茨城県カーコーティング店 s-detail’s blog

茨城県 自動車ボディコーティング、ボディ磨き、車両美観の施工例

バイク用ヘルメット OGK/KABUTO SHOEI/J・O ガラスコーティング

バイク用ヘルメットのコーティングの御用命です。新品購入後の状態で2個持ち込まれました。

ヘルメットコーティング

新品ヘルメットを2個購入したという事でガラスコーティング。

まず一つ目は”OGKカブト カムイ3 KAMUI3ジャグ”ブラックブルー、フルフェイスタイプです。

OGKカブト カムイ3 KAMUI3ジャグ ブラックブルー

二つ目は”SHOEI J・O”マットライトシルバーでジェットタイプになります。

SHOEI  J・O マットライトシルバー

コーティングはトレスマイルのNPシリーズベース、常温硬化になります。

コーティング塗布

突然ですが、なぜガン吹きなのか?
細部などへの塗布定着ですが、その場合は手塗りの×2以上の塗布が必要になります。手塗り60%定着率に対してスプレーガンそれの1/2程度になる。
高塗着効率・低飛散性タイプの低圧スプレーであれば1コートで手塗りと同等の塗着効率を達成できます。この様な理解から当店では手塗りを主に、塗布困難箇所などはガン吹きを併用します。まさしく、いいとこ取り(良いとこどり)で施工します。
因みにコート法にはフローコートなどが効率性が高いのですが、製品製造の工場ではありませんので、アフターマーケットでの施工では現実的ではありません。またこのような事からディップ方式ではどうなんだろう?などと勝手な妄想なども膨らみますが、原液の揮発性や大気中の水分と反応してしまうので無理な話なのでしょうか?単純に塗料などではメリットが大と考えるのですが、膜厚、塗着率を上げる手段には何か?と考えますが、そもそもトレスマイルは低膜厚なのです。しかし他のコーティング種と比較すれば高硬度であり、厚ければ良いというのは短絡的*1考えになります。

上記では各用語に専門的ではありますが、敢えて一つづつ解説等は入れません。興味のある方は調べてみると良いかもしれません。因みに当店では以前のパテント主のC社が発行した際の日本向け資料で事細かく書かれたもので参考にしています。

完成ですが、硬化(転化)による方法は幾種類かあります。私が以前トヨタ時代に確認した時点で10種のタイプがありますが(目的別でまだまだある)、その中では常温転化型になります。また、加熱、加温、加湿、常温放置とあります。常温に際しての温度管理にはJIS規格の定義で20℃±15℃→いわゆる5~35℃を基準とする。私的に考えて日本工業規格が定めるものを参考にする事にしています。曖昧、不安による少し考慮するかな?と思えば基本は大事という信念の下、数値による確認を行っています。いわゆる雰囲気温度、ではなくワークの素材表面温度を計測します。内気温(空間の人が感じる)ではなく、素材との付着部(硬化、転化)の温度を計測しなければなりません。
因みに私が独立した際に一番最初に購入した機材が非接触温度計です。反応、転化、塗装塗布など、まずは環境に合わせた仕事をするには多くの出番があり必須となります。
参考までに個人的考えと感じ方,そして独自のデータから、車両のボディ全般をコーティング施工する場合には雨の日の方が仕上がり感は良いようです。湿度管理には大変敏感になります。

コーティング塗布

コーティング拭き上げ

トレスマイルは必要な機能(コーティングとして)に応じて、必要な被膜を求める事になります。ですから一度ではなく求める数回の塗布が必要です。

バイク系のコーティングでは、あたかも自社のオリジナルと言わんがばかリのアピールですが、そんな所で施工依頼してお客様の反応は「ヌルテカにならなかった」と呟く。そもそもトレスマイルは易清掃性、防汚に優れているのです。勝手な想像や妄想、知識不足→施工店の説明不足とお客様の理解不足の両方です。

経験上、クリヤ感、透明度は十分得られます、ヌルとかテカの感じ方にはその程度、範囲、感じ方の定義や個人差がありますので、コーティング屋やその類の商売している話は当てになりません(そうです、当店もコーティング屋ですが、その様なアピール施工商品は売っていません)。ヌルやテカは最大発揮するのは油でも塗ってくださるのが良いかと思います(天ぷら油、その他一般的に油と一言で表しているものなら何でもOK)。

長くなりましたが完成です!!

コーティング完成

コーティング完成

このトレスマイルは拡張性というのか、仕上げ方法にも色々とあり。当店は親水をメイン*2に扱っていますが、今回はTOPコート仕上げで付加価値を高めてみました。専用品のコレ↓

トップコート

頑固たる製品を正しく使用する、これにつきます。またある程度の知識も重要で、施工店によりどの様な素材へも塗ってしまうなんて事もあるようです。私が聞いた話ではヘッドライトまで塗ってしまうなんて事も(残念)。ヘッドライトPC素材*3、ソルトベントクラックの危険がありますので塗布は禁止になります。理由は触媒と溶媒による素材への攻撃性があるからです。一般的に自動車の防汚性目的に使用されるタイプは触媒を使用しないタイプの該当のトレスマイル製品タイプは使用しません。

最後にダメ出しの余談を、
今回新品状態ヘルメットなので状態から大きな問題も無し。但し、経年品、使用品などでは研磨も必要になる事でしょう。
例えば下の写真の通り、

例1 ポリッシャーによる研磨

例2 ポリッシャーによる研磨

例3 ポリッシャーによる研磨

例3はオービット変更、ネック長2種、バッキングプレートサイズ交換等と多種変更可。
なのですが、研磨のプロセスから上記のポリッシャーサイズより大きいものは使用しない。正しくは使用しないのではなく使用できない、これ以上大きい物を使用しても正しい研磨は出来ないとなります。

対象物の大きさ、形状から当然かもしれません。
例えば↓

DIYポリッシャー

これを使用していたら、これで何が出来る??と聞いてしまいますね(大笑)
こんな大きいのを振り回せるのだから確かな技術、そして高度な技術があるのでしょう。

最後に話が長くなりました、一言で言えばヘルメットにコーティングをしたよ~ とい内容なのです。ですが、コーティングという一言、今回の御紹介した施工はもう何十年も前から存在する、決して珍しいものではありません。各アプリケーション効果や対応性から住宅設備機器から電子部品樹脂成形体の耐熱性・耐摩耗性及び耐薬品性向上、等々と多種の分野で用いられています。

長々とここまでお読みいただいた方へは大変ご苦労様でした。
この文章作成には資料の丸写し(コピー)ではなく、自身の言葉と文章で成り立っています。多少読みづらいのはご勘弁ください。

*1:事の本質や筋道を深く考えないまま原因や結果などの二つの事柄を性急に関連付け事

*2:ある大手ケミカルメーカー様も注目された経緯もあり

*3:ポリカーボネート