダー付近です、

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リアフェンダーのバフ目

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リアフェンダー磨き後

この様に全パネルを磨きましたが通常の入庫してくる車両中、最高の作業時間を記録しました。通常長くても2~4日程度ですがこの車両は倍程度の内容となりました。

私的にはこの様な部分も大切な作業と捉えます↓

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パネル間の汚れ

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パネル間の汚れ除去後

見逃してしまったり目立たないから良いではなく、キレイになっていくボディ部位が多くなれば反対に目立ってしまうので手を入れておきます。

作業内容が濃い為、全部の御紹介は無理なのと何をしたのか忘れた部分もありました。
という訳で研磨がほぼ終了という所の写真。

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研磨後

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研磨後

研磨後に関してボディ上部は再塗装の為、以前(数年前)のガラスコーティングは当然存在しません。皆さんが気になるボディガラスコーティング(硬化型ガラス被膜ですが幾種類かタイプ、成分違いがありますが今回は詳細は控えます)はどの位持つのだろう?という疑問等がある事でしょう。今回、サイドパネルは塗装屋さんが磨いてしまったとしても部分的に被膜を感じ取れました。「しっかり」とは間違っても言えませんが、ほんの部分的感触で研磨時に下の様な症状が現れる場合もあります。

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研磨の絡み

コーティング種類にもより全く違いますが、以前の被膜がこの様な絡みで現れる場合があります。ディラー系(各メーカー)コーティングの剥離を多く経験をしておりますが、簡単に言うと内容成分の為という事です。また、だからどうなの?と言われれば洗車や雨天時の撥水力(一つの例)が落ちていても、コーティング被膜は存在し塗装を保護している事になります。確かに撥水力が落ちてしまえば見た目や汚れのつき方に多少影響しますが基本的なコーティングの「塗装保護」の役目はある事になります。そもそも、撥水や親水の排水性能は補助機能としていますから、その点だけしか重要視しているとコーティングに何を求めているのかに無理が生じます・・・

当店にはその様に”求める方”お客様は全くいない事は幸いです。

 

長くなりましたので後の作業は別記事でコーティング編を設けます。

研磨について思う事


最後に塗装屋さんの磨きとコーティング屋さんの磨きは違うという話も聞きますが、基本的に同じです。磨き工程のどの部分から始まるのか?どこまで(最終)仕上げられるのかの違いです。一般のコーティング屋や簡易であれば尚更ですが、ペーパー研磨から開始する研磨は必ず出来るとは言えないでしょう。また塗装屋さんは肌を仕上げるや自身が塗った塗装を仕上げるのが目的、重視していれば最終仕上げに落ち度や高品質の仕上げには到達しないかもしれません。多くは、一般的に両者とも得意とするレンジが決まってる傾向です。

又、必ずこの様な理論や話となると見えていない、見ようとしない・・・等も言われてしまいますね。

一応言っておきますが、私は塗装屋さんとコーティング屋さんの両面からの目線で見ております。どちらが偉いとか、片方に偏った偏見がありません。

幸いにも当店では塗料店のお客様、塗装技能士のお客様など塗装に関連・関わるお客様が多く、貴重な意見や理論・情報をいただいております。また自身も販売施工商品ではありませんが軽度の補修塗装等も長く経験をしております。(あっ!ヘッドライト塗装も多くこなしておりますね!)

何が言いたいかというと、もしコーティング・磨き等で何処かに依頼する時は信頼出来るショップをお選び下さい。車を預けて見ていない所で何をされるか判らない不透明性があるショップもありますので御注意下さい。