トヨタウィッシュです、御相談時に症状等の御連絡もあり、見てみない事には・・・その症状や度合い、加減があります。詳細は後程。
御相談から現車確認、そして経年から以前の施工歴、現状からお手入れ状況と事情から、等々ですね。202ブラックという事もあり、「はいっ、そうですか!」と簡単にはお話は進める事は出来ません。また失礼ですが予算のかけ方なども考慮しなければなりません。
最初に申し上げておきます。失礼、無礼を致します。
記事進行を進めるうえで、失礼な文言や説明も考えられます。これは現状を見た判断ですので、この車両を吊るし上げる様な悪口ではありません。再度、お客様には大変失礼を致しますが、今回ご紹介の御協力と施工御利用には有難う御座います。
車両情報
2009年車、カラーは202ブラック、トヨタウィッシュ(2代目モデル)です。2017年まで続いて生産販売されていましたが初代からフルモデルチェンジした時期のモデルになります。
お客様からの申告により以前に他店の1043NANO-FIL旧タイプの施工歴あり。これは、後で判ったのですが塗面劣化状態により判別不可、経年数があまりにも超過しているなどにより作業には全く影響が無いとなります。
御相談
冒頭でお伝えした通り、御連絡、御相談時に頂いた症状や特長があります。
塗装(塗色)は黒だが白っぽく見える、特に上の面という事でした。何となく判る気がします、当店施工の車両で記事に書く時には、黒色だけど傷やシミなどの本来は無くて良い塗面上のものの影響で色が飛んで見える事なのかなぁ~と。現状を見るまでは判りませんので、その上で施工に進むのか?また違った要因での現象なのか?
前項での後ろ斜めからの角度から見ると然程悪くない、問題は見えない、、、となりますが。
お客様立ち合いの下、最大(最悪)の症状箇所を試しに簡単に手を入れさせていただきました。少々研磨剤など使用→変化アリ、イメージをお見せしての施工への流れとなりました。大変申し訳ありませんが初めて車両を見せていただき、全体の第一印象は放置車両と思ってしまう位の”どうしてこうなる?”こうなってしまった??なのです。但し、経験値がある、長い程もっと凄い車両を手掛けています。販社にいる時は下取り車などで自社売りの場合どうしても状態復帰して、何とかしようとしますので。
という訳で症状はこちらです。
例えていうならば、夜空に月(照明灯の映り)、下の白いモヤモヤは雲という所でしょうか?何か絵に描いたようです。ではなく、白い部分は完全に塗色を拒否、消してしまっているようです。因みにヘッドライトも褐色しています。ヘッドライトの件は触れたくありませんが(※異常な問い合わせの困惑から)、のちにお客様の事を思い簡易的ですが対処します。
何故この様になってしまったのか?お客様は数年?車両を洗っていなかった(よく洗っていなかった)と仰っていました(一年だったか?何年だったか?御相談時の会話時を忘れてしまいました。忘れる位強烈だったというのもウソではない)
次は研磨作業へ移ります。
洗浄と下準備
塗面上は可能な限りのクレンジングです。塗面上の現状から付いているものは何でも落としておきましょう。研磨に頼るのは削り落とさないと取れないものに作業の方向性を決めます。
特殊溶剤~ラバーマット、
リア周りからはバックドア内、ヒンジ部など開口部周辺を洗浄。固着したものなどもありますが、可能な限り洗浄します。
何年(?)も洗っていないという訳ですから、汚れは相当なものです。
いつも書いていますが、この洗浄等の作業時間も大変なものです。
研磨作業
多種多様の洗浄を行っても↓の様な状態になります。
準備が整い次第研磨に移ります、
↑ を研磨します。
まだ、一段階目ですからこれ以上少しはレベルが上がるはずです。
結果として現状より良くなるのは当たり前です。ですから不可能な部位、個所、症状を記しておきます。
放置されていた(お手入れ無し)塗装はかなり傷んでいたようです。普通に、いや一般的に考えれば何も起こらないというのはあり得ません。シミなどに見られる部分、輪郭を確認するのも一つのヒントや目安なります。輪(環)染みと簡単に片づける方もいますが、その輪郭の線状を見るとどれだけ傷んでいるかを推測できます。塗装とは樹脂系素材が架橋結合したものです。元々弾力性があり=外的要因により影響を受けたり損傷していくと破壊などが起きます。影響を受けた初期の段階であれば、表面をさらって(削って)取ってしまえば良いのですが、進行による状態により破壊されて深度もあれば、一度破壊された架橋結合は解かれていますので戻りません。
今回残した損傷している箇所、研いで更に目立たなくする事も可能です。但し限界値ギリギリとなります。数値化しての最善の処理ですので、単純に取れる、取れない、何でも磨けば良いというものではありません。何事にも限度があり、出来るものと出来ないものがあるという事はこの様な事です。
次はサイドパネルの例です。
↑ 右リアドアのみ未研磨です。
どうなっているかというと、寄ってみてみます。
↑ 運転席側ドアが研磨済、光源が映っていないからというのもありますが、比較、違いはこの様な感じです。
リアクウォーターの研磨中、パネル研磨途中での画像、
光源が6個見えますが、これからこの部分を磨いていきます。
次の例は、
また、リアドア状況に戻りますが、
近くで見るとここまで酷い、例として目で見る感覚としてカラー色調で白と黒の比率を見ると白の方が多いと感じませんか?単純な思考や例えとして投げかけてみました。
ドアで見切りをつければ、研磨したものとそうでないものは雲泥の差。
右サイドはこんな感じで終了です。
次いで左サイド、
クロスラインレーザー(緑色)で4分割に分けました。その右下区分(タイヤ付近)を研磨しました。見たままになります、もう言葉は要らないでしょう。
↑ 前後ドアの未研磨、研磨済比較です。
その他諸々、
という訳で終了になります。
ボディコーティング作業
ボディコーティング作業になります。いつもの様に何もありません、今回施工したものはご予算、現状からリカバリーしたとはいえ仕上がり具合に合わせた、また今後の車両継続など、他理由を鑑みてガラス系コーティングです。コーティング云々ではない、また費用も遥かに研磨代が高くなります。どんなに高価なコーティングを施工しても、そのベースとなる塗装が正常化されなければ何の意味もありません。
ボディコーティングに関して最後に一言、コーティング一つのみで今回の様な塗装状態は復元も出来なければ何一つ変わりません。
完成
全体で見れば良くはなった、しかし良くなる部分があれば、不足する部分、不具合の部分、それは大変目立つものです。言い方を変えればその対比、差が開きすぎるのです。そういう部分は大変残念ですが、劣化症状の具合、過度の症状は、復元には限度があり、あらゆる作業を行ったとしても無理を生じます。換言をすれば”なるようにしかならず”=決して投げやりや言い放つ言葉ではありませんので誤解はないよう御理解を頂きたいと思います。
全てが完璧とは言えません。不足する部分、物足りない部分、あるかもしれません、、、、ではなく、間違いなくあります。
サービス作業
お預かり中、気になる茶色いヘッドライト、本物のリペア作業は出来ませんが少し擦っておきました。擦るですから、私の見解では少し触った程度です、申し訳ありません。
申し訳ないですけどポリッシャーのバフのみ作業です。あまりにもボディとの差があり過ぎるので・・・
最後に
お客様には御理解と御協力を頂き、そして御利用を有難う御座いました。
お客様からは当店で年式が古い車両も施工例がありブログを見たという事です。私からは年式などは関係ありません、御利用していただいてこちらこそ有難う御座います。私なんかこの前まで20年落ち車両を乗っていたんですから(笑)
お客様皆様にもなのですが、車は車です、但し出来る事、出来ない事(施工に際して)があります。中には思うようにいかない、結果出ない車両もあります。再度言いますが”なるようにしかならない”とも言えます。施工に際して内容に際しては良くご検討をされ、御理解と御協力をお願い致します。