茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

ホンダ シビックe:HEV 新車プレミアムコース 前編

ボディコーティングにはプレミアムコースインテリアにはレザーコースとフルコースにて施工させていただきました。新車の施工になります。

ホンダ シビックe:HEV

お客様からは実納車日までの約4ヶ月ほど前から御相談を頂きました。車両購入の御契約をされた頃に一報をいただき、その後は販社からの納車日情報を密に御連絡を頂きました。
2023年4月19日現在確認時、公式サイトでは御注文一時停止の案内が出ています。主な理由は半導体不足となっているようです。凡その目安は工場出荷目安は1年~という事ですが注文の停止となれば更に判りかねますね。

今回の車両シビックに於いては記事を前編、後編の二回に分けて御紹介させていただきます。

 

車用情報と施工御注文

お客様の購入契約時期がe:HEV販売開始直後なので、あまり待たずに(それでも4ヶ月)納車されたかと推測します。当ブログで御紹介するのが大変遅くなってしまいお客様には申し訳ありません。
車両の詳細はe:HEV車でボディカラーが”プレミアムクリスタルブルー・メタリック”【B625M】となります。特徴というか意匠性の観点のみで見ると、色彩や表情、素晴らしく、最近目にした塗色の中では断トツですね。失礼ではありますがホンダさんも頑張った、美色塗装を生み出してくれた、本腰を入れた?のでしょうか。色というのは各々が好みがあり、それには性格や心理的要素もあるというので、美色という表現は個人的見解となりますのであしからず。
※以前ヴェゼル(初代RU1~4型)の公式サイトに”プレミアムクリスタルブルー・メタリック”、を特別な塗装構造として”塗装工程イメージ”や特徴が掲載されていました

プレミアムクリスタルブルー・メタリック

プレミアムクリスタルブルー・メタリック

作業が始まる前から写真が多い。それだけ塗装の表情をあらゆる角度から試してみて感心したという事です。最終的には100枚からの写真を撮っていたようです(苦笑)
名前にはメタリックとなっているがパールベースには、コスミック、オリエントが・・・これだけ表情を変える、カラークリヤーですよ。昨年カローラスポーツのダークブルーマイカ・・・にも感心したが、最近のこの手のカラーには目を奪われてしまいますね。

肝心な施工の御注文になりますが簡単に記しておきます。
まず、第一にホンダ車(他のメーカーもあり)の場合は下地調整(施工メニューでの商品名では研磨になる)が別途追加されます。メーカー、車種、塗色により条件(コーティング施工に対して)が変わりますが、ホンダ車の場合は必要、必須と考えているからです。どの様な車種でも皆同じではない訳です。御注文御相談時に詳細は御説明をしています。
施工御注文にはボディコーティング(プレミアムコースにて)、上記の下地調整(研磨)、他にインテリア部ではレザーへのコーティング施工となります。
トータル的に非常(非情)に高額になってしまうので、その辺りの費用の面も考慮しながら御相談の上決めさせていただきました。

各種洗浄と状態チェック

入庫時には天候等の影響も少なく特別汚れていた訳ではありません。

入庫時

入庫時

但し、そうなってくると販社の売り方、納車の仕方、適切な言葉かは判りませんが適当(適切なら良いが)、雑洗車、等々がある事は確かな事実です。

ラジエターグリルの水垢、水滴垂れ跡、シミ状

水滴が白くシミ状に固着、これって簡単には取れない場合が多数。カルキやmgやら何やらで残留した水分でこの様になってしまうのです。
別件の話ですが、最近施工した別車両の洗浄を行った時に、超優良ノンシリコンタイプの超特殊洗浄剤(対象、推奨パネルは樹脂メイン)を使用した所、細かい結晶が取れたという例を経験しています。これはシミが容易には取れなく、何度も繰り返し作業を行った所ポロポロと取れて除去できたという事です。考えようには一筋縄ではいかない場面もあるのですね。新車時にこれでは情けなくなるというか、もう少し何とかならないのでしょうか?私が居たディーラーではそのような事は無かったです(在職時)。

全体的な洗浄の話になりますが、ボディコーティングに於いてプレミアムコースの御注文をいただいています。その事から細部、内部(各パネルを開けた面)の何処までコーティングがかかるか(施工塗布)などを考慮、予想をして洗浄を行います。普段よりも多くの手間もかかる事になります。

洗浄、水切り

洗浄、水切り

洗浄、エアブロー

エンジンルーム、フード裏などもいつもより念入りに。
この状態まで進むにつれ、同時に塗装面の異常等も見えてきます。実際に気が付いたところはマーキングもかなり行っています。

研磨作業

現在ホンダ車に限っては別途、下地調整作業を行わせていただいております。別途という事で有料です、別に費用ががかかるくらい作業量が多いという事です。また、その作業には深刻な問題や新車とは思えない様な塗装面のトラブルが存在するからです。
ボディコーティング時にこの作業を新車だから要らないと御希望があればその通りに致します。ですが車両の出来栄えを気にしない方、そこまでの拘りが無い方であれば宜しいという事になります。
で、見出しには”研磨作業”とありますが、全てを磨くわけではありません。塗装の表面上を可能な限り正常に戻します。その為にはやむを得ない場合は研磨を行います。あらゆる除去剤、特殊溶剤、洗浄剤を使用しますが、傷と捉えられるものは研磨になります。色々な手法を取りますので複合技にもなりますね。

具体的には、

不具合

シミの様になります。特殊溶剤等で除去しますが、その仕上がりを見て微細な傷が見えれば研磨もプラスになります。特にホンダ車、スズキ車、ミツビシ車など、又は塗色、塗装種によりデリケートなものも存在します。それらは複合技と手間がかかるという事です。全体の流れで研磨をメインにしてオール磨きでいわゆる”艶”が出たと称する施工店もある事でしょう。但し、それは視覚的感覚的な話で、具体性がありません。見る人により感じ方は変わる、作業前と作業後を並べて見られないなどもあり、言ったもの勝ち的要素も含みます。例えば指標、数値を出す方法は可能ですが、元々新車なので傷だらけという事はありませんのでその数値変化は僅かとなりますね。経年車の研磨ではその変化の多さに数値は大きく変わることもあるのです。
私の知っている研磨剤のメーカーでは積極的に数値、計測等という以前とは進化した手法を用いています。これは科学的根拠に基づく一つの理論等になります。
感覚的な視覚の作業の件を繰り返しますがウレタンバフで一通り全面磨いて艶が出た・・・というのが良くある例、余程使い方が間違っていなければ艶が引ける事はありませんが、その位でとんでもなく艶が出たというのは、その時の目で見た感覚に過ぎません。それと心理的に達成感やここまでやったのだからと何か成果を感じてしまうなどの場合があります(全てではありませんが勘違いや思い込みの例も多々あり)。
またまた、長文になりそうな予感もありますので次へ進みます。

ドアミラー下の薄傷

運転席側のドアミラー下の線傷です。何か強く擦れたのでしょう。
すこし角度を変えて、

ドアミラー下の薄傷

また同時に、

異物付着

ゴムの様な少し粘着性の物が傷の延長線上にありました。丁度プレスラインのエッジ部で引っかかったのでしょうか?これらも除去していきます。しかしね~納車時にこんなものがオプションサービスで付いてきました。
各作業の研磨前後写真を沢山撮っていますが、撮り過ぎたので逆にどの写真を使っていいか困難。研磨後や修正後の個別の写真は控えます。

また、違った知識や見方の話を一つ付け加えさせていただきます。
塗装の奥行きを見るという行為があります。
当然研磨中の照明の使い方の理論もあります。その中で塗装の奥行きを見ているとこういうのも見えるよ!という例です。

ドアパネルの塗装におけるピンホール

すかしの見方、照明の当て方にもよりますが、こういう異常も確認が出来ます。
次の例は、

塗装下に隠れる不具合

近くに寄りますと、

塗装下に隠れる不具合

判りますかね?これは表面上ではないのです。どちらかというと鋼板上、又は微妙な可能性を残す、その上の電着塗装上(電着はいわゆるどぶ漬け塗装です、プールされている電着液で)か?私的予想は鋼板自体かな?塗装の奥行きを見える、見ようとするとこんな不具合等も確認できます。因みに補修塗装であれば、足付けペーパー目などは多々見えてしまう場合あり、カラーベース下から何か見えてしまう場合もあり等もありますね。

話が大きく逸れそうになっていますので、次へ進みます。
車両は全体的に良くなっています。細かい所、ダメージが大きい所、時間を要した所、先に述べたように溶剤で綺麗になったけど、少し傷も取らなくてはいけない所、・・・

研磨面積は少ないが要所別に使用

下地処理作業後

下地処理作業後

下地処理作業後

全体の作業が終了しました。
次はボディコーティング作業へ進みます。
当記事前編はここまでとします。
次作業は後編へ続きます。